全米を中心に根強い人気を誇り、累計800万本以上を出荷してきたUSTマミヤのアイアン用カーボンシャフト「Recoil(リコイル)」シリーズに最新モデル「Recoil DART(リコイル ダート)」が登場。最新技術の導入でスチールシャフトのような特性を備えつつ、カーボンならではのメリットをさらに強化。方向安定性を向上させたという。さっそくクラブフィッター吉川仁さんのもとを訪れ、その性能をチェックした。

Recoil=反発
DART=矢・ダーツ・射る
飛距離と方向性を両立した最新アイアン用カーボンシャフト

今から12年前。USTマミヤが独自のカーボン積層テクノロジーを駆使して生み出したのが、今も全米を中心に根強い人気を誇るアイアン用カーボンシャフト「Recoil(リコイル)」。「反発・反動」という名の通り、シャフトのしなりとつぶれ戻りの最適化による、飛距離と安定性が魅力のシャフトだ。モデルチェンジの激しい市場のなかで、12年の時をものともせず定番となっていることからも、その性能の確かさがうかがえる。

そんな「Recoilシリーズ」に新たに加わったのが、「Recoil(反発)」に「DART(矢・ダーツ・射る)」をプラスした「Recoil DART(リコイル ダート)」。高い飛び性能に、正確に的を射抜くダーツの方向性を加味したイメージか。

画像: ラインナップはシャフト重量80・90・105gの3モデル。試打はすべてフレックスSで7番アイアンで行った

ラインナップはシャフト重量80・90・105gの3モデル。試打はすべてフレックスSで7番アイアンで行った

技術的には、複数のバイアス補助を先端部に採用したことで、余計なねじれやつぶれを抑制。ターゲットを精密に狙える方向安定性を向上させている。

さらに、従来、短く重いカーボンシャフトは分厚くつぶれにくかったが、手元の設計に工夫を重ねることで、カーボンシャフトでありながら、スチール同様のスプリング効果(切り返しでシャフトがつぶれ、インパクトで元の形状に戻る)を実現しているという。

定番スチールシャフトと試打比較。
「Recoil DART」の魅力は?

画像: はじめて「Recoil DART」を手にした吉川氏。「前作より軟らかく感じますね。やさしくなった気がします」

はじめて「Recoil DART」を手にした吉川氏。「前作より軟らかく感じますね。やさしくなった気がします」

スチールシャフトのようなスプリング効果を含めその性能を検証するために、東京・市ヶ谷のフィッティングスタジオ「4Plus」へ。クラブフィッター吉川仁さんに定番スチールシャフトとの試打比較をお願いした。

「Recoil DART」のラインナップは重量80、90、105グラムの3モデル。それぞれフレックスはSとXが用意されている(80はSRもラインナップ)。今回はラインナップの中間である90のSシャフトで試打を行った。

画像: 試打の前に、まずは振動数を計測

試打の前に、まずは振動数を計測

まずはシャフトの振動数を計測し、スペックを確認。(ヘッドはすべて同じモデルの7番アイアンを装着)

【試打シャフト】
Recoil DART 90S:振動数313cpm
スチールシャフトA(シャフト重量85g/S):振動数332cpm

【参考数値として計測】
スチールシャフトB(シャフト重量85g/S):振動数328cpm
スチールシャフトC(シャフト重量95g/S):振動数296cpm

画像: 試打ヘッドはRomaRoのキャビティアイアン Ray H #7(ロフト32度)

試打ヘッドはRomaRoのキャビティアイアン Ray H #7(ロフト32度)

「重量の近いスチールシャフトでも振動数に幅がありますが、その間に収まっているので同重量のカーボンだからといって特別硬いということはありませんね」と吉川さん。

スチールに近い"振り心地"の中にカーボンらしさもしっかり

まずは「Recoil DART」の90Sから試打開始。

画像: 「適度なしなり、粘りが感じられます。タイミングがとりやすいですね」(吉川氏)

「適度なしなり、粘りが感じられます。タイミングがとりやすいですね」(吉川氏)

「一般的な同じ重量帯のカーボンシャフトより少し硬く、スチールシャフトより少し軟らかい印象です。しっかり感がありつつ、適度にしなってくれるのでタイミングがとりやすいですね。スチールのような粘りもありますし、普段スチールシャフトを使っている方でもスイッチしやすいと思います。それではさっそく打ってみましょう」(吉川氏)

