無観客開催だった東京大会とは違い、この日は各国の国旗を手にしたギャラリーがおよそ3万人が詰めかけ「まるでライダーカップのような雰囲気」とシャウフェレがいうように熱気に包まれた。
トミー・フリートウッドと同組でプレーした松山は2番で5メートルを沈めると、3番パー5ではグリーン右サイドのバンカーから絶妙のアプローチでタップインの距離に寄せ楽々連続バーディ。
さらに7番から4連続バーディでリーダーボードを駆け上がると13番、14番の連続バーディで63。単独トップに躍り出た。
「フェアウェイに打てたしチャンスも多かった」というショットメーカーがこの日もっとも力量を見せつけたのがグリーン上。「パットがよく決まってくれた」と27パットの収め「トップで終われたのは良かった。今日のラウンドをポジティブにとらえたい」とメダルに照準を合わせた。
東京では4日間を終えて3位タイ。銅メダル決定戦には進出したがプレーオフで敗れホームでのメダル獲得はならなかった。
金メダルの報奨金は2500万円。今年ジェネシス招待で優勝した際には6億円近い賞金を手にしている松山にとって報奨金は問題ではない。金メダリストという栄誉をかけた戦いなのだ。
もう1人の日本勢、中島啓太は4バーディ、3ボギーの1アンダー70で60人中29位タイからのスタートとなった。
ちなみに五輪初出場の世界ナンバー1、スコッティ・シェフラーは大会前にルーブル美術館を家族で訪れるなど観光モード全開だったが競技が始まれは戦闘モード。
松山に4打差の6位タイにつけ「大勢のギャラリーが星条旗を振ってくれた。個人戦だけれど国を代表して戦っているんだと改めて実感し気分が上がった」とはじめてのオリンピックを堪能している。