ゴルフの上達を目指すゴルファーにとって役立つ情報を発信する「みんゴル・ゴルファー応援隊」。その隊長に就任したシングルプレーヤー・マツケンが上達のヒントになることを丁寧に紹介。今回は「100切りのためのメンタル」がテーマです。

なんとなくその日のプレーは好調で、前半終わってボギーペース。お、100切りの大チャンス到来!後半ボギーとダボが半々でも100切れるかも!

そんなことが頭をよぎった瞬間、うまくいっていたショットやパットがおかしくなって、50をはるかにオーバー。「あー、やっぱり今日もダメだったか・・」。こんな話を実によく耳にします。

あるいは、出だしでトリ、ダボなどとつまずいて、「あー、今日は終わった」なんて嘆いていたら、なんだか力が抜けて、後半思いもよらずベストスコアが出た。なんていうケースも聞きます。

プロの世界でも、先日の女子ツアーでは最終ホールまでリーダーズボードを見ずにプレーして逆転優勝を遂げた選手がいましたね。

そう、結果を気にせず、のびのびプレー出来れば、かえって結果は良くなるもの。わかっていても、なかなかそうはいかないのがゴルフ、ですよね。

今回は100の壁を突き抜けるための「メンタル」について考えていきましょう。

理想なのは、どんな状況でもリズムを変えずいつも通りのペースでプレー出来ること。ですが、そんな鉄人メンタルの方、ほとんど見たことがありません。外見はスマートを装っていても、心の中では様々な葛藤と戦っている、という方が大多数でしょう。

ゴルフは18ホール、4時間超の長丁場。その間、ボールを打っている時間は10分もありません。残りの膨大な時間、心の中に湧き上がる様々な雑念をいかに整理し、目の前の一打に集中させるか。これが全てのゴルファーにとっての永遠のテーマといってもいいかと思います。

前半、良い流れで来ていて、残り3ホール、○○以内で回れば目標達成。同伴プレーヤーもそれをわかっていて組全体に緊張した空気が漂い始める。

頭の中はスコアのことで一杯。

「とにかく失敗したくない」

「OBだけは避けないと」

「全く当たる気がしない」

などなど、ネガティブな思いが次々と湧いてきます。

これでは上手く自分をコントロールしているとは言えませんね。私自身も、好調なときに限って、様々な雑念に囚われ、ゲームを台無しにしたことが何度もあります。

そんな経験を繰り返す中で、耳にした先輩ゴルファーの言葉が、「ゴルフはその気になってからが本番」というものでした。良い流れの中に乗っているときは誰でもその人なりにうまくプレーが出来る。

そのゴルファーの真価が問われるのは、苦しい流れになったときや、残り数ホールの勝負どころで、そこからが、一番ゴルフの愉しいところだ、というのです。

初めて耳にした時は、いやあ、そんなのホントの達人の域、とてもそんなふうに考えられない、と思っていましたが、その言葉を意識してプレーを重ねるうち、「そうか、強い人はこの状況を楽しんでいるのか」と思えるようになってきました。

まずは緊張している自分をありのままに受け入れること。

「こんなに緊張しているのだから、100%のショットなんて求めない」

「この状況ならこれで充分」

と、緊張している=いつもと違う自分をしっかり認識し、その中で最善をつくす。

こう考えるようになってから、少しずつ、緊張した中でも前向きにプレー出来るようになっていきました。そして、そんな苦しい状況の中で、自分をうまくコントロール出来たときの達成感は格別でした。

大げさかも知れませんが「これがゴルフゲームの愉しさか!」と初めて思えたのです。

もう一つ、私がよりどころにしている言葉があります。

大相撲の力士がよく口にする「一日一番」というフレーズです。15日間の場所の中でも、勝ち越しが掛かった一番や、番付を左右する一番。そんなときほど、「一日一番」。目の前の勝負のことに集中する、ということです。

つい、「このショットが上手く行けば、○○で上がれる」などと、スコアや順位のことに意識が持っていかれがちなとき、この「一日一番」という言葉をつぶやくことで意識を目の前のプレーに戻す。

力士の言葉がこんなふうに役に立っています。

心の中に沸き起こる雑念をしっかり整理して、目の前の一打に集中する。このことを、少しでも参考にしていただければ幸いです。

画像: スコアや順位に意識を持っていくのではなく、「目の前の一打に集中」することが本当に大切なのだ

スコアや順位に意識を持っていくのではなく、「目の前の一打に集中」することが本当に大切なのだ

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