「ダイキンオーキッドレディス」の初日の天候は曇り時々雨、気温21度、風速6.6m/sと海風が雨雲を運び、朝のうちは強い雨も降りました。最終組が終えるまで風は強く、硬く難易度の高いコーライグリーンが選手を苦しめました。
今日の初日は目には見えない”気持ち”を考えながら様々な選手を見て歩きました。なぜ”気持ち”にフォーカスしたかというと、火曜日に行われた公式会見で岩井千怜選手が海外での2戦を振り返り「私が感じたのは、やっぱり気持ちですかね。初戦っていうこともあって、まだ気持ちが整ってなかったなっていうふうに思いました。技術面とかは、そんなに考えなくていいんだと思ったので、やっぱり気持ち次第でゴルフは変わるなと思いました」という言葉でした。
どの選手もオフにトレーニングや練習を積み重ね開幕を迎えていますが、日本のトップ選手が集まるツアーという戦いの場にどんな気持ちで臨んでいるのかをプレーで感じたいと思った次第です。
岩井千怜選手は「いつもと変わらない気持ちで臨むことがベストだと思います」と話していた通り、昨季に見てきた雰囲気そのままのプレーで1イーグル、5バーディ、ノーボギーのプレーで首位に立ちました。先に海外で経験した試合勘を生かし気持ちを整えて臨んだ結果、持てるパフォーマンスを発揮できたようです。
岩井千怜選手のドライバーに目を向けると、何やら鮮やかなピンクカラーのヘッドがチラりと見えました。契約するヨネックスによると4月上旬に発売予定の『EZONE GT タイプS ドライバー』の千怜カラーとのこと(なお、千怜カラーモデルは5月27日受注開始)。好スタートの要因は、新ドライバーの出来栄えも良好なことを表しているのでしょう。ちなみに明愛選手のドライバーはブルーのヘッドになっているようですので、明日チェックしてみましょう。
同じく海外での2戦を消化したあとの国内開幕戦となった西郷真央選手は、5アンダー2位タイで終えています。トレーニングの成果もありドライバーのフィニッシュはピタリと決まり、一切のブレがありません。ショットもキレていて惜しいパットもいくつもありましたので、明日以降スコアを伸ばしてくるに違いありません。
西郷選手は水曜日の会見で、米女子ツアーに出場した際に全ショットの距離や番手を書かなくてはならないスタッツカードがあったといい、それをきっかけに全ショットをメモするようにしたことで肌感覚ではく実際の数字を分析し、練習に生かしていると話しました。
具体的には、「パー5の3打目の精度をもう少し上げたいなと。そこが一番大きかったです」という言葉の通り、4つあるパー5の内3つでバーディを奪い6バーディ1ボギーと首位に1打差の2位で好スタートを切っています。
西郷選手はケガをしない体作りに取り組み、米女子ツアーで得たスタッツカードを取り入れ、しっかりと準備をして戦いの場に臨んで来たことで気持ちも整っているなと感じさせるプレーぶりが印象的でした。
リーダーボードに目を向けると5アンダー2位タイに菊地絵理香、天本ハルカ、4アンダーの5位に吉本ひかる、3アンダーに渡邉彩香ら4人が並ぶ混戦模様になっています。プロテスト合格からデビュー戦となった髙木優奈は1アンダー19位タイ、小西瑞穂は2オーバー61位タイ、吉澤柚月は6オーバー99位タイとなっています。
会場となる琉球ゴルフ倶楽部の明日の天候は弱い雨に今日と同じくらいの風が吹く予報となっています。現在のカットラインは45位タイの1オーバー、明日の天候を考慮しても2オーバーくらいになるのではないでしょうか。明日も現地からのレポートをお届けします。
写真/中村修