例年よりはラフが深くないという声も聞かれていましたが、靴一足分ほどのファーストカットから少しでも転がると80ミリの長さのラフが待っています。その深いラフは順目や逆目に渦を巻くような場所もあり、2打目や3打目でグリーン上に止めるのはそれなりの経験と技術、パワーが必要なセッティングになっています。
6時45分のトップスタートから5バーディ1ボギーの4アンダー4位タイで終えた青木瀬令奈選手は、「こんなにしっかりした夏場のラフは久しぶり」といいながら「フェースを開いたり閉じたり考えながら、ある程度思った通りに入ったかなと思います」と、ラフから飛ぶのか飛ばないのか、止まるのか転がるのかといった判断に経験が生きたと話しました。

ラフからのショットに経験を生かしスコアを伸ばした青木瀬令奈は4アンダー4位タイ
長いラフからのショットはフェースに絡みつき思った以上に引っかかったり、ボールの下をくぐってしまったりと、方向性も距離感も難しくなりますが、ちょうど見ていた8番パー5のラフからの3打目も右奥のピンに対してランを計算し、ピンそばにピタリと止め、楽々のバーディでスコアを伸ばしていました。

8番パー5のラフからの3打目をピタリと寄せバーディを奪いこの笑顔でギャラリーを魅了した
続いてキャディに片山晋呉プロとコンビを組んだ臼井麗香選手は、5バーディ2ボギーの3アンダー9位タイで終えています。

片山晋呉プロトコンビを組んだ臼井麗香は3アンダー9位タイで初日を終えた
「(晋呉さんは)ポジティブなことしか言わない。ここ立ちづらいといったら、大丈夫、じゃんけんみたいな確率だから、あまり気にしないでいいって。コースを広く使ってアドバイスしてくれたので回りやすかったです」と流石のアドバイスで苦手意識のあるカメリアヒルズCCで上々のスタートを切りました。
同じく苦手意識が強かった高橋彩華選手は、「どうせ上手くいかないだろう」という気持ちで18ホールプレーしたら8バーディ1ボギーの7アンダーまでスコアを伸ばし単独首位で終えています。苦手意識があると曲げたくないという気持ちが入ってしまうものですが、「どうせ上手く行かないだろう」というある意味開き直った気持ちが「思い切ってやってみたら変な力み」がなかったと大きくスコアを伸ばして初日を終えました。

「アース・モンダミンカップ」の初日を7アンダーでプレーし単独首位で終えた高橋彩華
ショットもピンに絡んでいましたし、チャンスメークしたパットもしっかりと決められていたので明日以降も「今日と同じ気持ちでプレーします」とビッグトーナメントの2日目への臨み方を話しました。
144名が出場し予選カットラインは70位タイまでとなっていますが、イーブンパーは58位タイで1オーバーは73位タイ、2オーバーは94位タイとかなりの団子状態になっています。第1回のリランキングを勝ち上がり出場する政田夢乃、荒川怜郁選手は1アンダー37位タイ、菅楓華選手はイーブンパーで終えています。明日も現地からのレポートをお届けします。
写真/中村修