22シーズンをキャリアハイのポイントランク9位で終えた堀琴音。低迷期を乗り越え進化し続ける堀にみんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファー・中村修が注目した。

堀琴音選手は96年生まれの26歳ですが、14年にプロテストに合格し翌15年から17年までシード権を獲得します。18年から低迷しますが森守洋コーチに師事し21年に復活の初優勝を遂げます。

画像: 22年は34試合に出場し10回のトップ10フィニッシュ(11位)でポイントランク9位と活躍した堀琴音(写真/大澤進二)

22年は34試合に出場し10回のトップ10フィニッシュ(11位)でポイントランク9位と活躍した堀琴音(写真/大澤進二)

「今週は優勝目指して全ピンで行きます!」全ピンとは全ホールピンを狙うとという意味です。堀琴音のゴルフは、持ち前のショット力を発揮し、ピンを積極的に攻めるプレースタイルなのです。フェアウェイキープ率9位、パーオン率は6位とスタッツからもショット力の高さが見て取れます。

スウィングを見てみると、比較的棒立ちに近いアドレスから体を縦にねじるように手元の高いトップを取ります。そこから沈み込んで前傾角を作り、少しアウトサイドイン軌道で振り抜きます(画像A)。

堀選手のスウィングはフェース面が狂わないとコーチを務める森守洋コーチはいいます。「特徴的なバックスウィングですが、ダウン以降手元は低くラインを崩さずに安定した円弧を描きます。円弧が崩れないのてフェース面も狂いにくいんです」(森守洋コーチ)

フェースローテーションではなく、クラブ軌道と体の回転でボールをつかまえフェードボールを自在に操ります。ドライバーでは弾道の低いローフェードを武器に、難コンディションでも攻めるゴルフを展開します。誰かの真似ではなく、自分の体でできるスウィング、プレッシャーのかかった場面でできるスウィングを磨きあげた再現性の高いスウィングこそ堀選手の強さにつながっています。

画像: 画像A インパクトに欠けて伸びあがるのはNGだが、堀は切り返しで沈み込み、前傾をキープしながら回転することで芯を外さない再現性の高いスウィングを身につけている

画像A インパクトに欠けて伸びあがるのはNGだが、堀は切り返しで沈み込み、前傾をキープしながら回転することで芯を外さない再現性の高いスウィングを身につけている

21年に優勝争いをした「アース・モンダミンカップ」では、キャディについた森コーチに「このパットどう打ったらいいですか?」と聞いた堀選手に森コーチは「強い気持ちを持って打とう」とアドバイス。見事にそのパットを決め4位で終え復活の手応えをつかみました。

「本当に全ホールピンを狙っています。それがマイナス要素になるのがゴルフですが、度胸があって勝負をかけれる強さがあります」と森コーチ。それこそが堀選手の強さの秘訣なのでしょう。

その後、若林舞衣子選手との3プレーオフの末に初優勝を飾り、堀選手の最後まで攻める強い気持ちを見た若林選手は、翌週に優勝するというドラマも見せてくれました。23年もアグレッシブなプレーでファンを沸かせるプレーを見せてくれることでしょう。

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