DPワールド(欧州)ツアー、R&A、米国男子ツアー(PGA)がアマチュアを支援するための制度“グローバル・アマチュア・パスウェイ”を導入したばかりだが、11月20日に米LPGAも「LPGAエリート・アマチュア・パスウェイ(以下・LEAP)」の導入を発表した。

男子ツアーにおいて、グローバル・アマチュア・パスウェイ制度が適用され、アジア太平洋アマチュア選手権を制したウェニー・ディン(中国)が、その第1号として、現在開催中のDPワールド(欧州)ツアー開幕戦「BMW オーストラリア PGA選手権」に出場中だ。

今回、米国女子ツアーのLPGAは、LEPAを通じて、設定された基準枠組み内で当年度および過去3年間に最低20ポイントを獲得した女子アマチュア選手に、LPGAツアーメンバーシップのすべての要件を満たしていることを条件に、LPGAツアーへの優先リスト資格を得ることができる制度の導入を決定した。

LPGAコミッショナー、モリー・マクー・サマーン氏は、「LEAPは、世界トップクラスのアマチュア選手にとって、LPGAツアーへの道を拡大する重要なステップを示しています。LPGAの目的は、様々なバッククラウンドから最も優れたアマチュア選手を特定し、その努力を評価することにあります。広範な調査と分析を通じて、LPGAツアーでの成功を予測する成果を特定し、それに基づいてポイントシステムを構築しました。このシステムにより、世界中のトップアスリートに夢を追求し、最高レベルで競うための機会を提供します」とコメントしている。

画像: トップアマチュア界から第二のネリー・コルダが現れるかも!(PH/Blue Sky Photos)

トップアマチュア界から第二のネリー・コルダが現れるかも!(PH/Blue Sky Photos)

当年度の7月1日までに 20 ポイントを獲得し、このプログラムを通じてプロ転向が可能なアマチュア選手に与えられる3 つの選択肢は以下のとおり。

① 7月1日までに LPGA メンバーシップを受け入れると、シーズンの残り期間のみの資格を取得
② 7月1日以降に LPGA メンバーシップを受け入れ、シーズンの残り期間および翌シーズンの資格を取得
③ LPGA メンバーシップを翌シーズンまで延期し、翌シーズンのみの資格を取得

また、当年度の7月1日以降に 20ポイントを獲得し、このプログラムを通じてプロ転向が可能なアマチュア選手に与えられる2つの選択肢は以下のとおり。

④ LPGA シーズンの残り期間および翌シーズンのメンバーシップを受け入れる
⑤ LPGA メンバーシップを翌シーズンまで延期し、翌シーズンのみの資格を取得する
※上記②、③と同じ

同年に複数の選手が 20 ポイントの基準を満たした場合、先に達成した選手から優先順位が高くなるという。

LEAPのポイント基準

1. 世界アマチュアゴルフランキング(WAGR) - キャリアで達成した最高順位に基づいてポイントが付与され、一度のみ適用される。

・ 3 ポイント:WAGR 1 位

・ 2 ポイント:WAGR 2 位または 3 位

・ 1 ポイント:WAGR 4 位または 5 位

2. LPGA トーナメント出場 - ポイント付与の上限はなし

・ 2 ポイント:LPGA メジャー大会でトップ 25(同順位含む)

・ 2 ポイント:LPGA 公式大会(非メジャー)でトップ 10(同順位含む)

・ 1 ポイント:LPGA メジャー大会で予選通過

・ 1 ポイント:LPGA 公式大会(非メジャー)でトップ 40(同順位含む)

3. アマチュア選手権 - ポイント付与の上限はなし

・ 2 ポイント:以下の試合で優勝した選手

  • 全米女子アマチュア選手権
  • 全英女子アマチュア選手権
  • ヨーロッパ女子アマチュア選手権
  • オーガスタ・ナショナル・女子アマチュア選手権
  • 世界アマチュアチーム選手権(個人優勝)
  • NCAA ディビジョン I 選手権(個人優勝)

・ 1 ポイント:以下の試合で優勝した選手

  • 全米女子ジュニア選手権
  • アジアパシフィック女子アマチュア選手権
  • ラテンアメリカアマチュア選手権

4. 表彰 - ポイント付与の上限はなし

・ 4 ポイント:マコーマックメダル受賞

・ 2 ポイント:アニカアワード受賞

・ 2 ポイント:ウィメンズゴルフコーチ協会プレーヤー・オブ・ザ・イヤー受賞

・ 1 ポイント:AJGA プレーヤー・オブ・ザ・イヤー

・ 1 ポイント:ディビジョン I インクスターアワード受賞

5. チーム - ポイント付与の上限はなし

・ 2 ポイント:カーティスカップの公式チームメンバーとして出場した選手

・ 1 ポイント:アーノルド・パーマーカップの公式チームメンバーとして出場した選手

なかなか厳しい基準をクリアしなければならないが、エリート層がQシリーズを回避してLPGAに参加できるようになるのは、選手たちにとっても世界への扉がグッと近くなったという意味で、嬉しいニュースではないだろうか。

来季、米LPGAツアーに参戦する日本女子プロゴルファーは最大で16名。もしこれがかなえば、米女子ツアーで日本勢は一大勢力となりうる。

日本女子アマチュア界からもLEAPの制度が適用され、世界に挑戦できる選手が増えることは間違いないだろう。

今後、JLPGAやJGTOでもこのような制度の導入があるかも?

This article is a sponsored article by
''.