1月7日の発表以降、試打クラブを打った者が増えるとともに業界内の 〝ELYTE〞評価がすこぶる高まっている。真芯をとらえた時の一発の飛びではなく、数発打った結果の「アベレージが明らかに飛んでいる」の声が多い。キャロウェイゴルフでは前作(パラダイム Ai SMOKE)よりも着弾範囲が19%狭まり、その結果、平均8ヤード伸びたと説明しているが、そのテクノロジーを紐解きつつ、前モデルとの比較試打を改めて行った。

ELYTEは、4モデルごとにヘッド構造とウェイト位置や重量を変えて、それぞれの性能と特色を引き出しているが、逆に一貫した共通のテクノロジーも備えている。①前作より10倍進化させた“Ai 10x フェース”、②空気抵抗を極限まで削減した“ヘッド形状”、③航空宇宙分野でも採用される素材で作った“サーモフォージドカーボン”の3点であり、これらがELYTEドライバーのアイデンティティを成し、飛距離と寛容性の土台となっている。

ELYTEのヘッド

“Ai 10x フェース”、空力を極めた“ヘッド形状”、初採用の“サーモフォージドカーボン”がELYTEドライバー共通の技術。写真のスタンダードモデルのELYTEは、ヘッド後端に3カ所の新ウェイトポートを設置。約13グラムのウェイト位置を変えることで約20ヤードの左右幅の弾道調整が可能。

画像: ヘッドの分解パーツ

ヘッドの分解パーツ

①前作から10倍進化“Ai 10x フェース”

ひとつめの“Ai 10x フェース”の「10倍進化」とは、フェース上のコントロールポイント数を前作の10倍に増やした進化。コントロールポイントとは初速・スピン量・打ち出し角を適正化して最適な弾道に補正する場所のことで、このポイントが増えるほど打点ブレによるミスが軽減するのは言うまでもない。ELYTEには2万5000のコントロールポイントがフェース上に配置されている。クラブ製造のソフトウェアを一新させ、AIの設計能力をアップデートさせた新技術だ。

10倍進化 Ai 10x フェース

AI技術によってフェース上に2万5000のコントロールポイントを配置。その数は前モデルの10倍! 弾道補正能力が格段に向上した。

画像: フェースのイメージ

フェースのイメージ

画像: コントロールポイントのイメージ

コントロールポイントのイメージ

②ヘッド形状は空力を極めた

次の“空力ヘッド形状”も設備投資によって従来の90分の1という短時間でのプロトタイプ製作が可能になり、約75回の試作を繰り返した結果、空気性能と見た目の安心感を両立させたヘッド形状が生まれた。その性能は今回の試打でも明らかだった。
 
試打者の松本一誠プロは、「ELYTEのほうがAi SMOKEよりも、HSが0.5〜1m/sは明らかに上がります。どのモデルを打ってもその効果は共通でした。空力性能の違い以外に考えられません」と語る。

空気抵抗を極限まで削減ヘッドシェイプ

業界初のチタン製パーツを作製できる3Dプリンター技術を導入したことで、プロトタイプの製作時間が90倍速くなった。プロトを繰り返し作製した結果、空力を極めたヘッドができ上がった。

画像: 空力イメージ

空力イメージ

③航空宇宙分野の素材“サーモフォージドカーボン”を採用

最後が、クラウンはもちろんヘッドのカーボン部分に“サーモフォージドカーボン”を採用したこと。従来よりも成形しやすく、より高い精度で製造できたため、スピン量と打ち出し角の最適化が実現できたという。心地よい打球音にもつながっている。タイトルに入った“独具匠心”とは、独創的で優れたアイデアや技巧を備えた芸術品を指す言葉だが、ELYTEの物作りにずばり当てはまる。

初採用素材サーモフォージドカーボン

従来のカーボンよりも精密な成形が可能なサーモフォージドカーボン。クラウンをはじめヘッドのカーボン部分に採用。ヘッドの重量配分が最適化されて、スピン量と打ち出し角が理想的なものになった。打球音も向上。

画像: サーモフォージドカーボンイメージ

サーモフォージドカーボンイメージ

進化を検証
ELYTE vs PARADYM Ai SMOKE

画像1: 【Callaway ELYTE】ELYTEの“独具匠心”テクノロジー。どこに当たってもブレずに飛ぶ、クラブはどこまで進化する?【ギアプロファイリングSPECIAL2025】

