2025年モデルついに勢ぞろい
ピンの「G440」シリーズは、安定性最重視だった「G430」シリーズまでの流れから大きく方針転換し、最適な重心位置を目指すことで安定性を確保しつつ飛距離重視に舵を切った。
テーラーメイド「Qi35」シリーズは「ステルス」シリーズから続くカーボンフェースを継続し、フェースの軽さという強みを生かしてより低・深重心でボールを後ろから押して飛ばすというコンセプト。
キャロウェイはブランドを一新し、新たに「エリート」というシリーズをスタート。一方で従来どおりAI設計のフェースを採用し、打点の制御ポイントが10倍に増やすという進化で「どこで打っても飛ぶ」というこれまでの延長線上にある設計思想のクラブとなっている。
ゴルフ5ではすでに全店舗に試打クラブが入荷して試打態勢が整い、腕利きフィッターたちもテスト繰り返して研究を重ねている。そこでゴルフ5プレステージ広尾店の中村柊介フィッターに、各主力ヘッドと相性のよさそうなカスタムシャフトを紹介してもらった。

ピン「G440 MAX」(写真/小林司)

テーラーメイド「Qi35」(写真/小林司)

キャロウェイ「エリート」(写真/小林司)

ゴルフ5プレステージ広尾店勤務。広尾店オープン直後から勤務する腕利きフィッターで、笑顔あふれる接客でお客さまからの信頼も厚い(写真/小林司)
「G440 MAX」のおすすめは安定性を生かす「ベンタス ブラック」
「ピンは『G440 MAX』がスタンダードモデルになります。『フォースライン(force line)』というフェース面のセンターから引いた垂線上に近いところに重心がある設計で、インパクトの効率がよく、クセのない素直なヘッドという印象です。今回は飛距離重視と言っていますが、方向安定性は相変わらず高く、そのメリットは生かしたいので、シャフトもブレにくい『ベンタスブラック』と組み合わせると面白そうだなと感じています」(中村さん)

「G440 MAX」は、フェースセンターから後方へ引いたライン上に近いところに重心があり、インパクト効率が高い(写真/小林司)

中村さんのおすすめは安定性の高い「ベンタス ブラック」(写真/小林司)
「Qi35」のおすすめは高弾道・低スピンを生かす「スピーダー NX バイオレット」
「テーラーメイドは、前モデルは最大MOIの『MAX』を主力としていましたが、今回は真ん中の『Qi35』が主力になるようです。フェース面上の重心点がフェースセンターに限りなく近く、3社のなかでもスピンが少なく強い球が出るヘッドという印象です。そのぶんシャフトで少し球を浮きやすくすると高弾道・低スピンで飛ばせそうなので『スピーダーNX バイオレット』あたりから試してみてほしいですね」(中村さん)

カーボンフェースの効果で低・深重心の「ローバックCG」を実現。低スピンの強い球が出る(写真/小林司)

気持ちよく走って球が浮きやすい「スピーダー NX バイオレット」がおすすめ(写真/小林司)
「エリート」のおすすめは安心して叩ける「ベンタス レッド」
「キャロウェイは今回もいわゆる“無印”の『エリート』が主力。ラインナップから『LS』がなくなって『トリプルダイヤモンド』がロースピンモデルの位置づけになり、スタンダードの『エリート』はハードなほうから2番目に当たりますが、実は球も上がりやすく適度にスピンも入って扱いやすいヘッド。比較的やさしく、打点ブレにも強いので、思い切って振っても安心。叩ける『ベンタス レッド』と合わせたら面白そうです」(中村さん)

チタン用3Dプリンターの採用で試作回数が劇的に増え、AIのデータを製品に落とし込む精度がアップしたという(写真/小林司)

中村さんのおすすめは、叩いて飛ばせる「ベンタス レッド」(写真/小林司)
これはあくまでヘッドとシャフトの相性面でのいちばんシンプルな発想における候補。工夫次第では弱点を補うような組み合わせや、あくまで人それぞれの「振り心地」を優先したシャフトチョイスなど、さまざまな可能性が広がる。まだまだ研究の余地は大きいので、ゴルフ5プレステージの腕利きフィッターと相談しながら試打をして、自分なりのベストマッチを見つけよう!