ヘッド体積が小さくロフトが多めで長さも短い「ミニドライバー」。これまでテーラーメイドの独壇場だった市場にキャロウェイも参入。早速2つのミニドライバーをみんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファー中村修が試打した。

ミニドライバー2大メーカー打ち比べ

テーラーメイド「バーナー ミニドライバー カッパー」とキャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」の2本を打ち比べてみました。ロフト角はそれぞれ11.5度のモデルで大型ヘッドの苦手なプレーヤーにとって救世主になるスペックを選びました。

画像: ヘッド体積304ccのテーラーメイド「バーナー ミニドライバー カッパー」(左)と340ccのキャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」(右)

ヘッド体積304ccのテーラーメイド「バーナー ミニドライバー カッパー」(左)と340ccのキャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」(右)

ダウンブローで打つアイアンが得意なプレーヤーほど、最下点を過ぎてからアッパー軌道でインパクトを迎えるドライバーを苦手とするケースがあります。

その点、ミニドライバーはティーアップも低くでき、最下点付近でインパクトしても球が上がるロフト角になっているので、3Wと同じ感覚で打てるメリットがあります。

もう1点のメリットはヘッドスピードの速いプレーヤーがホールによって飛距離と方向性を求めるケースです。これはPGAツアーではトミー・フリートウッドが投入している理由ですね。13.5度のスペックを選べばティーショットだけでなく地面からでも使用することが可能です。

画像: テーラーメイド「バーナー ミニドライバー」をザ・メモリアルトーナメントで使用するトミー・フリートウッド(撮影/Blue Sky Photos)

テーラーメイド「バーナー ミニドライバー」をザ・メモリアルトーナメントで使用するトミー・フリートウッド(撮影/Blue Sky Photos)

ダスティン・ジョンソンも投入する「バーナー ミニドライバー カッパー」

早速、テーラーメイド「バーナー ミニドライバー カッパー」から見てみましょう。基本的にはトミー・フリートウッドが使用する前作「バーナー ミニドライバー」と変わらず、懐かしさのあるカラーリングにアップデートしています。ヘッドサイズは304ccと小ぶりではありますが、フェース面も見えるので構えた安心感もあります。ツイストフェース、カーボンクラウン採用で低重心で球は上がりやすく、構えた印象はドライバーというよりはフェアウェイウッドを大きくしたようなフォルムです。ちなみに、今年の全英オープンではLIVゴルフで活躍しているダスティン・ジョンソンが「バーナー ミニドライバー カッパー(13.5度)」を使用していました。

画像: 小ぶりだが低重心で球も上がりやすい「バーナー ミニドライバー カッパー」

小ぶりだが低重心で球も上がりやすい「バーナー ミニドライバー カッパー」

弾道計測器(GC4)を使ってヘッドスピード43m/s程度で3球打った平均値でみると、スピン量は約3000rpm、飛距離は250ヤードくらいの数値でした。ドライバーよりもクラブ長が短いこともあり、ミスショットは少なく飛距離、方向性ともに安定していました。

画像: 3球の平均を見ると、打ち出し角が14.5度と高く、スピン量は約3000rpm

3球の平均を見ると、打ち出し角が14.5度と高く、スピン量は約3000rpm

投影面積が広い「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」

続いて新規参入してきたキャロウェイ「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」は、クラブ名にあるようにヘッド体積が340ccと「バーナー ミニドライバー カッパー」よりもあり、投影面積は大きめ。そのため、こちらは小ぶりのドライバーという印象です。

テーラーメイドと同じく11.5度と13.5度の設定があり、長さは43.5インチ(純正シャフト)とテーラーメイドと同じです。カーボンクラウンにAIで設計したフェースなど、ドライバーのテクノロジーをそのままに、体積は小ぶりにしてあるものの、投影面積は確保してあります。

画像: 340ccだが投影面積が広い「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」

340ccだが投影面積が広い「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」

打ち出し角13.8度、スピン量2750rpm、総飛距離254ヤードと「バーナー ミニドライバー カッパー」と比較すると、打ち出し角はやや低く、スピン量も300rpmほど少ないことがわかります。打感も弾く感触で見た目通りドライバーに近い数値が並びました。

画像: 打ち出し角13.8度、スピン量約2700rpmとドライバー並の数値が並ぶ「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」

打ち出し角13.8度、スピン量約2700rpmとドライバー並の数値が並ぶ「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」

2モデルを打ち比べてみて、「バーナー ミニドライバー カッパー」はドライバーとフェアウェイウッドの中間、「パラダイム Ai SMOKE Ti 340 ミニドライバー」はドライバー寄りの性格を持たせてある印象です。いずれにしても、ドライバーが苦手なプレーヤーにとっては試していただきたいモデルです。

取材協力/幕張ゴルフ上達センター
写真/中村修

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