フットジョイの牙城を切り崩したアディダスのゴルフシューズ。似て非なるスパイクタイプの最新モデルをみんなのゴルフダイジェスト編集部員でプロゴルファーの中村修がコースで徹底比較した。

アディダス「ZG23」VSフットジョイ「ハイパーフレックスカーボン」

2023年モデルとして大々的にプロモーションを展開したアディダス「ZG23」は、”限界ゼロ”をキーワードに軽さを最前列に打ち出したZG21からの進化版。渋野日向子やコリン・モリカワなどが使用するツアーモデルのスパイクだ。

対してフットジョイ「ハイパーフレックスカーボン」は、安定性と快適性をツアーレベルにまで進化させたというモデル。ソール内にカーボンプレートを搭載し”力を逃がさない”、スウィングを安定させるスパイクだ。

画像: 2023年の新モデル「フットジョイ「ハイパーフレックスカーボン」(左)とアディダス「ZG23」(右)

2023年の新モデル「フットジョイ「ハイパーフレックスカーボン」(左)とアディダス「ZG23」(右)

どちらもBOAシステム搭載モデルでコースを9ホールずつプレーし比較した。

アディダス「ZG23」は軽量とホールド性のバランスがキモ

「ZG21」の進化版「ZG23」は、アディダスのゴルフシューズラインナップの中で最も”かっちり”したモデル。渋野日向子などアディダスアンバサダーを務めるツアー選手の使用率も高い。

「ホールド性が高く、足との一体感、ドライバーから傾斜地までスウィングの安定感をサポートしてくれます。軽量モデルなのにグニャグニャした感じがないので安心感があります。甲のラップが二枚に分かれているのでBOAを締めたときのフィット感も心地良いですね」(中村修プロ、以下同)

履き心地  ★★★★★
安定感   ★★★★
グリップ力 ★★★★★
動きやすさ ★★★★★

画像: アディダス「ZG23」はホールド感や安定感と軽量で動きやすさを両立させたモデル

アディダス「ZG23」はホールド感や安定感と軽量で動きやすさを両立させたモデル

重さは実測で298グラムと軽量。バージンポリエステルを使わずにリサイクル素材を使うことでユーザーがSDGsに寄与できるのも特徴だ。

フットジョイ「ハイパーフレックスカーボン」は安定感がハンパない

続いてフットジョイ「ハイパーフレックスカーボン」。レフティの新星、細野勇策や植竹希望などが使用するモデル。

「履いた瞬間に足裏の幅が広くなったような安定感を感じます。履き口にニット素材を使うことで、芝や砂が入りにくいし、かかとのホールド感も高く、アディダス同様二枚に分かれた甲のラップもフィット感を高めてくれます。ホールド感、安定感の高さを感じるモデルです」

履き心地  ★★★★★
安定感   ★★★★★
グリップ力 ★★★★★ 
動きやすさ ★★★★

画像: フットジョイ「ハイパーフレックスカーボン」はフィット感と”力を逃がさない”安定感の高いモデル

フットジョイ「ハイパーフレックスカーボン」はフィット感と”力を逃がさない”安定感の高いモデル

実測で453グラムとアディダスに比べて約150グラムとじゃがいも1個分ほど重い。重さだけでなく二つのモデルの大きな違いは、ソールのねじれ剛性にあると中村は続ける。

「スウィング中の足裏には複雑な方向に圧力が加わります。足のケガで苦しむタイガー・ウッズがフットジョイを使用しているのは、剛性が高いシューズは力を逃さずにサポートしてくれるから。動きやすさか安定感か、ゴルフシューズに対する2メーカーの哲学の違いを感じるポイントです」

画像: 「ハイパーフレックスカーボン」(左)と「ZG23」(右)をねじって比較すると、ねじれ剛性が高いのは「ハイパーフレックスカーボン」だった

「ハイパーフレックスカーボン」(左)と「ZG23」(右)をねじって比較すると、ねじれ剛性が高いのは「ハイパーフレックスカーボン」だった

ソールのねじれ剛性が高いと傾斜地などでは安定感がスウィングをサポートしてくれる感覚はあるが、それが過ぎると動きにくくも感じてしまうだろう。

「動きやすさ」か「安定感」のどちらを優先するかは好みの分かれるところだが、S・シェフラーのように激しく足を動かすタイプは、ナイキやアディダスのような動きやすいシューズを選ぶ傾向にある。

自分のスウィング(特に足の使い方)や普段プレーするコースの特徴もシューズを選ぶ上で重要なポイントになりそうだ。

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