クラブ選びは一般にいわれているセオリーに当てはまらないことも意外と多い。軽いクラブを振ってもヘッドスピードが上がらないということもそのひとつ。ギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人に聞いてみた。

クラブフィッターの小倉です。今回は、クラブの重量についてお話したいと思います。私はフィッティングをおこなう際、クラブの総重量をかなり重要視しています。個々のスイングスキルや肉体の状況に適した重量のクラブを使う事が、ミート率やスウィングの安定性を高める重要な部分と考えているからです。私のフィッティングでは、スウィングや弾道を確認しながら、重量別の同じモデルを振ってもらうことで、適正な重量を導き出しています。

適正な重量は、ひとことで言えば「振れる範囲でもっとも重いクラブ」です。クラブを選ぶ時によく使われる言葉ですが、もっとも的を得ていると思います。ただこれはつねに9割前後のパワーでしっかりとスウィングできる方に限ります。自身のポテンシャルに対して、じゅうぶんに振るというスキルが発揮できていない方は、少し軽めのモデルを使った方がミート率を高められることがありますね。その辺の見極めが難しいところです。

画像: 軽いクラブではなく、振れる範囲でもっとも重いクラブが飛ぶというが、その見極めはどうすればいいのか?

軽いクラブではなく、振れる範囲でもっとも重いクラブが飛ぶというが、その見極めはどうすればいいのか?

フィッティングに来られるお客様の中には、軽いクラブを振っても重いクラブを振ってもヘッドスピードが変わらない方がいらっしゃいます。本来軽いクラブのほうが小さな力で振りやすくなっているわけですから、ヘッドスピードが速くなりやすいのですが、そうならない方もじつは結構いらっしゃいます。理由はいくつかあると思いますが、簡単に言ってしまえば、速く振るということに慣れていない、自身のポテンシャルが発揮できていないということです。

こういった方は、軽さがプラスの方向に働きにくいので、重いほうをオススメしています。同じヘッドスピードなら重いクラブのほうが、いい結果に繋がりやすいです。重いほうがインパクトでの衝突エネルギーが大きいので、飛距離も期待できますし、芯を外した時のミスの幅も小さくなりやすくなります。もちろん18ホールプレーする事を考えた体力なども考慮する必要はありますね。軽いクラブで速く振るトレーニングをしてヘッドスピードを高められれば、軽めのクラブでもメリットは出てきますので、その辺も含めてご説明するようにしています。

ゴルフクラブは、どんどん多様化していますので、選択肢が増えるのはとても良いのですが、見極めが難しくなっているのも事実です。今の自分にあったクラブを選ぶのか、上達しても使えるクラブを選ぶのか、何を基準にするのかでクラブ選びも大きく変わってきます。自分がどうしたいのか!?を明確にしてから選ぶようにすると後悔しない買い物ができると思います。もちろんこのクラブを使いこなしたい!といった買い方も良いですよ! ゴルフは自身が楽しむためにやるものですからね!!

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