いよいよ開幕した国内女子ツアー「ダイキンオーキッドレディス」。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修がルーキーたちの初日のプレーに注目したレポートをお届け。

会場となる琉球ゴルフ倶楽部の天候は、25度を超えた練習日とはうって変わって肌寒く、9時頃からは風が強く横殴りの雨が降る難コンディションでスタートしました。飛距離の落ち込みや雨で重くなったラフ、アプローチでもスピンが入りにくくなるといった状況に対応する力が試される展開になっています。

初日に注目したのは昨年のプロテストに合格しレギュラーツアーにデビューするルーキーの吉田鈴、荒木優奈、永田加奈恵の3選手。吉田選手はQTランク36位、荒木選手は同37位、永田選手は同6位で通過して参戦しています。

まずは8時30分にインコースのトップスタートで出た吉田鈴選手から付いて歩くと、朝イチのティーショットからしっかりと振り切ったドライバーショットでフェアウェイを捉えます。2打目をピン右手前のバンカーにつかまりますが、1.5mのパーパットを沈めてナイスパーでのスタート。

画像: 「ダイキンオーキッドレディス」の初日をトータル3アンダー暫定2位でホールアウトしたルーキーの吉田鈴

「ダイキンオーキッドレディス」の初日をトータル3アンダー暫定2位でホールアウトしたルーキーの吉田鈴

続く11番パー5では3打目をピンに絡めてバーディ、12番はティーショットを左に曲げ木の後ろから出すだけの2打目を打ち3オン2パットのボギー、13番打ち下ろしのパー3ではフォローの風を読み切ってピンに絡めてバーディとしました。

画像: 好スコアの要因は「シビアなパットが入ってくれた」と話した

好スコアの要因は「シビアなパットが入ってくれた」と話した

その後、連続ボギーもありましたがバーディも2つ奪い前半は4バーディ3ボギーの1アンダーでターン。後半は4番と9番でバーディを奪いトータル3アンダーで暫定2位(14時50分現在)でホールアウト。

プロとして臨む初のレギュラーツアーの舞台でも臆することなく振り切れていたスウィングは難コンディションでも力強い弾道で飛距離も出ていました。大舞台でも委縮することなく振り切れるかどうかというのは、ここで戦うためにはとても重要ですが、体を使った躍動感のあるスウィングは姉の吉田優利選手譲りなのでしょう。アグレッシブにピンを狙う凛とした表情が印象的でした。

続いて8時40分スタートの荒木優奈選手。得意クラブはアイアンとのことでしたが、ハイティーアップから放たれたドライバーショットはアゲンストでも前へと進みます。10番、12番をボギーにしたあとの13番パー3ではフォローの風を読んでピン上1mに付けますが決められずにパー。

画像: 緊張はしなかったとスタートした荒木優奈

緊張はしなかったとスタートした荒木優奈

右ドッグレッグの14番パー4では左のラフに外しますが、上手く対応し、バーディチャンスにつけ2パットのパーで終えます。フェアウェイ両端にガジュマルの木が視覚的に狭く感じさせる15番パー4では、アゲンストの中、ドライバーでフェアウェイを捉え、2打目もしっかりとグリーンに届かせバーディはなりませんでしたがパーとします。

画像: ダイナミックなスウィングで前半の悪い流れを引き戻し、2オーバーで初日を終えた

ダイナミックなスウィングで前半の悪い流れを引き戻し、2オーバーで初日を終えた

荒木選手も臆することなくしっかりと振り切れていて、ナショナルチームで活躍してきた実績を感じさせます。プレーのテンポも良く、小気味良いプレーで後半はパーを並べると後半5番と9番でバーディ、8番でボギーと一つ巻き返してトータル2オーバーで終えました。

ラウンド後に話しを聞くと、「前半は流れが良くなかったが後半は3番で2.5mのパーパットを入れた後の、4番のパー5ではミラクルパーがあって。ティーショットがラフに深く埋まっていて、2打目を出して、3打目をチョロして、残り223Yをこれくらい(70センチくらい)に寄せてパー取れて。そこからキャディさんとしっかり話しができて冷静にマネジメントできたと思います」と話してくれました。ほんわかした話し方ですが難コンディションでも気持ちを切らすことなく巻き返して終えるところは、内に秘めた強さを感じさせます。

最後に永田加奈恵選手。12、14、15番と3つのボギーで苦しみながらも打ち下ろしで右からの風が吹く16番パー3では右手前に外しますがオッケーに寄せてパー。17番では花道からのアプローチをオーバーし、3パットのダブルボギー、18番パー5ではバーディを取れずに前半を5オーバーでターンします。

画像: 空気感にのまれてしまったとほろ苦いデビューとなった永田加奈恵は7オーバーで初日を終えた

空気感にのまれてしまったとほろ苦いデビューとなった永田加奈恵は7オーバーで初日を終えた

後半はパーを並べるも6番、7番で連続ボギーとしトータル7オーバーとほろ苦いデビューとなりました。ラウンド後に話しを聞くと「少し空気間にのまれた感じもありつつ、コウライ、ティフトン芝、風もある中でまだまだ経験値が足りていないと思いました」と話してくれました。

ショットでは「どこかで迷いながら」打っていた部分を明日は「今日学べたことを生かして迷いなく打っていきたい」と前を向きます。

リーダーボードに目を戻すと4アンダーの首位に菅楓華、2位に3アンダー吉田鈴、1アンダー3位タイに藤田さいき、佐久間朱莉らが続いています。

明日も現地からのレポートをお届けします。

写真/中村修

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