女子プロでも300ヤードが夢じゃなくなる!?
ジャンボ尾崎ゴルフアカデミー出身の小林夢果プロは、昨年プロテストに合格。ジャンボの門下生らしくドライバーの飛距離が魅力で、今季ここまでレギュラーツアーは2試合の出場だが、ドライビングディスタンス「251.25」ヤードをマークしている注目株だ。
その彼女が手にするのが、プロギアの新作「RS JUST」だ。すでに当サイトでも「RS 2022」として3つの兄弟モデルの存在をお伝えしてきた。6月27日の正式発表を迎え、プロギア公式HPでもプロモーションがスタートした。

飛ばし屋・小林夢果がRS JUSTドライバーでさらに飛距離を伸ばした
そこで公開された小林プロの試打データは、ボール初速が約3m/sアップし、トータル飛距離は252.2ヤードから265.7ヤードへ、実に13.5ヤードも伸びていた。
「テストしたスペックでこれだけ飛ぶのは驚きです。このヘッドに合わせシャフトも調整したら、確実に飛距離アップができそう。『300ヤード飛ぶかも!?』って冗談がちょっとだけ現実的になりそうな、いま求める理想のドライバーヘッドです」(小林プロ)
ニューモデルを手にして10ヤードの以上の飛距離アップを達成した小林プロ。ツアー後半戦も、飛距離のアドバンテージを活かした攻撃的なゴルフを見せてくれるだろう。
スピン数マイナス300回転で5ヤードアップ!
新作はモデル名にもなっている“JUST”がキーワード。HS40m/s以上のゴルファーが最大飛距離を得られるように、ジャストな重心設計がなされている。
効率良く飛ばすにはバックスピン量の最適化が欠かせない。理想とする2000回転前半にどうやって近づけ、安定させられるか。その答えのひとつが、さらなる低重心化だった。

フェース面沿いの重心高さはRS DとRS が29ミリ、RS Fが30ミリに設定
ヘッド内部の肉厚を精密に設計することで、余剰重量を確保。前作の「RSドライバー(2020年モデル)」に比べ、フェース面沿いの重心の高さはマイナス2ミリ。フェース高に対する重心高さの割合である重心高さ率は61%だったのに対し、「RS」、「RS F」は57%(「RS D」は58.5%)へと減少した。
この重心設計によって得られるバックスピン量(ギア効果)は、マイナス300回転。飛距離に換算すると5ヤードのアップが見込まれるという。

重心高さ率が小さくなったことで重心より上で打ちやすくなり、理想的なスピン量を実現
フェースの“ギリギリ”も進化している。小林プロも実感している初速アップは“RS史上、最高”というほどの自信作。快心の一撃がパワーアップし、さらにそのエリアが拡大しているという。

Wクラウン&Wソール設計がフェース上下のたわみエリアを最大化、高初速エリアが拡大
これには、フェースセンターの最薄部を拡大した「nabla neo face MAX」を採用した事で、「フェースセンター」、「重心点」、「最大たわみ点」、「最高CT点」の4点を精密に集中させた「4点集中フェース」が貢献している。スウィートエリアの強化&拡大で、これまでよりも高い確率でより遠くへ。見えないところで、大きな進化を遂げているのだ。

フェース中央の最薄部を広げたことでフェースセンターがより広くたわむようになった(赤い部分)
求める弾道にあわせて3タイプを用意
ヘッドやシャフトの味付けが異なる3つのモデルが用意された。プロや上級者が好みそうなオープンフェース&洋ナシ形状で、低めの弾道で左へのミスを気にせず叩けるのが「RS F」。小林プロが使うストレートフェースで弾道がイメージしやすい「RS」、そして「RS D」はシャローで高弾道がイメージしやすく、ドローボールが打ちやすいつかまりのいいモデルだ。

左から洋梨型の叩ける「RS F」、ニュートラルな重心設計の「RS」 、ハイドローが打ちやすい「RS D」
それぞれに弾道コントロールシステムが搭載され、ロフト可変機構による弾道の微調整と、ウェイト変更によるクラブバランス調整が可能となっている。どれも、手にするゴルファーをイメージして形状やヘッド、シャフトの特性にこだわって作られており、アドレスからしっくりくるのは間違いなさそうだ。

ロフト、クラブバランスの微調整によってより思いどおりに飛ばすことが可能に(画像はRS F)
2016年発売の初代から一貫していちはやくルール“ギリギリ”の反発性能を突き詰めていたプロギアの「RS」シリーズ。今回もそのフェースには進化がみられ、あらたな重心設計でバックスピン量を減少させている。さらなる飛距離アップを求め、細かな改良を加えていったら大きな成果が得られた、より研ぎ澄まされたクラブになったという印象だ。持っている力をすべて飛距離に変えてくれる、そんな期待が高まってくる。