
自分にとって「最適なアドレス」を維持することが大切だ(写真はイメージ)
スウィングをいじるよりも、まずはアドレスから!
ゴルファーなら、誰しも好不調の波があることと思います。不調な時は、なんとかその状態から脱しようと、スウィングや、グリップ、果てはクラブまで様々な試行錯誤を繰り返すという方も多いと思います。なかには1年以上も不調の沼から抜け出せず、全く自分のゴルフが取り戻せない。という人もいるでしょう。
私自身もこうした事は何度も経験していますが、色々試したあげく、アドレスを調整しただけで、復調出来た、ということが何度もありました。その度に「アドレスの大切さ」を痛いほど実感しています。
今回は「アドレスを整える」というテーマについて考えていきたいと思います。
アドレスで一番狂いが生じやすいのは、やはり身体の向き。飛球線に対して自分がどんな向きで構えているのか、まずは現状把握。後方から自分の身体の向きを確認します。
ゴルファーにとってどんなアドレスが最適か、ということは個人差があります。やや右を向くクローズスタンスのほうが構えやすい、という方もいるでしょう。ただ、自分ではスクエアに構えているつもりなのに、実際は右を向いている、というように自分の意識と実際とに差があると、スウィングを乱す原因になります。
この差を確認するためにやっていただきたいのが、飛球線に対して全てを平行=スクエア、にアドレスしてみること。「全て」とは、肩、腰、膝、つま先、目線、これらのラインを、飛球線に対して平行に合わせてみるのです。
やってみると分かりますが、ほとんどの方が窮屈に感じることでしょう。また、「うわ、これでスクエアなの? 凄く左を向いている気がする」「え、つま先を真っすぐにすると、バックスウィングが取りにくいな」
などなど、人それぞれ、違った違和感があると思います。そして、その「違和感」が、それぞれのゴルファーの個性と言えます。
関節の硬いゴルファーなら、右つま先を開いて構えればテークバックを深く入れやすくなりますし、身体の開きが早いタイプのゴルファーなら、クローズ気味に右を向いて構えることで、ボールを捕まえやすくなったりします。
大切なのは、こうした癖や個性を自身でしっかり理解していること。「スクエアなアドレスは、こうだけど、自分にはこういう傾向があるから、このアドレスが自分にとって最適なのだ」。これが把握出来ていれば、自分にとって最適なアドレスを維持しやすく、それが好不調の波の少ない安定したゴルフにつながることと思います。
アドレスは自分ではいつも同じように構えているつもりでも、少しずつ変化してしまいます。それもその人それぞれの個性、癖が大きくなるほうに変化していく傾向があります。右を向くタイプなら、どんどん右向きが強くなっていく、という具合です。そしてその「変化」が、スイングを乱す一因となっていくのです。
それを防ぐために有効なのが、先ほどお伝えした、「スクエアなアドレスを体感すること」。スクエアなアドレスをした時に感じる違和感が、自分のアドレスを取り戻す基準となるのです。
ショットが乱れた時、スウィングをいじるのではなく、まずはアドレスチェックから。地味だけに、ついついおろそかにしてしまいがちですが、不調の沼に入り込まないためには一番大事なこと。参考にして頂ければ幸いです。