アスリート感が存分に漂う、新『RMX VD』ドライバー。新モデルを手にした今平周吾、藤田寛之,
神谷そらといったヤマハの看板選手が次々に優勝するなど、その性能の高さを見せつけている。「プレーヤーが最高のパフォーマンスを発揮できる」、この一点にフォーカスして開発されたというドライバーとのことだが……本当にそんなにデキがいいのか? じっくり調べてみよう。

コースでの最高の結果を求めて
“ど真ん中”のドライバーを作り上げた

新『RMX VD』に対するメーカーの鼻息はすこぶる荒い。今平周吾を筆頭に、プロが満足のいくモデルを使って戦える、勝てる、その強い思いが見事に実現しているからだ。これまでプロの新製品への切り替えがスムーズにいかないこともあったRMXシリーズだが、なぜ今回、急ピッチにスイッチが進んだのだろうか。まずは開発担当者の声を聞いてみよう。
「ドライバーはR、M、Xの3機種のうち、特にMとXは世の中のドライバーの“ど真ん中”を狙いました。それが違和感なく使えて“戦える”という高評価につながったと思います」(ドライバー開発担当:金重裕太さん)

画像: ドライバーをはじめ、ウッド系クラブ開発担当の筆頭に抜擢された金重裕太さん(ゴルフHS事業推進部 開発グループ 主任)。社歴は2年と浅いが、既成概念にとらわれず、プロの信頼を勝ち取るドライバー3モデルを作り上げた

ドライバーをはじめ、ウッド系クラブ開発担当の筆頭に抜擢された金重裕太さん(ゴルフHS事業推進部 開発グループ 主任)。社歴は2年と浅いが、既成概念にとらわれず、プロの信頼を勝ち取るドライバー3モデルを作り上げた

ど真ん中とは、重心角や重心深度が世のドライバーの中心に位置すること。

「以前は“他モデルとの差別化”、ここに囚われていました。前作で言えば他を圧倒的する慣性モーメントの大きさ。でもそれがコースで最高のパフォーマンスを出せるかといえば必ずしもそうではないですし、開発の足かせになっている部分も正直ありました。そこで形状も数字もゼロベースで開発した結果、ゴルフに熱心に取り組む人に手に取ってもらえる形状やデザイン、そして打ってさえもらえれば必ず良いと実感できる、そんなドライバーが出来上がったと自負しています」(金重さん)

画像: 重心深度41ミリ、重心角28度がヤマハの考えるドライバーの“ど真ん中”。新作3機種は過去の2代とは一線を画す。数字ありきではなく、あくまでコースで結果を出すための重心設計だ

重心深度41ミリ、重心角28度がヤマハの考えるドライバーの“ど真ん中”。新作3機種は過去の2代とは一線を画す。数字ありきではなく、あくまでコースで結果を出すための重心設計だ

プラス10Yを生み出す「1ミリの攻防」

今回の『RMX VD』ドライバーには、目新しいテクノロジーは存在しない。目新しいテクノロジーは、確かに設計データ上の変化をもたらすかもしれないが、それがコース上のプレーヤーのパフォーマンスを引き出すかは別と考えたからだろう。そんな中、メーカーが絶対的に自信を持つテクノロジーがある。「Bull’s eye Face」テクノロジーがそれだ。

画像: フェースセンターより5~7ミリ上を最も初速が出るようにした

フェースセンターより5~7ミリ上を最も初速が出るようにした

画像: クラウンを持ち上げたような形状。これがフェースセンターのやや上をフェースの真ん中と錯覚する効果をもたらす

クラウンを持ち上げたような形状。これがフェースセンターのやや上をフェースの真ん中と錯覚する効果をもたらす

ドライバーはフェースセンターのやや上で打つと打ち出し角とスピン量が最適化され飛ぶ。しかしボール初速が最も速いのはフェースの真ん中。新『RMX VD』ドライバーは、フェースセンターのやや上(5~7ミリ)を最も初速が出るように設計し、最大効率へと導く。とはいえ、プレーヤーはフェースの“真ん中”で打ちたがる習性を持つ。そこでクラウンを上に出っ張らせたような形状にすることで、フェースのやや上をど真ん中と錯覚し“おいしい位置”で打ちやすくなる。これが「Bull's eye Face」テクノロジーで、プロなどによるヒューマンテストでもその効果は明らかだという。

