独自のフィッティングエキスパート認定資格制度を導入
ゴルフシューズの世界的ブランドとして、幅広いゴルファー層から長く支持され続けている「フットジョイ」(以下、FJ)。2024年のPGAツアーでは着用率55%で1位。これにより1945年以降、79年連続で着用率No.1に君臨し続けているというから驚きだ。
そんなFJが重視しているのが「自分の足に合ったシューズを、的確なアドバイスのもとで選ぶこと」、つまりフィッティングだ。
FJでは様々なゴルファーに最適なシューズを提案すべく、量販店の販売員を中心に独自の研修を実施。シューズの知識はもちろん、ゴルファー一人一人に合ったシューズを提案できると認められた"フィッティングエキスパート認定資格制度"を導入している。
今回、国内男女ツアー会場にてツアープロのフィッティングも行う、FJのシューズスペシャリストである吉岡哲平さんに密着。「つるやゴルフ 八重洲店」のシューズフィッティング現場に潜入した。取材に協力してくれたのは、週1~2回はコースに出るという平大昭さん。

FJのシューズフィッティングのスペシャリスト、吉岡哲平さん。一般ゴルファーだけでなく、ツアープロへのフィッティングも担当。量販店の販売員へのレクチャーも行う

ゴルフ歴9年、ハンディキャップ5の腕前を持つ平大昭さん。週1~2回はラウンドするという歯科医師
これまで1万人以上にフィッティングしてきた吉岡さんが重視しているのは会話だ。どんなシューズが欲しいのか、ゴルフのレベルやプレーの頻度、普段履いているサイズの傾向を聞き、実際に足のサイズを計測。これで2、3の候補に絞り、実際に履いてもらってフィット感を確かめていく。
「人によって“フィット感”は違うのと、モデルや素材によっても異なります。フットジョイでは店頭に10数種類のモデルがあるので、ゴルファーの要望を聞いていくつかのモデルを提案していくんです」(吉岡さん)
今回フィッティングを受けた平大昭さんは、スウィング中にフットワークを使うタイプで「ヒールが高すぎるのは好みではない」と言う。そこで吉岡さんが選んだのは「プロSLX BOA」「プロライトBOA」「ツアーα トリプルBOA」の3モデル。専用ゲージで左右の足の長さと足幅を計測し、サイズを決めたら試し履き。

専用ゲージで左右の足の長さと足幅を測り、サイズを決める。「モデルによって足型が異なるので、どのモデルも同じサイズとは限りません」(吉岡さん)
このとき、かかとをトントンしてシューズのヒール部にフィットさせる“かかと合わせ”が重要だという。
「よく“かかとに指1本入るくらいがいい”と言いますが、まず大事なのはかかと周りのホールド感。そこから足型やサイズ・履き感に合ったモデルを選ぶことが大切なんです」(吉岡さん)

かかとを合わせて試し履き。BOAが3つあるモデルはかかとから締めていく。「かかとを合わせてから足幅や全体のフィット感を確認してください」(吉岡さん)
3モデルを履き比べた平さんが選んだのは「プロSLX BOA」。「履き口周りのフィット感が心地よく、ホールド感もしっかりしていて安定感がある。『プロライト BOA』は軽くてやわらかいので快適そうだけど、足が動きすぎるかも。逆に『ツアーαトリプルBOA』だと足をがっちりホールドするので横方向の安定感がありすぎてフットワークが使えない」というのが選んだ理由だ。

緻密なフィッティングの結果、平さんに“フィット”したのは「プロSLX BOA」だった
「ほとんどのゴルファーは、ゴルフシューズのことをよく知らないと思います。だから自分で自分に合うシューズを選ぶのは難しいと思うんです。だから我々フィッターがいて皆さんが知らない部分をアドバイスさせていただくんです。そのうえで、実際に履き比べることが大事なんです」(吉岡さん)
全国にフットジョイの認定資格、フィッティングエキスパートは約800人いるが、つるやゴルフでは多くの店舗にフィッティングエキスパートが在籍しているという。「つるやゴルフ八重洲店」の永田店長も、FJの研修を経て資格を保有する一人だ。
「資格を取る過程でゴルフシューズのことがよくわかるようになりました。今まで知らなかった“かかと合わせ”など、今では皆さんに自信を持ってフィッティングできます」(永田店長)
下記の認定証がフィッティングエキスパートの証。身に着けているスタッフを見かけたら、是非シューズの悩みを相談してみてほしい。
「クラブはフィッティングして買われる方が多いですよね? ゴルフシューズはゴルファーの“土台”なのでクラブだけでなく、シューズもフィッティングして選んでほしいです。お手伝いさせていただきます」(永田店長)

つるやゴルフ八重洲店 店長の永田晃大さん
国内男子ツアー使用率No.1
プロフェッショナル達がフットジョイを選んだ理由
FJのシューズが高い着用率を誇るのはPGAツアーだけではない。2024年シーズンの国内男子ツアーでは、FJが60.3%で2位(7.2%)以下を大きく引き離してトップに君臨している。
プロ達が信頼を寄せる理由は何か。長くFJのシューズを着用する3名の男子プロに話を聞いた。
阿久津未来也(着用モデル:New ドライジョイズ プレミア ターロウ)
「全体的にしっかりとしていて、形が崩れにくいというのがひとつのポイント。昔から重い靴が好きで、軽量化が進んだ今でも、ゴルフの時はしっかり重量感のあるものを選ぶが、特にソールがしっかりとしているところがよく、この靴を履いています。かかとの高さもちょうどよく、フィット感がいい。6足くらい違うカラーでオーダーして、ウェアに合わせて選んでいます」(阿久津プロ)

幡地隆寛(着用モデル:New ハイパーフレックス カーボン)
「普段は『プロSLX』を履いています。踏ん張ったときの食い付きだったり、かかとのホールド感が、まさに自分の求めているもの。踏ん張った時のパワーを支えるために、ある程度重さがあるのもいい。この新作『ハイパーフレックス カーボン』は歩きやすさと軽さが抜群です」(幡地プロ)

※New ハイパーフレックス カーボンは未発売モデル
前田光史朗(着用モデル:New ハイパーフレックス)
「FJは種類が多く、デザインもシンプルでカッコいいところが気に入っています。軽いながらも、しっかりとスウィング時の安定感もある。硬すぎることなくしっかり足にフィットしてくれる。連戦を考えると軽いほうが足への負担を軽減してくれて、疲労感が少ないのもいいです」(前田プロ)

※New ハイパーフレックスは未発売モデル
PHOTO/Takanori Miki,Tadashi Anezaki
THANKS/つるやゴルフ八重洲店