抜けのよさの秘訣は「ツアーV.T.ソール」
11月9日に発売の「スリクソン ZXi」シリーズ。すでに試打をしたというゴルフ5プレステージ名古屋店勤務のフィッター佐藤圭一郎さんに話を聞いた。
「『スリクソン』のアイアンは、以前からソールの抜けがいいことが有名なんです。キモは山型の『ツアーV.T.ソール』。実質的にはハイバウンスで刺さりにくいのに、トレーディングエッジ側が削られているので突っかからずにスムーズに抜けて、本当にダフらないんです」(佐藤さん)

お客さまの悩みをくみとって形にするフィッティングに定評があるベテランフィッター佐藤圭一郎さん。ゴルフ5プレステージ名古屋店勤務(写真/有原裕晶)

ソール中央が峰状になった山型の「ツアーV.T.ソール」(写真/有原裕晶)

バウンス角は大きいが、トレーディングエッジ側が削られていて跳ねにくい(写真/有原裕晶)
実際、「スリクソン ZXi7」はバウンス角が20度(7番)。一般的にバウンス角が大きいとされるマッスルバックのミズノ「ミズノプロ241」でも5度、ピン「ブループリントT」でも9度あることを考えれば、超ハイバウンスであることがわかる。
ゴルフ5は、ウェッジのフィッティングでハイバウンスのやさしさをアピールし、推し続けており、メーカーとのコラボレーションで「ザ・クラフト」(ミズノ)や「FA-W」(フォーティーン)といったハイバウンスウェッジを作ってきたほど。ハイバウンスがダフりにくいというのはアイアンにも言えることで、その点からもスリクソンのアイアンがプレステージのフィッターたちに支持されるのも納得だ。もちろん、むやみにバウンス角が大きいだけで跳ねるリスクもあるが「ツアーV.T.ソール」はソール後方が削られており、その心配はない。

「スリクソン ZXi7」は7番アイアンでバウンス角が20度もあり、ダフりにくい(写真/有原裕晶)
松山英樹選手は「ツアーV.T.ソール」を非搭載!?
実はこの「ツアーV.T.ソール」、松山英樹選手のアイアンには非搭載だという。その理由はなんと「あまりにもやさしくて、ミスがミスでなくなってしまう」から。このエピソードこそ、「ツアーV.T.ソール」の機能の証明と言えるだろう。

松山選手は「やさしすぎる」という理由で、自分のアイアンに「ツアーV.T.ソール」をあえて非搭載にしているという(写真/ダンロップ)
打感もさらにやわらかく進化
「スリクソン ZXi」は、もちろん性能面でも前モデル「スリクソン ZX7 Mk Ⅱ」から進化を遂げている。特筆すべきは、打感の向上だ。
「『スリクソン ZXi7』は、アイアンで使われる一般的な軟鉄『S25C』や『S20C』よりもさらに炭素含有率が低くやわらかい『S15C』という鉄を使っています。さらに打点裏の肉厚も厚くなっているので、打感が非常にソフトなんです。顔ももちろんシャープで構えやすく、中・上級者が求めるフィーリングを高い次元で備えたアイアンになっています」(佐藤さん)

打点裏が肉厚になって、さらに打感がやわらかくなった(写真/有原裕晶)
「スリクソン ZXi7」がやわらかい「S15C」を採用できたのは、「コンデンス鍛造」という特殊な鍛造技術によって鉄の密度を高めたことで、やわらかい素材でも硬度を確保できたことが理由。打感はソフトだが、摩耗にも強く、ゆがんだり曲がったりする心配もない。

ネック部分に「コンデンス鍛造」という技術を採用し、やわらかい鉄でも強度を確保(写真/有原裕晶)
「『スリクソン ZXi7』は、小ぶりヘッドのアスリートモデルですが、本当にダフりにくいので打ってみると『やさしい』と感じられるほど。打感もさらにやわらかくなり、ライ角の調整幅も広がったので、アスリートモデルに憧れるけれど難しそうだと抵抗を感じている人には、超おすすめ。ロフトも多めなので実は球も上がりやすいし、実際に打ってみると『意外に使えるアイアン』なんです」(佐藤さん)

構えた顔はシャープでいかにもアスリートモデルだが、打ってみるとやさしい(写真/有原裕晶)
顔が大きく分厚いアイアンこそが「やさしい」という先入観をもっているアマチュアは多いが、必ずしもそうではない。小ぶりでシャープなアスリートモデルでも、ライ角やスペックをしっかり自分に合わせ、さらにソールがミスをカバーしてくれれば間違えなく「やさしい」。それを体感できるのが「スリクソン ZXi7」なのだ。
ゴルフ5プレステージでは、すでに試打クラブを入荷。豊富な試打シャフトも用意しているので気になった方はぜひゴルフ5プレステージに足を運んでいただきたい。