4月3日から6日までの4日間の日程で開催される「ヤマハレディースオープン葛城」。会場となる葛城GCの練習場で最近増えてきた「ゼロトルクパター」をプロゴルファーの中村修が取材。現地からレポートをお届けする。

「ゼロトルクパター」をご存知でしょうか?野球のバットやラケットと同じように持ち手の延長線に重心があることで、シャフトを持って回すとクルクル回るのが特徴的なパターです。なかでも、アダム・スコットが監修した「L.A.B.Golf」の「ゼロトルク」パターを使って先週の「フォード選手権」で優勝したキム・ヒョージュなど、今季のLPGAで6戦中3勝しているんです! ちなみに、「ゼロトルク」もしくは「トルクレスパター」とも呼ばれています。

画像: 「ゼロトルク」や「トルクレス」パターと呼ばれる持ち手の延長線に重心のあるパターが流行の兆し

「ゼロトルク」や「トルクレス」パターと呼ばれる持ち手の延長線に重心のあるパターが流行の兆し

そのゼロトルクパターをツアー会場で見かけたのでレポートしていきます。「L.A.B.Golf」のパターを昨年から使用する森井あやめ選手は、「ストロークに悩んでいて、上げ方やストロークばかり気にしていました。昨年のパナソニック(4月下旬)から使い始めて、ストロークを気にせずに、ラインやタッチ、打ち出し方向に意識が行くようになり一歩進むことができました」とのこと。

画像: 昨年からL.A.B.Golfの「ダイレクト・フォース2.1」を投入する森井あやめ

昨年からL.A.B.Golfの「ダイレクト・フォース2.1」を投入する森井あやめ

ウッドやアイアンと同じように一般的なパターでは、持ち手の延長線上とクラブの重心にズレがあるためフェースの開閉が起こるので、パットの際にも少なからずフェースの開閉を感じながらストロークしているはずです。稲見萌寧選手のパットコーチを務める須藤大和コーチは「ゼロトルクパターは重心のズレがないためそもそもフェースを開閉するトルクが発生しない。よって、オートマチックに打てる特徴があります」といいます。

画像: 「ライアングルバランス」から名付けられた「L.A.B.Golf」の「ダイレクト・フォース2.1」

「ライアングルバランス」から名付けられた「L.A.B.Golf」の「ダイレクト・フォース2.1」

「L.A.B.Golf」の特徴はグリップにもあり、幅広のグリップ形状の端から斜めに装着することで、ハンドファーストでインパクトできるように工夫されていて、ハンドファーストでインパクトしたときに最適なロフトになるようにロフト角も少し寝かせて設計されています。

画像: シャフトはグリップに対して斜めに装着されていてハンドファーストに構えられるようになっている

シャフトはグリップに対して斜めに装着されていてハンドファーストに構えられるようになっている

ちなみに、「L.A.B. Golf」に似ていると言われ、先週からお目見えした、オデッセイの「Ai-ONE スクエア 2 スクエア マックス ストライプ」と「Ai-ONE スクエア 2 スクエア マックス」ですが、グリップは通常のパターと同じようにシャフトが真ん中に装着されているので、ロフト角は3度前後となっています。

これまでも「スクエア 2 スクエア」のシリーズでゼロトルクのモデルはありましたが、「L.A.B.Golf」によく似た見た目のインパクトに驚かされます。実際に試した臼井麗香選手は「単純に真っ直ぐ引いて真っ直ぐに出せる」とその効果は感じていた様子。

画像: オデッセイ「Ai-ONE スクエア 2 スクエア マックスストライプ」

オデッセイ「Ai-ONE スクエア 2 スクエア マックスストライプ」

なお、ツアー会場で見かけた「セロトルクパター」を幾つか紹介すると、左からオデッセイ「Ai-ONE スクエア 2 スクエア #7」、「Ai-ONE スクエア 2 スクエア ダブルワイド」、ベティナルディ「アンチドート SB1」、「アンチドート SB2」とヘッド形状や素材に個性を持たせています。

画像: 左からオデッセイ「Ai-ONE スクエア 2 スクエア #7」、同「Ai-ONE スクエア 2 スクエア ダブルワイド」、ベティナルディ「アンチドート SB1」、同「アンチドート SB2」

左からオデッセイ「Ai-ONE スクエア 2 スクエア #7」、同「Ai-ONE スクエア 2 スクエア ダブルワイド」、ベティナルディ「アンチドート SB1」、同「アンチドート SB2」

パッティングは108ミリのカップ幅に収めなければならず、最終的にスコアが決まるとき、手に握られているのがパターです。そのため、プレッシャーのかかる場面も多くなります。フェースが開閉しない「ゼロトルク」パターが各メーカーから発売されると、オートマチックにストロークできるようになり、パットに悩むゴルファーの手助けになるかもしれませんね。

撮影/中村修

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