女子ツアーで火が付き、ミスヒットに強いパターの代名詞ともいえるテーラーメイドの『トラス』パター。その性能は変わらずに、プロや上級者が好む“削り出し”モデルの『TPリザーブ』が登場、ツアーでその勢力を拡大しているという。その真価をプロの試打を交え検証した。

従来の『トラス』をおさらいしておこう。トラスは「ブレードパターの構えやすさと、ミスヒットへの卓越した強さを備える」というパター。ネックの三角板“トラス構造”により、ヘッドのブレを大幅に軽減するのが最大の特徴だ。そもそもはテーラーメイドのパター開発者であるビル・プライスが、ブレードパター好きだが寛容性も求めるダスティン・ジョンソンの使用を見込んで作ったモデル。目論見通り、ダスティン・ジョンソンがトラスを使ってツアー優勝を飾ると、その後、日本女子ツアーを中心に支持され、確固たる地位を築いていった。

ここに上級者好みの「打感」もプラスしたのが『TPリザーブ トラス』。ツアープレーヤーからのフィードバックを反映し、細部までこだわって作り上げたプレミアムパターだ。

画像: シャフトとヘッドをつなぐネック部分の三角板が「トラス」構造。トウやヒールに打点がずれても、ヘッドのブレによって起こるネックのねじれを最小限に抑える。さらにトウとヒールのソールにはウェイトもイン。これもヘッドのブレにくさに寄与

シャフトとヘッドをつなぐネック部分の三角板が「トラス」構造。トウやヒールに打点がずれても、ヘッドのブレによって起こるネックのねじれを最小限に抑える。さらにトウとヒールのソールにはウェイトもイン。これもヘッドのブレにくさに寄与

『TPリザーブ トラス』は削り出しの一体型モデルでフェースインサートは採用していない。もちろん好みはあるが、軟らかいフェースインサートでウレタンカバーのツアーボールを打った時に、ソリッドな打感を好むプロにとっては距離感が出しにくいと感じることもある。

『TPリザーブ トラス』に採用されている素材、303ステンレススチールは、マイルドながら芯を感じる特有な打感・打音により繊細なタッチを出しやすいとされ、多くの世界の一流選手が手にする。満を持してテーラーメイドがこの領域に踏み込んできたという感じだ。

画像: TPリザーブ B2TH (B2トラスヒール)。構えるとブレードタイプそのもの。トラスを代表する形状であり、愛用するプロも多い

TPリザーブ B2TH (B2トラスヒール)。構えるとブレードタイプそのもの。トラスを代表する形状であり、愛用するプロも多い

画像: TPリザーブ B2TC (B2トラスセンター)。一般的にセンターシャフトはミスヒットに弱いとされるが、トラスネックによりその弱点を払拭

TPリザーブ B2TC (B2トラスセンター)。一般的にセンターシャフトはミスヒットに弱いとされるが、トラスネックによりその弱点を払拭

画像: TPリザーブ M3TH (M3トラスヒール)。新たに登場したマレットタイプ。フランジ(ヘッド後方)が広く、ミスに強い。トラスネックとの相乗効果で直進安定性に優れる

TPリザーブ M3TH (M3トラスヒール)。新たに登場したマレットタイプ。フランジ(ヘッド後方)が広く、ミスに強い。トラスネックとの相乗効果で直進安定性に優れる

画像: TPリザーブ M3TC (M3トラスセンター)。マレットのセンターシャフトモデル。オフセット(グース)がまったくないので、非常にシンプルに構えやすい。ミスにもとても寛容

TPリザーブ M3TC (M3トラスセンター)。マレットのセンターシャフトモデル。オフセット(グース)がまったくないので、非常にシンプルに構えやすい。ミスにもとても寛容

ツアーの主役、中島啓太も『TPリザーブ』の打感にゾッコン!

