地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「PGAツアー選手も使用するやさしめパター」

連載44回目は本試打企画の8回目に掲載されている「ヴォクス ゴルフ オブ アメリカ」の佐々木さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はL.A.B.GOLF「L.A.B.GOLF x WEDGE MUSTACHE"SPECIAL CUSTOM MEZZ 1"SHADOW CREEK(以下、MEZZ 1)」がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

工房店主の佐々木さんがL.A.B.GOLF「MEZZ 1」の特徴を語る

「今はPGAツアーでの使用率が格段に上がっていて、昨年のZOZOチャンピオンシップではリッキー・ファウラーが使っていたことで大きな話題となっているパターです。メーカー自体の歴史は浅いのですが、特徴的なデザインと確かな性能で注目されているメーカーですね」と佐々木さん。今回試打するパターは「VOX GOLF OF AMERICA」と「WEDGE MUSTACHE」のコラボレーションモデルだ。ソールはレーザー加工で「WEDGE MUSTACHE」ロゴと「SPECIAL CUSTOM LOGO」センターの303SSS素材とWeightもBLACKに変更したモデルで、アライメントには”NOT FOR TOUR USE"と2ラインとWEDGE MUSTACHEらしいデザインに仕上げているという。

「このパターは『ゼロトルク』という名の通りストローク中のヘッドの回転やねじれをなくすような工夫がされているので、真っすぐ引きやすく、フェースが開閉せずにオートマチックにできるようになっています。そして芯を外した時のミスヒットにも強いのでかなり再現性が高まることも魅力です。
 
さらに、シャフトに対してグリップがずれて挿入されているため、ストロークの始動のきっかけを作りやすくする効果や、手でボールを投げる時のような右手で投げるような感覚にも似ていると思います」

画像: L.A.B.GOLF x WEDGE MUSTACHE"SPECIAL CUSTOM MEZZ 1"SHADOW CREEK

L.A.B.GOLF x WEDGE MUSTACHE"SPECIAL CUSTOM MEZZ 1"SHADOW CREEK

「実際に構えた際にはとても据わりが良く、構えたら距離感に集中できますので今までにないパッティングができると思います。実際に打つとスムーズな転がりが体感できますし、繊細なラインが求められる場面で活躍してくれます。パターに悩むアマチュアから競技志向のゴルファーまで、全ての方に試して頂きたいですね」と魅力を語ってくれた。

「MEZZ 1」の印象を堀越プロに聞いた

「L.A.B GOLFは、『Lie(ライ)』『Angle(角)』『Balance(バランス)』の頭文字を取って名付けられたゴルフブランドで、ウェイトがソールに埋め込まれた10個とトウ、ヒールについた2個の計12個の調整が可能で、様々なプレーヤーに合うようにメーカー側がカスタマイズできることが特徴的ですね。またヘッドにはよく航空機などで使用される6061航空機用アルミニウムを使用していることで、耐久性も魅力的です」と印象を語った。ちなみにヘッドはCNCミルド加工を施し、精密に仕上げられている。

堀越プロはグリップとシャフトの関係性にも注目。

「通常のパターと比べてFP値が17ミリほど大きく、グリップの中でシャフトが斜めに入っているので、グリップが地面と垂直になるように構えた際に出っ張っているフェース面とのバランスが上手に取れています。少し傾いて入っているシャフトのおかげでグリップの白いラインの下にフェースがくるので、違和感なく構えることができました」

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

画像: 太いグリップも余計な手の動きを抑制してくれますね。

太いグリップも余計な手の動きを抑制してくれますね。

「このパターはかなりフェースの開閉を抑えたヘッドで、常にフェース面がターゲットを向くことによってインパクトの正確性が高まることが期待できます。構えた時の据わりが良く、更にヘッド中央にある線や、実際にアドレスした際に見えるデザインがターゲットに向かってスクエアに構えやすく、しっかりと構えることでオートマチックにターゲットに打ち出すことができました。また初心者はもちろんのこと、競技などの緊張するようなショートパットで大きな安定感を得られると思います。ロングパットではフェースの開閉を気にせず距離感に集中できますので、これまでとは違ったゴルフを感じさせてくれる様な一本ですね」と評価。

 

総評

画像: 「シャフトが斜めに入っていることが特徴的ですね」と堀越プロ

「シャフトが斜めに入っていることが特徴的ですね」と堀越プロ

 

「『L.A.B.GOLF』はPGAツアー選手が多く使用していることで有名ですが、『MEZZ 1』はグリップからヘッドまで全てのバランスが考え抜かれ、全ての兼ね合いが揃った結果とても構えやすく、安定感のあるパターでした。オートマチックに打てるぶん、距離感に集中しやすく、計算された物理の力でパット数を減らせるような工夫を感じられました。打感もしっかりと手に伝わるので、感覚を大事にしている方も取り入れやすいと思います」

THANKS/クレアゴルフフィールド

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