
内海大祐プロはヘッドスピード45m/s前後で試打。このヘッドスピードのゴルファーに当てはまりそうなスペックをチェックしてもらった

香西成都プロはヘッドスピード40m/s前後で試打。このヘッドスピードのゴルファーに当てはまりそうなスペックをチェックしてもらった
「4X」の振りやすさと球の強さにびっくり
まずは内海大祐プロから試打。「軽硬」で人気の40グラム台の「4X」を打ってもらう。この重さのシャフトを試打するのは初めてという内海プロだったが……
「4Xヤバい! いいです! これは究極の軽硬じゃないですか!? 先端がしっかりしてて叩きにいってもシャフトがヘッドを押して飛ばしてくれる感じがします。これはいいシャフト。タイミングが取りやすく、フェースはインパクトでスクエアに戻ってくれる。振りにいっても叩けるシャフトで打ち出しが強い! そして球はつかまえやすい。4Xはアリですね」(内海プロ)
軽量だがヘッドスピ―ド速めのゴルファーでも使える、いや速めのゴルファーにぜひ使ってほしいという。
香西プロは同じ40グラムでも4Sを試打。‟普通に”テークバックしようとすると何やら違和感を覚えた模様。
「スッと上げようとすると少ししなりを感じますね。ヘッドスピードが遅めでも、テークバックを慎重にゆっくり上げる人に合いますね。そういう人ならとても使いやすく、飛びも期待できると思います」(香西プロ)
ちなみに香西プロにも4Xも打ってもらうと、
「こちらのほうはスッと上がります。一発の飛びが期待できますね。40m/sあれば使えるスペックだと思います」(香西プロ)

ヘッドの位置を感じやすく、叩きにいっても吹き上がらない4X
50g台は軟らかめからチェックしたい
次に内海プロが試打したのは50g台のS、「5S」。
「4Xと比べると軟らかいですね。テークバック、始動のときからしなっている感じ。打ってみた印象は4Xの時と同じく、つかまるシャフト。トップでシャフトがしなるのでタイミングを取りやすいです。スウィング中にヘッドの位置がどこあるのかわかりやすく、ヘッドをコントロールしやすい。対応するヘッドスピードも幅広いと思います」(内海プロ)
次は一段階硬くなって「5SX」を試打。
「5Sと比べてさすがに打ち出しは低くなりますね。そのぶん球が強くなる。それだけヘッドスピードが必要ということになります。4Xと比べてもインパクトで速くスクエアに戻る感じがします。ドライバーのリアルロフトどおりの打ち出しになりますので、当然のことながらヘッドスピード速めのゴルファーに合います」(内海プロ)
香西プロはまず「5R」をテスト。
「これは振りやすい! ワッグルのときは軟らかいのかな、と思っていても打つとしっかりしているように感じます。叩きに行っても吹き上がることがありません。ボールはつかまるし、距離の出るフェードが打てますね。つかまるからドローになりやすく、フェードも打てる。スライスが出にくいシャフトです。ヘッドスピードが特別速くないというのなら50gの中ではRがオススメ。イメージよりしっかりしているように感じるので、見栄を張らずにRから試していくのがいいと思います」(香西プロ)
続けて「5SR」を試打。
「これもいいですね! 5Rと変わらず、しっかりしているけど振りやすくて、ヘッドが走る感じがします。ヘッドスピードも上がっているんじゃないかな。インパクトでの当たり負けがないので、いま主流の慣性モーメントが高い大型ヘッドがより生きる感じ。振りやすいし、芯に当たりやすい。そして初速も出ているので飛距離アップできると思います。オススメスペックです」(香西プロ)
そして、5Sもテスト。ヘッドスピード40m/sくらいのゴルファーならじゅうぶん候補に入ってくるスペックだ。
「ヘッドスピード38m/sくらいで打つと硬く感じますね。しっかりしている感じがします。だから40m/sは必要ですかね。アームローテーションを使って打つ人にはとくに合いそうな感じがします。ミート率が高くなって飛距離を伸ばしてくれるでしょう。初速も出ていますね」(香西プロ)