「R」「M」「X」それぞれの
可変ウェイトが理想の弾道へと導く

画像: 左からRMX VD『R』,『M』,『X』のドライバー3モデル。それぞれウェイト調整機能が異なる (※『X』は10月6日発売、『R』と『M』は10月20日発売)

左からRMX VD『R』,『M』,『X』のドライバー3モデル。それぞれウェイト調整機能が異なる
(※『X』は10月6日発売、『R』と『M』は10月20日発売)

新『RMX VD』は“重心”についてとことん突き詰めたモデルと考えていいだろう。それはドライバーのウェイト調整機能にも見て取れる。

画像: 【RMX VD/R】(数量限定) 初速性能とコントロール性能に優れるやや小ぶりなモデル。重心が浅く、パワーヒッターが叩いても低スピンで飛距離を稼げる。ウェイトで繊細につかまり具合を調整可能。今平周吾らが使用

【RMX VD/R】(数量限定)
初速性能とコントロール性能に優れるやや小ぶりなモデル。重心が浅く、パワーヒッターが叩いても低スピンで飛距離を稼げる。ウェイトで繊細につかまり具合を調整可能。今平周吾らが使用

今平周吾が愛用する『R』は、前重心設計で強弾道が特徴の尖ったモデル。3モデルになったことで『R』は操作性も強く意識し、トウとヒール方向にウェイト調整が可能。ドロー、フェードをコントロールしやすい。今回の『R』は、反発性能を高めつつ、トウ、ヒール方向のレールも補強することに開発陣はかなり苦労したという。一時はこの両立に苦しみ、レールを埋めるべきかと考えることもあったようだ。しかし粘り強くトライし続けたことで、プロの大きな信頼を得るモデルになった。

画像: 【RMX VD/M】 一番幅広い層のプレーヤーにマッチするであろう『M』。ウェイト調整により重心深度が変化、球の上がりと慣性モーメントが変わる。神谷そら他がバッグインしている

【RMX VD/M】
一番幅広い層のプレーヤーにマッチするであろう『M』。ウェイト調整により重心深度が変化、球の上がりと慣性モーメントが変わる。神谷そら他がバッグインしている

重心設計で“ど真ん中”を狙った『M』。多くのプレーヤーに合うと考えられるが、ウェイトは前後に動くように設計された。これにより弾道の高さと慣性モーメント(寛容性)に変化をもたらす。ちなみに一番前までウェイトを動かした状態にすると『R』と同じ重心の“浅さ”になり、より強弾道のボールが打てる。

画像: 最も投影面積が大きく、慣性モーメントも高い『X』。しかし形状はクセがなく、フェースもきれいなスクエアを目指した。植竹希望など女子プロも触手を伸ばす、やさしいアスリートモデル

最も投影面積が大きく、慣性モーメントも高い『X』。しかし形状はクセがなく、フェースもきれいなスクエアを目指した。植竹希望など女子プロも触手を伸ばす、やさしいアスリートモデル

もっともミスヒットに寛容なモデル『X』。このモデルは“つかまり”の度合いを調整できるが、唯一付け替え式のウェイトを採用。トウ側から順に、フェードポジション、最大慣性モーメントポジション、センターポジション、ドローポジションときれいな扇状に動くことで、性能が顕著に実感できる位置にピンポイントで配置できる設計だ。

画像: 左から、RMX VD「R」,「M」,「X」。いずれもカーボンクラウンを採用。Xは前作VD59と同レベルの寛容性がありながら、クセのない正統派の顔に仕上げている

左から、RMX VD「R」,「M」,「X」。いずれもカーボンクラウンを採用。Xは前作VD59と同レベルの寛容性がありながら、クセのない正統派の顔に仕上げている

いずれも基本ポジションが明確に設定され、調整範囲は実効性の高い“ストライクゾーン”の範囲のみ。理想の弾道を求めて積極的にウェイト調整したくなるドライバーだ。

画像: 今回、軽量化されたスリーブを新たに採用したことで低重心化が促進された。ロフト角の調整幅も±2度まで拡大し、ここでも高低の弾道調整幅が大きくなった

今回、軽量化されたスリーブを新たに採用したことで低重心化が促進された。ロフト角の調整幅も±2度まで拡大し、ここでも高低の弾道調整幅が大きくなった

画像: 純正は一番上のTENSEI TR。他3モデルの最新シャフト(スピーダーNX ブラック、テンセイ プロ ブルー1K、ツアーAD VF)もラインナップ。打点がバラつくパワーヒッターは『VD/X』にしっかりめのシャフトという組み合わせもおもしろそうだ

