世界中で活躍する国内外のトッププロの連続写真を用意し、トッププロの取り入れたい動きを紹介していく短期連載。解説してくれたのは再生回数約1億1000万回再生を誇る人気ユーチューバーのハラダゴルフことインストラクターの原田修平だ。

株式会社HARADAGOLF代表取締役:原田修平

画像: 株式会社HARADAGOLF代表取締役:原田修平

株式会社HARADAGOLF代表取締役:原田修平

指導歴25年以上、アマチュア専門のレッスンプロとして活動し、17万人以上の登録者を誇る人気YouTuber。その持ち味は163cmと言う小柄な体格でも飛距離を伸ばせる抜群の技術力や、ポイントをおさえたわかりやすいレッスンが人気。またLDJ(ロングドライバーズ オブ ジャパン)日本大会出場経験もある。

この年末年始は、日頃、なかなか直せないスウィングの悪い癖を修正する絶好のチャンス! この「悪い癖解消プログラム」は、三が日までは、悪い癖を修正のお手本として一流プロのスウィングの一部を抜き出した“キーピクチャー”を、炬燵で温まりながらじっくりと「観察」しインプット。時々、居間や廊下に出てそのフォームが楽に出来るようにするためのドリルで「下準備」をし、松の内が過ぎたら、練習場に行き大事なポイントを参考に「実際に打ってみる」という流れだ。これで懸案の悪い癖の解消で、Happy New Year!

今回取り上げる悪い癖は、「オーバースウィング」だ。

オーバースウィングで起きる悩みは「ミケルソン」の体の使い方で解消!

【ポイント①】オーバースウィングを“直したくない人”は「ミケルソンの体の使い方」を身に付ける

オーバースウィングの原因はトップで右ひじが空いたり、左手首が折れたり、頭が左に傾くリバースピボットなど、その原因はさまざま。現象としてはクラブヘッドが地面方向に垂れるほど深くなるため、ダウンスウィングの体の戻しにクラブの戻りが間に合わず、クラブが振り遅れ、フェースが開いてスライスしてしまうことが多くなる。この悪い癖であるオーバースウィングは直すのに時間が掛かるので、オーバースウィングの悪い部分を出さないようにするというのが、今回の解消プログラムの狙い。
 
では、原田修平はフィル・ミケルソンのどこにオーバースウィングの悪癖を打ち消す動きがあるというのだろうか?

画像: 写真A/フィル・ミケルソンのトップ。たしかにオーバースウィングのように見える(撮影/姉崎正)

写真A/フィル・ミケルソンのトップ。たしかにオーバースウィングのように見える(撮影/姉崎正)

「オーバースウィングのデメリットは、体の戻しにクラブの戻りが間に合わずクラブが振り遅れることです。写真Aをみてもらえばわかりますが、ミケルソンはこれほどのオーバースウィングです。しかし、インパクトでは体は開かずに正面を向いています。これは、彼がダウンスウィングで体をあまり使い過ぎない打ち方をしているからです。つまり、体の運動量よりも腕の運動量が多いスウィングですね。ミケルソンのこのオーバースウィングを見て、このポジションからどのように腕を振ったらインパクト出来るかをイメージトレーニングをするのがこのプログラムの目的です。右足に乗っている時間を長くするとか、ベタ足にして腕を振るとか、自分なりのやり方を頭に描いてみてください」(原田修平:以下同)

【ポイント②】「ミケルソンのダウンスウィング」を身に付けるために自宅でやること、出来ること

画像: インパクトでシャフトが左わき腹を叩くように、腕で振る意識を強く持とう

インパクトでシャフトが左わき腹を叩くように、腕で振る意識を強く持とう

「体の運動量が少ない状態でクラブの運動量を多くするドリルは、クラブを短く握ってダウンスウィングをする素振りです。まず、ドライバーのヘッドに近いソケット部分を 両手で持ち、グリップ側のシャフトの部分は左の脇腹周辺に当たるようにしてアドレスをします。ここからスウィングをしていきましょう。体の使い過ぎのダメな例は、インパクトでシャフトが体の左脇腹に当たらず手元が前に出てしまいます。これではフェースが開きスライスです。良い例は、体を使わずに腕で振れているスウィングで、インパクトでシャフトが左脇をパチンと叩きます。これがミケルソンのようなクラブの運動量が多いスウィングになります」

【ポイント③】練習場で球を打ちながら、ミケルソンのように「振り遅れないオーバースウィング」をやってみよう

画像: 【ポイント③】練習場で球を打ちながら、ミケルソンのように「振り遅れないオーバースウィング」をやってみよう

「体の運動量を抑えて腕を使えるスウィングで、1番のお勧めはベタ足で振ることです。そこで打つ前に、両足を閉じて立ちクラブを振るプレショットルーティンを採り入れることをお勧めします。このベタ足素振りの感覚でスウィングができれば体が開かないわけですが、実際にやるとやはり体を使いたくなりますよね」と原田プロ、体が開かないようにするためには、どのような意識が必要になるのか。

画像: 腕の運動量>体の運動量 の関係性になるように、積極的に腕を使うイメージを取り入れよう

腕の運動量>体の運動量 の関係性になるように、積極的に腕を使うイメージを取り入れよう

「その場合は、イメージとして、バックスウィングとフォローで、左右対称にシャフトが両方立つようなイメージでスウィングをします(実際にはトップはオーバースウィングになっていますが、あくまでイメージです)。このように、トップとフォローの間でちゃんとローテーションができるような腕使いを覚えると、体の運動量が少ない状態でクラブの運動量が多いスウィングになり、オーバースウィングでも体の開かないインパクトになるわけです」

アナタはこのプログラムを終えた時には「フィル・ミケルソンのような体の開かないオーバースウィング」が身に付き、振り遅れのスライスボールはもう出なくなっているだろう。

原田修平の「悪い癖解消プログラム」第5弾は終了。続く第6弾は「家で出来る簡単練習法」をご紹介!

文/古屋雅章
撮影/小林司
協力/ゴルフスタジオPGST

第1回目は松山英樹のスウィング!

第2回目は蟬川泰果野スウィング!

第3回はスコッティ・シェフラーのスウィング!

第4回目はコリン・モリカワのスウィング!

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