「様々な技術が詰まった激スピンウェッジ」
連載45回目は本試打企画の3回目に掲載されている「小池ゴルフ製作所」の小池義幸さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。今回はエポン『Tour Wedge Type S2』がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。
工房店主の小池さんが『Tour Wedge Type S2』の特徴を語る
「打感が軟らかいってことと、適度にスピンがかかり、寛容性と操作性が丁度いいバランスでできていると思います。このウェッジはラインナップが48度から60度まで2度刻みで←あってるか確認してあって、例えば56度を1本作って頂いたあとにもう1本、もう2本と追加で作ってくれる方が多いですね。やはりアイアンをエポンの方がその流れで作るということが多いですが、エポンウェッジが良いという評判を聞いてウェッジだけエポンを使っていたりと、幅広い層に人気のクラブです」。今はストロングロフトモデルのアイアンが多く、48度から3本入れる方も多いとのこと。

エポン『Tour Wedge Type S2』58度
「エポンのウェッジにはややグースの入った『Type S2』と、ストレートに近い『Type M』がありますが、当店ではどちらも人気で、半々くらいの割合で注文を頂いております。やはり構えた時の顔や、現在使っているアイアンの顔がとても重要になると思いますので、店頭にあるサンプルを実際に手に取って構えてもらって、お客様が納得するほうの顔を選んでもらっています」と小池さん。次は試打者の堀越プロに印象と、試打の感想を聞いてみた。
エポン『Type S2』の印象を堀越プロに聞いた
「今回試打する『Tour Wedge Type S2』はセミグースで懐の深さもあり、構えていてとても安心感がありますね。また以前試打したエポンのアイアン『AF‐705』にとても相性が良さそうな顔で、アイアンからの流れをしっかりと考えられているところがさすがと言った印象です。ヘッド自体のデザインはとてもシンプルで洗練されていて、プレーヤーの感覚をウェッジにしみこませて行けるような雰囲気を感じます」と顔の良さ、アイアンからの構えやすさなど考え抜かれたウェッジを高評価。
「この58度はスイートエリア付近内部に比重の軽いチタンを充填していると聞いています。そうなると余剰重量でブレ―ドに厚みが出て高重心化になるので、よりスピンが入りやすいと思います。そのような工夫を外観に感じさせないところも粋な仕上げですね」と堀越プロ。実際に試打してもらった。

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属
花道(20Y)

「懐がしっかりとあるので球を包んでくれそうなイメージが湧きますね」(堀越プロ)
▶「重心が高く、しっかりとスピンが入るモデル」
「練習場で打った時はあまり気が付きませんでしたが、実際に芝から打つとやや低く打ち出され、しっかりとスピンが入っています。これは12度のバウンスが効いていますが、先ほどの重心を高くした工夫が大きいと思います。打感は軟鉄ならではのソフトな打感で、しっかりとフェースに乗っている感覚が非常に心地よいです。丸みを帯びたソールグラインドは、地面に抵抗なく入ったあと、遅れてバウンスの頂点が抵抗力となるため深く入り過ぎることなく抜けていきます。入射角の許容範囲が高い形状なので、様々なプレーヤーにマッチしやすいと思います」
総評

「使いこなすことによってウェッジワークがとことん楽しめるウェッジですね」(堀越プロ)
「エポン『Tour Wedge Type S2』は入射角の許容範囲が高く、様々なアプローチに対応できるクラブだと思います。ラウンドがついたバウンスは接地面を点で捉えるイメージのため、様々なライでも対応できますし、開くことによって更に弾道を操れる操作性も持ち合わせています。そしてやや丸みを帯びた顔やシンプルなバックフェースなど、目で楽しめる造形美がとても所有欲を満たしてくれるウェッジだと思います。初心者から上級者まで、様々なプレーヤーに手に取っていただきたいクラブですね」(堀越)
小池ゴルフ製作所

1974年に店を構えてからちょうど50年。小池さんの仕事場は整然としている
今回紹介した小池義幸さんの過去記事はこちら !
THANKS/クレアゴルフフィールド