タイガー、松山英樹が長く愛用し、世界中のゴルファーから憧れられるパターブランドの魅力を追いかけるシリーズ。第49回はローリー・マキロイもつかった「ファストバック」。
“実験的”なファストバック
ファストバックは、2008年に発売されたスタジオセレクトシリーズからラインナップに加わったモデルである。同時に発売されたスクエアバックのフランジがスクエア(四角い)なのに対し、ファストバックのフランジはラウンドしている(丸い)のが特徴で、過去にはローリー・マキロイなども同形状のパターを使用している。
ツアーブラック仕上げのヘッドに、スパッドネックが溶接で装着されたストレートシャフト仕様のファストバック。黒いボディに黒の3ドットが渋い。フェースはディープミルド(溝が深い)仕上げで、いかにも打音が軟らかそうだ。
さて、写真は、そんなファストバックのプロトタイプモデルである。ソールに刻まれた「XPERIMENTAL」の刻印は、文字どおり「実験的」に作られたパターに冠されるもので、市販のファストバックにこの刻印はない。
発売当時のファストバックには、ストレートシャフトの仕様も、ディープミルドの仕様もなかった。そのためオーナーは、特別に注文してそれらを取り入れてもらったのだが、それが「実験的(エクスペリメンタル)」だったということであろうか。 果たして、その実験の結果やいかに? 間違いなく言えるのは、オーナーにとって、それは大成功だったことである。
PHOTO/Takanori Miki
THANKS/スコッティキャメロン ゴルフギャラリージャパン
※週刊ゴルフダイジェスト2024年11月5日号「キャメロンマニア宣言」より