インドアの試打室で結果が良かったクラブを、コースで使ってみたら「アレ?」という感じになったことありませんか? ギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人と、その要因について考えてみた。
画像: インドア試打で選んだクラブを、寒い時期のコースで試すのは結果に注意が必要だ(写真はイメージ)

インドア試打で選んだクラブを、寒い時期のコースで試すのは結果に注意が必要だ(写真はイメージ)

「プレーする環境」と「練習する環境」の違いを知っておく

クラブフィッター小倉です。今回は、試打する際の注意点についてお話ししたいと思います。2025年の年始に発表された新製品も発売になり、この時期は試打する機会が多くなっているのではないでしょうか。最近は、新製品などの試打が気軽にできる環境が整っています。

大手のゴルフショップにはかなりの確率で試打ブースが用意され、弾道測定器やシミュレーション機器が設置されています。これによりクラブの比較や自身の弾道の質のチェックなどを誰でもできるようになりました。これはアマチュアゴルファーにとっては非常にありがたいことですね。また近年では、インドアの練習場が多くなり、暑い時期や寒い時期でも快適な環境で練習できる環境が整ってきています。

こういった環境整備は、ゴルファーにとってとても良いことだと思います。ですが使用するゴルファーは、実際にプレーする環境とは”違う”ということも認識しておくべきだと私は感じています。

例えば、新製品を試打する場合、快適なインドアでの環境と実際にコースでプレーする時の環境の差は、ある程度加味しておく必要があります。特にインドアでの試打で購入したニューモデルを寒いこの時期に投入すると想像した弾道や結果にならないことが多いです。もちろん外気温が高くなれば問題は解消されるのですが、そういった打った時の環境の違いにより結果が変わってくるということを知っておくと、余計な悩みを減らすことができると思います。

またインドア施設などの壁に囲まれた環境でのショットは、無意識に圧迫感を感じる方が一定数いらっしゃいます。そういった状況と、周りに障害物がないコースでは、スウィングテンポが変わってしまうといった症状が出る場合がありますので、何となくインドアでのショットとコースでのショットに違いを感じている方は、スウィングテンポを意識してみるとよいかもしれません。

またボールの違いも結果に大きく関わってきます。これは、インドアの練習場に限ったことではありません。ほとんどの練習場では、耐久性を考えたボールを使用しています。こういったボールはコースボールとは異なる挙動を示すことが多いので、弾道測定器などで計測する場合は注意が必要です。

日本におけるゴルフの環境は独特です。コースでのプレー環境と練習する環境が大きく異なります。もちろんコースと同条件で練習できればそれに越したことはありませんが、そんな環境を用意できるのは、ほんのわずかなゴルファーだけでしょう。

それであれば、実際のプレーする環境と練習する環境の違いを把握し、その違いを生かしたり、楽しんだりすることができれば、より楽しいゴルフライフが送れるのではないかな、と思っています。

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