50gは軟らかめのスペックから試してみるのがいいと香西プロ
60g台のしなりもなめらか
内海プロが最後に打ったのは6S。
「急にシャフトの反応にスピード感が出てきましたね。ヘッドスピードが速めの人が使えばレスポンスがよくてタイミングも取りやすい。かといってガチガチに硬いわけではなく、ボールをコントロールしていくイメージもわくスペック。スウィングアークを大きく、リズムをゆったり振るという人にはこれがいいと思います」(内海プロ)
そして最後は6SRを香西プロが試打。けしてヘッドスピードが速くなくても、力のある男性なら、このくらいまでは選択肢に入ってくるだろう。
「このスペックも振りやすいですね! いい! アドレスの感じはしっかりしていて悪くない。インパクトでヘッドがビューンと走っていくというより、全体が均一にしなってくれるようなシャフト。初代の「The ATTAS」は何か所がしなっている感じがしましたが、「The ATTAS V2」はどのスペックも全体がムチのようにしなっている。クセがなくてメチャクチャやさしい。インパクトでシャフト全体がバンっと戻ってきてヘッドスピードが速くなる。アームローテーションを使って打つ人もボディターンで打つ人も使えるシャフト。弾きもよくて振れる。6SRはヘッドスピード38m/sくらいから、使えるかな」(香西プロ)

6Sはヘッドスピード速めのゴルファーでもゆったりと振る人に向いていると内海プロ

香西プロは軟らかめのスペックをぜひ試して欲しいと言う
最新のドライバーヘッドとの相性は?
さて2人には引き続き、自分に合ったスペックで人気ドライバーとのマッチングをチェックしてもらった。まずはキャロウェイのパラダイムシリーズ。
キャロウェイ「パラダイム」はロフトを増やして使いたい
「パラダイムではより球が強くなる傾向にあると思います。打ち出しも低めに出るので、こちらは調整機能を使ってロフトを増やして使うとよさそうですね。『The ATTAS V2』のキレのよさとパラダイムの反発性能でより飛ばせる組み合わせになると思います」(内海プロ)
「パラダイムはインパクトでボールがいったんフェースに食いついて弾き出すような動きをするのですが『The ATTAS V2』と組み合わせるとフェースがボールを押す力がアップします。ランが期待できそうです。球が強いので出球が低くなりますかね」(香西プロ)
強弾道になって飛距離アップが期待できるが、調整機能を使ってロフトを増やして使ったほうが、より組み合わせを生かせるとのことだ。

パラダイムシリーズに装着する場合はロフトを増やして使いたい
ピン「G430」とのマッチングはかなりいい
次はピンの「G430」シリーズを使ってテスト。
「よりボールがつかまりやすく、上がりやすくなる感じ。キャリーが出ますね。この組み合わせはいいですね。さらにいまどきのクラブを使って起こる右にスッポ抜ける感じがまったくなくなります。タイミングも取りやすいですよ」(内海プロ)
「確かにこの組み合わせは振りやすいですね。マッチングとしては合っていると思います。これが『ど真中シャフト』とのど真ん中マッチングになるんじゃないですかね」(香西プロ)
テーラーメイド「ステルス2」はクローズに調整するとより飛ばせる
そして最後はテーラーメイド「ステルス2」との組み合わせ。
「ヘッドが重く感じますね。そのぶんシャフトのトルクも増えるような感じがします。インパクトでは少し開きやすくなるのかも。ヘッドスピードが速めの人は左を気にせず振っていけます。速くない人は調整機能を使って少しクローズにすることをオススメします」(内海プロ)

フェースが開き気味になるのでクローズに調整して使うのがいい
「振っていると、やはりヘッドに重さを感じますね。そのぶんしなり幅が大きくなってボールがつかまりにくくなる気がします。テーラーメイドとの組み合わせはある程度ヘッドスピードが速い人向きかもしれません。『ステルス2 HD』ならつかまり具合もよく、ヘッドスピードが遅めの人でも使えるいい組み合わせだと思います」(香西プロ)

最新ヘッドとも相性ぴったり! さすがはド真ん中シャフトだ