2024年秋の新作シャフトは例年よりも実戦投入が早い?
ゴルフ5プレステージの腕利きフィッターたちも、随時最新シャフトをテストし、ヘッドとの相性や適したユーザーなどについて研究を始めているが、ツアー現場からもSNSなどを通じて「すでに選手が使用している」といった話題が伝わってくる。
そんななか、アルペン主催の「ゴルフ5レディス」が、8月30日から9月1日にかけて岐阜県瑞浪市の「ゴルフ5カントリーみずなみコース」で開催された。この機会を生かしてツアーでのリアルな状況をチェックすべく、ゴルフ5プレステージ広尾店勤務のフィッター中村柊介さんがツアー会場に訪れ、女子プロたちの様子を見て回った。そこで中村さんは「今年は例年になくニューシャフトへのチェンジが早い」と感じたという。

プレステージ広尾店勤務のフィッター中村柊介さんが、ゴルフ5レディスの会場で選手の使用シャフトを偵察!(写真/小林司)
「最新シャフトは、発売が発表される前からツアーに投入され、プロたちの間でもひそかにテストが始まり、試して気に入った選手は、すぐに使い始めることもあります。ですがシャフトの場合は、ヘッドのようにメーカーとの契約があるわけではないので、試してみて良ければ替えますが、気に入らなければ替える必要がありません。そのため試合で使うエースシャフトをすぐにチェンジするケースはあまり多くないのですが、今年はすでにニューシャフトを投入している選手が多く、新製品の評価の高さを感じさせますね」(中村さん)
普通は第一印象で「いいな」と感じても、ヘッドも含めたスペックを煮詰めてから実戦投入することが多いため、多少時間がかかる。シャフトは、長さはもちろん、先端側を切るか手元側を切るかでフィーリングも変わるし、スピン量や球の高さ、つかまりなどのアレンジのためにヘッドのロフトやウェイトなどを変えることもある。これを試合前の練習日を使って、少しずつ調整していくのだ。
しかし今年は早いタイミングから実戦投入している選手が多そうだというのが中村さんの印象だ。
「ゴルフ5レディス」トーナメント会場で見つけた最新3機種
トーナメント会場で目立ったのは、やはりフジクラ「スピーダーNX バイオレット」、グラファイトデザイン「ツアーAD GC」、三菱ケミカル「ディアマナBB」の大手3メーカーのニューモデル。いずれもクセのない中調子で、「王道」といえるオーソドックスで振りやすい特性を持ちつつ、大慣性モーメントヘッドとの相性がいいのが特徴だ。

フジクラ「スピーダーNX バイオレット」は初代「NX」の後継に当たるモデル。先端と手元の剛性を10%高めたことで大慣性モーメントヘッドでも動きが安定しHSアップの効果がある。野澤真央選手らが使用中(写真/小林司)

グラファイトデザイン「ツアーAD GC」は、中調子でクセのないニュートラルなしなりが特徴で、大慣性モーメントヘッドでも不要なねじれやつぶれが抑えられ、高いミート率を得やすい。上田桃子選手や宮田成華選手らが使用中(写真/小林司)

三菱ケミカル「ディアマナBB」は、「ディアマナ第6世代」の第2弾で、「青マナ」の系譜に連なる中調子のモデル。クセがなく全体がなめらかにしなる振りやすさが特徴で、先端側のねじれを最適化し、大慣性モーメントヘッドとの相性もいい。桑木志帆選手などが使用中(写真/小林司)
「今年のニューモデルは、3社ともとても素直な振り心地のシャフトなんです。私たちフィッターも、シャフトに迷っているお客さまにまず最初におすすめするようなクセのないタイプのもの。選手たちの順応が早いのも、そのあたりが理由の1つかもしれません。しかも3モデルともしっかり進化していて飛距離性能も高いので、フィッティングの現場でも人気が出そう。今年はシャフトの当たり年かもしれませんね!」(中村さん)
それぞれ新作の3機種はゴルフ5プレステージにて試打可能。気になった方はぜひご来店いただき、それぞれ打ち比べてあなたに合う1本を腕利きフィッターと見つけてみてはいかがだろうか。