画像: 試打開始。計測にはトラックマン、ボールはタイトリストのプロV1を使用

試打開始。計測にはトラックマン、ボールはタイトリストのプロV1を使用

画像: 「Recoil DART」(90S)試打結果 ※トラックマンで計測(ベストボールを採用)

「Recoil DART」(90S)試打結果 ※トラックマンで計測(ベストボールを採用)

「切り返しでシャフトがしなって下りてくるので、打ち出しが17度と少し低くなりましたが、カーボンの復元力(しなり戻り)のおかげでスピンがきちんと入ってくれました。高さもしっかりでていますし、着地角も44.2度あるので十分です。シャフトのスプリング効果(切り返しでシャフトがつぶれ、インパクトでもとに戻る)については、正直感じるのは難しいですが飛距離は出ていますね。最近はボール、ヘッドともに低スピン化が進んでいるのでシャフトでスピン量を確保できるのはフィッターとしても助かります」(吉川氏)

画像: 試打結果を分析する吉川氏

試打結果を分析する吉川氏

つづいてスチールシャフトAを試打。

画像: スチールシャフトA(85グラム・S)試打結果 ※トラックマンで計測(ベストボールを採用)

スチールシャフトA(85グラム・S)試打結果 ※トラックマンで計測(ベストボールを採用)

「私はハンドファーストが強めなのでやはり打ち出しは低いですが、いつも通りのナイスショットです。比較すると『Recoil DART』のほうが飛距離、ボールの高さともに出ていますね。私なら『Recoil DART』は、上からダウンブローで打ち込む人より、入射角がゆるやか(0~3度くらい)な方におすすめしたいです。ぴったり合うと思います。シャフトがインパクト付近で走ってくれるので、スチールシャフトでダフリが多い人にもおすすめです」と吉川氏。

DART=矢・ダーツ・射る
その性能を確かめるべく、芯を外した打点で計測

複数のバイアス補助を先端部に採用することで、余計なねじれやつぶれを抑制。ターゲットを精密に狙えるという「Recoil DART」。その性能を検証するために、あえて打点をトウ側に外して計測。

画像: 正確な計測のためにインパクト付近を照らして試打

正確な計測のためにインパクト付近を照らして試打

「Recoil DART」

画像: 【Recoil DART】(90S)試打結果 ※トラックマンで計測

【Recoil DART】(90S)試打結果 ※トラックマンで計測

スチールシャフトA

画像: DART=矢・ダーツ・射る その性能を確かめるべく、芯を外した打点で計測

「どちらもかなりトウ側でヒットしましたが、『スチールシャフト』がトウ側でヒットした影響でフェースが開き弱いスライスになったのに対し、『Recoil DART』は打感も結果もボールにつかまった感が残っています。飛距離の低下も少ないですね。大げさに芯を外しての結果ですから、通常のミスであれば自然にカバーしてくれるでしょう」(吉川氏)

画像: 今回試打分析に協力してくれた、フィッティングスタジオ「4plus」代表、吉川仁さん

今回試打分析に協力してくれた、フィッティングスタジオ「4plus」代表、吉川仁さん

これまでカーボンシャフトの魅力といえば、スチールシャフトより少し距離が出ること、ボールが上がりやすいこと、手首や肘など関節への負担が少ないことが挙げられてきた。さらに方向性まで安定させてくれるとなれば、試してみない手はないだろう。最後に選び方のポイントを吉川さんに聞くと、

「これまでは、カーボンシャフトを選ぶときは、フレックスが同じならスチールより少し軽いものを選ぶ傾向がありました。スチールシャフトと同じ重量だとカーボンの使用量が増えて硬くなるためです。でも、『Recoil DART』は同じ重量帯でも同程度のフレックスが出ているので、いつも使っているシャフトと同じ重量帯から選んでみてはいかがでしょう。ヘッドスピードをあげたいなら、ひとつ下の重量帯にするのもおすすめです」(吉川氏)

全米を中心に根強い人気を誇る飛距離性能に、方向安定性をプラスした『Recoil DART』。シャフト価格が1本8800円と手を出しやすい価格なこともあり、スチールシャフトにマンネリを感じているなら、ぜひ一度、試してみてはいかがだろう。

PHOTO/Tomoya Nomura 
THANKS/4plus FITTING LABO & GOLF SALON

USTマミヤ
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