岩井千怜が見事優勝を果たした国内女子開幕戦のダイキンオーキッドレディス。中継では選手やキャディがピンまでの距離を測っている姿をよく目にした。どのメーカーの距離計がもっとも使われているのかなぁと、気になって調べてみたら、ちょっと意外(?)な結果になった。

画像: 計測器で距離を測る門田実キャディ。ダイキンオーキッドレディスでは桑木志帆プロのバッグを担いだ(撮影/大澤進二)

計測器で距離を測る門田実キャディ。ダイキンオーキッドレディスでは桑木志帆プロのバッグを担いだ(撮影/大澤進二)

開幕戦で調査!

国内女子ツアーでは、2022年度から距離計の使用が認められた。その22年開幕戦(ダイキンオーキッドレディス)でプロキャディに「距離計を使うか?」と取材をしたところ、当時は“歩測します”という答えが多かった。しかしそれ以降、確実に試合で使っているプロキャディは増えたし、今年に至っては、ほぼすべてのプロキャディが使用していた。

22年当時は、自身の歩測や、メモに書いてある距離が合っているか、いわば「答え合わせ」的な役割として距離計を使っている印象があった。そして、“答え合わせ”があっているとプロキャディ自身が判断したら距離計だけを使う。そんな変化がここ2年であったのだ。

さて、そこで気になるのは、どのメーカーの距離計を使っているかということ。一口に距離計といっても、今や多くのメーカーから発売されているだけに、選択肢は非常に多い。プロキャディは“仕事道具”として、自分の代わりに距離を測ってもらうわけだから、もっとも信頼できるもの、つまり“性能がいい”ものを使用しているはずだ。

結論を言えば、国内女子ツアーでもっとも使用されている距離計はボイスキャディー社の「TL1」というモデル。Bushnellやニコンといったメーカーの割合が多いかと(勝手に)思っていたのだが、ふたを開けてみれば約70%のキャディが「TL1」を使用していた。

画像: 国内女子ツアーでもっとも使用されている距離計となったボイスキャディー「TL1」(撮影/大澤進二)

国内女子ツアーでもっとも使用されている距離計となったボイスキャディー「TL1」(撮影/大澤進二)

詳しい方なら知っているかもしれないが、ボイスキャディー社は韓国の距離計メーカーで、2019年に「ボイスキャディージャパン」が設立された。レーザー距離計だけでなく、時計タイプや音声タイプの距離計、最近では弾道測定器「SC4」が計測項目の多さと高精度を誇りながら、8万8000円という驚きの値段で話題になっている。

では、国内女子ツアーでなぜこれだけのシェアを誇っているのか。それは“使い勝手の良さ”に他ならない。ダイキンオーキッドレディスで桑木志帆プロのバッグを担いだ門田実キャディは、

「精度がいいのはもちろんですが、距離を測るのに時間がかからないのがすごいなぁと思いましたね。測るのに手こずっていたら、選手のプレーの邪魔をしかねないので、その点はすごく安心できます。あとは、まったくブレないんですよ、これはね。私は自分の手が震えてしまうので、それでもブレないから大したもんですよ(笑)」と話す。大事な一打の距離を測る場面は幾度となく訪れる。そんなときに信頼できない距離計で測るはずがなく、プロキャディが使っていることこそ、この「TL1」の性能の証なのではないだろうか。

距離計はアマチュアゴルファーにも身近になってきており、選択肢の多さに困っている人もいるだろう。「ボイスキャディー」を試す価値は十分にありそうだ。

PHOTO/Shinji Osawa

※2024年3月5日21時42分、一部加筆修正しました。

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