純正は一番上のTENSEI TR。他3モデルの最新シャフト(スピーダーNX ブラック、テンセイ プロ ブルー1K、ツアーAD VF)もラインナップ。打点がバラつくパワーヒッターは『VD/X』にしっかりめのシャフトという組み合わせもおもしろそうだ

3モデルの性能差が明確で
ウェイト調整もかなり利く

では実際に3モデルを打って、その性能を確かめてみよう。試打を担当するのはアマチュアのみならず、プロのクラブフィッティングも手掛ける平野義裕さん。打ってみると、3モデルいずれも高い初速性能を有していることがわかった。

画像: 東京・スイング碑文谷内にある「クールクラブス」のカリスマフィッター。試打経験が豊富で、クラブの性能差を細かく感じ取る。計測には弾道測定器・トラックマンを使用

東京・スイング碑文谷内にある「クールクラブス」のカリスマフィッター。試打経験が豊富で、クラブの性能差を細かく感じ取る。計測には弾道測定器・トラックマンを使用

「3モデルともミート率が1.48から1.49と高い数値を示しています。打っていても弾きの良さが感じられますね。スピン量も基本的に少なめで、とても効率の良い打球が出るドライバーといっていいでしょう」

画像: 高い※ナイスショット3球の平均。ロフトはすべて10.5度。シャフトは「テンセイ プロ ブルー 1K」の50Sで統一

高い※ナイスショット3球の平均。ロフトはすべて10.5度。シャフトは「テンセイ プロ ブルー 1K」の50Sで統一

また、3つのモデルの目指す性能が明確に感じられ、上手く作り分けられているという。
「『M』を中心に、より強い球が打てる『R』、より高弾道で寛容性高いの『X』と性能差は明らか。打っていてもそれぞれイメージ通りの弾道で飛んでいきます。個人的には『R』がとても気に入りました。やや小ぶりなので集中力が増して芯を食う率が高いですし、叩いても左に行きづらいので安心感があります。『M』は低スピンで基本的につかまりがいいので、スピン量の多いスライサーにもってこいです。『X』は弾道が一段階高く、直進性が高い。フェースの開閉をあまり使わない人にとっては、オートマチックに安定して飛ばせると思います」

画像: 「『R』は弾きがよくて、高初速。単純に一番飛ばせました」(平野)

「『R』は弾きがよくて、高初速。単純に一番飛ばせました」(平野)

基本的な性能の他に、RMX VDドライバーの特徴でもある、ウェイト調整機能も試してもらった。
「まず『R』。ウェイトを一番“ヒール寄り”にずらして打ってみました。気持ちフェースターンが早くなりますが、左に引っかけるようなことはないので躊躇なく振り抜けます。左に打ち出してフェードボールで戻す、そんな弾道を描きやすいです。逆にトウ寄りにウェイトを移すと、思った以上につかまり感が抑えられますね。私の場合はそれを嫌がって逆につかまえにいってしまう感じになる。センターのウェイトポジションかヒール寄りが扱いやすいと感じました」

続いてど真ん中ドライバーの『M』もウェイトを動かして打ってみた。
「一番前と一番後ろにウェイトを動かしてみましたが、より変化を感じるのは前に動かした時。スピン量は500回転/分くらい減って球が強くなることが実感できます。ただ、球のつかまり感はほぼ一緒。この辺りはよく考えて作られていると思います」

画像: 「『M』のつかまりの良さは、ウェイトを動かしても基本的に変わりません」(平野)

「『M』のつかまりの良さは、ウェイトを動かしても基本的に変わりません」(平野)

最も寛容性が高い『X』は、ウェイト位置の変化をより感じられるという。
「ウェイト自体が3つのなかで一番重い(16g)ということもありますが、重いものが外周を動くと弾道に与える影響が極めて大きいことがよくわかります」。一番トウ寄りのフェードとヒール寄りのドローのポジションの違いは、誰もがその違いを感じられ、それだけ『X』は幅広いゴルファーにマッチする可能性が高いという。

「Bull's eye Face」によりボール初速が最も速くスピン量も抑えられる位置で打ちやすいことに加え、ウェイト位置に調整することでさらに最適な弾道へと導く新『RMX VD』ドライバー。海外ブランドに勝るとも劣らない“ジャパンブランド”の底力を感じさせるドライバー、試してみる価値は十二分にありそうだ。

ヤマハ公式
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