試打&解説

松本一誠プロ

レッスンプロにして、2023年のロングドライブ競技日本チャンピオン。日本練習場連盟ティーチングプロ

試打方法

各モデルともロフト10.5度、推奨シャフトのSで試打。TEST01と02はHS44~45m/s台、TEST03はHS40~41m/s台で各7球打ち、トラックマン計測データの上と下を省いた5球の平均値を採用。ボールはクロムツアーXで統一。

TEST01
スタンダード ELYTE vs Ai SMOKE MAX

HSが自然と上がる。空力を実感

画像2: 【Callaway ELYTE】ELYTEの“独具匠心”テクノロジー。どこに当たってもブレずに飛ぶ、クラブはどこまで進化する?【ギアプロファイリングSPECIAL2025】

「先にAi SMOKE MAXを7球打ち、次にELYTEを打ったのですが、ELYTEのほうが『あれ?』って思うほどスピードが出る。全く同じ力感で振っているので、これは空力性能以外に考えられません。スピードは上がるのに低スピン。打感はELYTEのほうが、インパクトの手ごたえが強く、Ai SMOKEのほうが軟らかいです」

ELYTE
ヘッドスピード:45.6m/s ボール初速: 67.7m/s スピン量: 2410rpm キャリー:248.2Y トータル:275.9Y ミート率:1.49

Ai SMOKE MAX
ヘッドスピード:45.0m/s ボール初速: 67.0m/s スピン量: 2683rpm キャリー:245.3Y トータル:268.5Y ミート率:1.49

TEST02
ELYTE X vs Ai SMOKE MAX D

下めに当たっても適正スピン

画像3: 【Callaway ELYTE】ELYTEの“独具匠心”テクノロジー。どこに当たってもブレずに飛ぶ、クラブはどこまで進化する?【ギアプロファイリングSPECIAL2025】

「Ai SMOKE MAX Dの感じのまま振ると、ELYTE Xも1m/sぐらい上がりますね。気を抜くとHSがすぐ上がっちゃいます。そして、ELYTE Xはフェースの下寄りで打っても適正スピンでミート率1.49~1.5。弾道を補正するフェース性能と空力ヘッドの進化を目の当たりにした感じです。ヘッド形状はELYTEのほうがシャローで安心感がありますね」

ELYTE X
ヘッドスピード:45.4m/s ボール初速: 67.2m/s スピン量: 2460rpm キャリー:247.2Y トータル:275.2Y ミート率:1.49

Ai SMOKE MAX D
ヘッドスピード:44.8m/s ボール初速: 66.6m/s スピン量: 2570rpm キャリー:245.7Y トータル:267.4Y ミート率:1.49

TEST03
ELYTE MAX FAST vs Ai SMOKE MAX FAST

どこで打ってもミート率が落ちない

画像4: 【Callaway ELYTE】ELYTEの“独具匠心”テクノロジー。どこに当たってもブレずに飛ぶ、クラブはどこまで進化する?【ギアプロファイリングSPECIAL2025】

TEST03のMAX FAST対決のみHS40~41m/s台で試打。「Ai SMOKEは真ん中に近いほどミート率が良くなり、ELYTEは真ん中から大きく外れてもミート率が1.49より下がりません。この差は大きいです。そして、このELYTEも勝手に加速してくれてHSが上がり気味になります。球が上がるし、スピン量の安定感も凄いです」

ELYTE MAX FAST
ヘッドスピード:40.9m/s ボール初速: 60.9m/s スピン量: 2456rpm キャリー:212.6Y トータル:240.8Y ミート率:1.50

Ai SMOKE MAX FAST
ヘッドスピード:40.8m/s ボール初速: 60.7m/s スピン量: 2378rpm キャリー:201.7Y トータル:234.9Y ミート率:1.49

画像: 「空力とフェースの進化を目の当たりにしました。正直に言って驚きました」(松本)

「空力とフェースの進化を目の当たりにしました。正直に言って驚きました」(松本)

画像: 〝独具匠心〞とは独創的で優れたアイデアや技巧を備えた芸術品を指す言葉。ELYTEの物作りにも当てはまる

〝独具匠心〞とは独創的で優れたアイデアや技巧を備えた芸術品を指す言葉。ELYTEの物作りにも当てはまる

PHOTO/Tsukasa Kobayashi、Tadashi Anezaki 
THANKS/Forex Showroom Studio

〝ELYTE〟をもっと詳しく、こちらから↓

This article is a sponsored article by
''.