最近は女子プロはもちろんヘッドスピードの速い男子プロの使用も目立つようになったアイアン用カーボンシャフト。変更する理由はさまざまだが、スチールシャフトからカーボンシャフトへシャフト変更する際にはいくつか注意するポイントがあるという。今回は変更する際のポイントをゴルフステージ成城のクラブナビゲーター・吉田朋広に聞いた!

重量はスチールシャフトと同じでいいの?

アイアン用スチールシャフトからアイアン用カーボンシャフトに変更しようと思っている方の多くは「今より楽に打ちたい」と考えていると思います。その場合、アイアン用カーボンシャフトをスチールシャフトと同じ重量にすると重く感じてしまいがちです。「楽に打ちやすくしたい」という意味ではカーボンシャフトにするメリットが少なくなってしまいます。
スチールシャフトでもじゅうぶん振れているが体への負担の軽減を目的にカーボンシャフトにするような場合は10~20グラム軽いシャフトを選ぶのがいいでしょう。

以前よりも弾道が低くなり飛距離が落ちたり、ダフリや重く感じて振りきれないことで右へのプッシュやスライスといったミスを低減するためにカーボンシャフトに変更しようと思っているなら20~30グラム軽いシャフトを試すのがオススメです。

とくに80グラム台以下のアイアン用カーボンシャフトになるとボールの拾いやすさを体感しやすいモデルが多いので弾道も高くなりキャリーも増え飛距離アップも期待できると思います。
軽くし過ぎると手打ちを誘発したり、トップやボールの左右のばらつきの原因になりますので適正重量のシャフトを選ぶように注意して下さい。

画像: 渋野日向子らが使うアイアン用カーボン「MCI」などの登場により、注目度が高くなった(写真は2022年エビアン選手権 撮影/姉崎正)

渋野日向子らが使うアイアン用カーボン「MCI」などの登場により、注目度が高くなった(写真は2022年エビアン選手権 撮影/姉崎正)

フレックスは同じでいいの?

カーボンシャフトは「プリプレグ」というシートで製造されます。炭素繊維や樹脂の組み合わせで100種類以上あり、シートの種類にもよりますが、アイアン用はとくにシートを重ねて重量を出す製法上重いシャフトは剛性が高くなりしっかりとした手応えのシャフトになります。
よって、スチールシャフトよりもトルクを感じにくく、引きしまった感じになり、(カーボンシャフト=軟らかい)と思っている方は抱いていたイメージよりも硬く感じることもあります。

90グラム台から下の重量の軽量スチールシャフトを使うユーザーがカーボンシャフトに変更する際はまずは同じフレックスで試してみて硬いようならひとつ下のフレックスにすればいいでしょう。

100グラム以上のカーボンシャフトを選ぶ場合は少し注意して下さい!
重量級スチールシャフトを使うプロ・アスリートゴルファー向けに開発されたカーボンシャフトも多く発売されていますが、これらは剛性が高い設計のシャフトが多いので同じフレックスでも硬く感じる方も多いと思います。

お使いのスチールシャフトと同じフレックスを試してみて硬いようならひとつ下のフレックスにする。もしくは(番手ずらし製作)も有効です。これはシャフトチューニングになりますが7アイアンのヘッドに6アイアン用のシャフトを装着する1番手ずらした製作方法もいいでしょう。
重いカーボンシャフトを選ぶ際はとくにフレックスのオーバースペックに注意して下さい。

画像: 中島啓太のような男子プロが使うアイアン用カーボンを考えている人は重量、フレックスにより注意が必要だ(写真は2022年 全英オープン 撮影/姉崎正)

中島啓太のような男子プロが使うアイアン用カーボンを考えている人は重量、フレックスにより注意が必要だ(写真は2022年 全英オープン 撮影/姉崎正)

最後は自分のフィーリングが重要!?

数年前に比べアイアン用カーボンシャフトの種類が多くなっています。
軽くても硬さがあるシャフトや重めでもしなやかさを感じられるようなモデルもあります。
「カーボンシャフト=軟らかい」といった昔からの考えは少し違ってきています。

特別な場合以外はヘッドスピードはあまり重視しなくても良いと思います。重視するのはダウンスウィング時の切り返しのタイミングの取りやすいシャフトを選ぶのがポイント。
ヘッドスピードがなくても重めのモデルが合う方もいます。
それぞれのスウィングタイミングに合ったシャフトを選ぶのが重要です。切り返しがしやすいシャフトはインパクトが適正になりやすく、毎回安定したインパクトを実現することはアイアンショットには非常に重要です。重量やフレックスをある程度絞り込めたら最終的にどのシャフトにするか迷ったら決め手は使うかたの感じる「フィーリング」を重視していいでしょう。

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