このパターを使うのが、今季賞金王争いを繰り広げる中島啓太。彼はかねてよりトラスパターを武器としてきたが、今年の5月に『TPリザーブ』のクランクネックタイプを実戦投入。するといきなり5週連続で優勝争い(ASO飯塚チャレンジドでは優勝)を演じるなど、間違いなく『TPリザーブ』へのスイッチが奏功した形だ。

画像: 繊細な打感でタッチが出しやすい、と中島(プロトタイプを使用)

繊細な打感でタッチが出しやすい、と中島(プロトタイプを使用)

もともとジュニア時代に削り出しのパターを愛用していたという中島。
「そのパターの打感が好きだったので、今年テーラーメイドから削り出しパター(TPリザーブ)が出ると聞いて、心待ちにしていました。繊細な打感が手に伝わってくるので、タッチが合わせやすいんです」(中島)

現在、中島啓太は打点のミスにはシビアなクランクネックタイプを使用するが、好調を維持する中では非常にマッチしている。ただもともとトラスを使っていたこともあり、今後コンディション次第では、ミスへの許容性が高い『TPリザーブ』のトラスネックタイプを使用することは十分に考えられる。

とても繊細で“上品な”打感。この感触はクセになる(細川プロ)

では、実際に『TPリザーブ トラス』の性能を検証してみよう。試打を担当したのはツアーで活躍した細川和也プロ。まず1球打って感じたのは、やはり打感の良さだという。

画像: 試打・解説/細川和也プロ。ツアーで活躍後、現在は東京・板橋の「プレミアムワールドゴルフ」でレッスンに勤しむ

試打・解説/細川和也プロ。ツアーで活躍後、現在は東京・板橋の「プレミアムワールドゴルフ」でレッスンに勤しむ

「軟らかい中にも芯を感じるのが削り出しパターの打感ですが、その中にあってもとても心地よいです。そうですね、“上品な”打感とでもいうんでしょうか。耳と手に伝わる音と重厚な弾き感に対して、出球のスピードが合っているので、自然とタッチも合ってくる。プレーヤーの距離感が磨かれていくパターですね。ブレードタイプでもマレット型でも打感の違いはほとんどありません。そのあたり上手く作っているなと思います」
素材の良さに加え、フェースに施された専用のマシンミルドグルーブも打感の良さを後押ししていると細川プロは見る。

画像: 素材のみならず、フェース面のグルーブ(溝)も重厚感のある打感に寄与

素材のみならず、フェース面のグルーブ(溝)も重厚感のある打感に寄与

一方で、トラスネックがヒールかセンターによって、ミスへの寛容性は若干違うという。

「ヒールよりもセンターのほうが、より一層ミスヒットへの強さを感じます。センターシャフトはヘッドの真ん中の部分をトラスの底辺が広く抑えているので、大きく真ん中からずれても打ち出しの変化が本当に少ない。ミスヒットがミスパットにならないことを実感できますね」

画像: トラスのセンターはテニスラケットの構造に似ている。オフセンターヒットでもフェース面がブレにくい

トラスのセンターはテニスラケットの構造に似ている。オフセンターヒットでもフェース面がブレにくい

4モデルある『TPリザーブ トラス』のなかで、細川プロのイチ押しはマレットのセンターシャフトタイプ「TPリザーブ M3TC (M3トラスセンター)」だという。

「このセンターシャフトは、トラスネックによって打点ミスに滅法強いことに加え、マレットのヘッドが後ろからひと押ししてくれます。転がりの良い直進性の高いボールになるので、弱いかなと思っても後半の伸びでカップまで届いてくれる。その点でもお助け効果が高いです」

画像: ボリューム感のあるマレット型のヘッドはボールを押し出す力が強い

ボリューム感のあるマレット型のヘッドはボールを押し出す力が強い

画像: ラムキンのピストル型グリップも本格志向のプレーヤーの所有感をくすぐる

ラムキンのピストル型グリップも本格志向のプレーヤーの所有感をくすぐる

トラスネックによってミスヒットに強く、削り出しによる繊細な打感によって距離感が宿る。『TPリザーブ トラス』にはグリーン上でスコアを縮める要素が凝縮されているパターと言っても過言ではないだろう。上達志向の強いゴルファーにとって注目すべきギアであることは間違いない。

テーラーメイド
「TPリザーブ トラス」について詳しくはこちら

テーラーメイド公式HP パター特設サイト

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