「MT-28」「MTIウェッジ」など数々の名器を世に送り出し、日米両ツアーで多くのプロ支給品を手がけたクラブ設計家、宮城裕治氏が流行に惑わされないクラブ選びとクラブ設計の真実をクールに解説。今回はフィッティングにおける13本の流れについて考察してみた。
画像: クラブセッティング、ドライバーだけ別物という考え方はあり?(写真はイメージ)

クラブセッティング、ドライバーだけ別物という考え方はあり?(写真はイメージ)

ドライバーと他のクラブでは打ち方が違う

みんゴル取材班(以下、み):フィッティングの取材では13本の流れが大事といわれます。その一方、レッスンの取材では昨今の大型化したドライバーと他の番手では、スウィングは別物とよく聞きます。セッティングでもドライバーだけ別物と考えるのはありでしょうか?

宮城:大いにありです。プロのセッティングでもドライバーだけフレックスがXであとはSだったり、ドライバーのバランスがD5でFW以下はD2だったりすることはよくあります。中には宮本勝昌選手のように計ってみると13本のバランスがバラバラの選手もいます。むしろドライバーとそれ以外のクラブは別と考えるべきでしょう。

み:シャフトはできるだけ同じブランドで揃え、10グラムずつ重くして、キックポイントやバランスなんかもきっちり統一したい派なのですが。いままでの常識が覆されてしまいます。

宮城:そこまで気にする必要はありません。重量フローはヘッドで作られているのでシャフトの重さは逆転さえしていなければ大丈夫です。キックポイントにしてもアイアンが手元調子でドライバーには手元の硬い先調子系を使っている人は大勢います。

み:そういわれてみれば確かにそうですね。なぜでしょう。

宮城:ドライバーと他のクラブでは打ち方が違うからです。ティーアップして打つドライバーはアッパーに当てたいので戻るタイミングの早いシャフトが合いやすいし、地面から打つクラブはダウンブローに当てたいのでタイミングを遅くしたいわけです。ドライバーと他のクラブでスウィングがまったく別物と言い切るのはちょっと語弊がありますが、インパクトポイントは違うと考えてください。

み:フィッティングでも何でもかんでも統一すればいいわけではなく、インパクトポイントの違いを考慮する必要があるわけですね。

宮城:とくにアマチュアの場合はドライバーと他のクラブでいちいちスウィングを変えるのは難しい。したがって、できるだけ同じスウィングでインパクトポイントが変わるように調整することで、ドライバーが当たるけどアイアンは当たらないといった残念な結果も減らせるでしょう。

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