
▶写真左:中井学プロ
ギアの造詣も深く、パターへの思い入れはひと際強い。いまどきパターを評価した
▶写真右:小倉勇人氏
フィッティングを通して得たノウハウと並々ならぬ“パター愛” で分析するクラブフィッター
自分の感性を生かせるモデルが“エースパター”の条件だ!
運命パターの条件は「スッ、ポン、ピタッ」
自分に合うパターとは?
「ターゲットを見たらスッと構えられて、ポンと打って、ピタッと狙いに合うことです。構え方や打ち方など何も決めなくていいし、何も考えず“直感的”に打てば、ほとんどがターゲットに行く。自分に合うパターって、そういうことがカンタンにできるもの。
実はゴルファーなら誰しも、自分の経験から“構えやすい”、“打ちやすい”パターを無意識のうちにわかっている。自分の感覚とズレているパターは、補正する必要が出てくるので“直感的”ではなくなるんです」(中井)
「スッと構えてポンとすぐに打てる。合ってるパターはそれができます」(中井)

スムーズに構えて動けているか、モジモジして時間がかかるかを見ているという中井プロ
中井プロは、パターがその人に合っているか、合っていないかを見極めるとき、「ターゲットを見て打つまでに『スムーズに構えて動けているか、モジモジして時間がかかるか』を見ます。合っているパターは、迷ったり考えたりせず、スッと構えてポンと打てるんです」という。
だから狙ったところに狙ったスピードで打てる

本能的に打てることでイメージと感覚が合いやすくなる
余計なことを考えず“本能的”に打てるからこそ、狙った方向にイメージ通りのスピードで球を転がせる。
“直感パター”探すポイントを中井プロと小倉氏に挙げてもらい、グループ分けをした。
“直感的”に打てるパターを見つけるために52モデルを大分類
「ヘッド形状、オフセット度合い、トウハングの大きさがポイントになってきますね」(中井プロ)

52本のパターを興味津々に見入る有識者の二人
52モデルの今どきパターを、ヘッドの性能や構えやすさに関わる「形状」→つかまりやボール位置とつながる「オフセット度合い」→ストロークにひも付く「トウハングの大きさ」という順で、2人の識者が大がかりな仕分けをした。
【形状】▶構えたときの視覚情報にも大きく影響

左:ブレード型/右:マレット型
性能だけでなく、視覚情報にも影響。構えたときフェース側を見る人はブレード型、後方を見る人にはマレット型が合う。
【オフセット度合い】▶セットしたいボール位置にも大きく影響

左から:フルオンセット/ハーフオンセット/オンセット
オフセット度合いによってつかまりが変わる。また、ボール位置がスタンスの真ん中の人はオフセット、左寄りの人はオンセットが合いやすい。
【トウハングの大きさ】▶自分のしたいストロークに大きく影響

左からトウハングの大きさ:大/中/小
板などの上にパターを置いたとき、トウ側が下がるもの(トウハング大)ほどフェースを開閉して
“アーク”の軌道で打ちたい人、フェース面が水平に近くなる(小やほぼゼロ)ほどフェースの向きを変えず“真っすぐ”イメージで打ちたい人に合う。
トウハングはネック形状で変化!

左からネック形状:クランクネック/ショートスラント/ベントネック/センターネック
どんなネック形状なのかによって、トウハングの大小も変わってくる。
取材・文/新井田聡
写真/有原裕晶、Blue Sky Photos
協力/こだまゴルフクラブ
※月刊ゴルフダイジェスト4月号「パター大図鑑」より
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プロゴルファーの中井学とクラブフィッターの小倉氏が解説する本気のパター選び。後編では、実際にマレットやブレードタイプなどを細分化し、推奨されるストロークや転がりが良くなるボール位置が写真と共に掲載されている。自分に合ったパターを探すためには、月刊ゴルフダイジェスト4月号、Myゴルフダイジェストでご確認を。