
削り出しヘッドで長さは31インチ。ヘッドは特にカスタマイズせず市販品と同じ。今季、いくつかのパターを使ってきたが、ツアー後半はこのパターに落ち着いた。1ラウンドあたりの平均パット数28.27で1位
優勝した試合で使用したパターは、ピンのPLDミルド オスロ3 ガンメタル。ピンゴルフの担当者に確認すると、9月のソニー日本女子プロの時に、本人から「パターを見せてもらえますか」と声を掛けられたのがきっかけとのこと。

やました・みゆう/2001年8月生まれ。大阪府出身。5歳からゴルフを始め、大阪桐蔭高校を経て2020年プロ入り。2022、2023年のJLPGA年間女王。3年連続を目指してプレー中。加賀電子所属。ツアー通算12勝
山下に合いそうなモデルをチョイスした中で、操作性が高く、削り出しで繊細なタッチも併せ持つこのパターをテストした結果、「見た目、サイズ感、打感、据わりの良さも気に入りました」と投入に至った。
その翌月、富士通レディースでは最終18番で首位の古江彩佳に1打差のリードを許す展開で、絶体絶命の12メートルのパーパットを見事ねじ込んでプレーオフに持ち込み、古江との一騎打ちを制して今季初勝利。山下のエースパターとなった。

平均飛距離は235.53ヤードでツアー57位。投影面積の大きいヘッド形状を好む。スピーダーNX グリーンとの相性が良く、とても気に入っている
ドライバーは2年前から変わらず、スリクソンZX5 MKⅡの市販にはない8.5度のプロトヘッドを使い、シャフトはスピーダーNXグリーンの5SR。
10月にスリクソンから新しいドライバーのZXiが発表されたが、現在山下はテストをしている段階。ZXiのドライバーには4モデルあるが、スリクソンの担当者いわく、「球のつかまり具合や打ち出し角とスピン量の調整、シャフトのテストなどをTRとLSに絞って試しています。今のところLSにやや分がありそう」とのこと。今季終盤の投入があるのか、来季の開幕戦からになるか、その点も興味深い。
3W、5W、4U、5Uも、今はスリクソンZX MkⅡを継続使用中。UTの2本はスピン量を増やしたい意向のもと、ベンタスブルーHBを挿している。

スリクソンZX5 MkⅡ×DG85。「大きすぎることなく、小さすぎることもないちょうどいい大きさのヘッドが好み」と山下の正確なショットを支えるアイアン
アイアンは6I~PW。スリクソンZX5 MkⅡでシャフトはダイナミックゴールド85のR300。このアイアンの特徴の山形ソールの抜け具合いをとても気に入っていて、全幅の信頼を寄せるクラブのひとつ。

48度、52度、58度の3本態勢。48度はダイナミックゴールド85のR300、52度と58度はダイナミックゴールド95を挿し、重さを出している
48、52 、58度のウェッジはクリーブランドRTX6 ZIPCORE。ツアーは終盤、現時点の山下の年間ランキングは2位。逆転で3年連続の年間女王獲得なるか、注目だ。

ボールはスリクソンZスターXV。山下の通算12勝はすべてのこれ
1W/スリクソン ZX5 MkⅡ(8.5度)・スピーダーNX グリーン(5SR)
3W/スリクソン ZX MkⅡ(15度)・スピーダーNX グリーン(5SR)
5W/スリクソン ZX MkⅡ(18度)・スピーダーNX グリーン(5SR)
4U・5U/スリクソン ZX MkⅡ(22・25度)・ベンタスブルー HB(7S)
6I~PW/スリクソン ZX5 MkⅡ・DG85(R300)
GW/クリーブランドRTX6 ZIPCORE(48度)・DG85(R300)
AW・SW/クリーブランドRTX6 ZIPCORE(52・58度)・DG95(R300)
PT/PLD ミルド オスロ3 ガンメタル(3度)
BALL/スリクソン Zスター XV
※スペックは編集部調べ ※スペックとスタッツは11月5日時点
※週刊ゴルフダイジェスト2024年11月19日号より(PHOTO/Tadashi Anezaki、Hiroyuki Okazawa)