今大会のキャディは優勝請負人の清水重憲!

芹澤慈眼(せりざわ・じげん)。東北福祉大で米澤蓮や杉原大河などと同級生。昨年の下部ツアー賞金ランク13位の資格でレギュラーツアー前半戦に参戦中(撮影/岡沢裕行・練習日)
芹澤慈眼は初日、バーディ発進と幸先良いスタートを切ったが、5番でダボ、8番でボギーと後退。後半に入り、10番、12番をバーディとするも13番でボギーを叩き、終わってみれば1オーバーの85位タイと大きく出遅れた。
ところが迎えた2日目、芹澤は4連続バーディを含む7バーディ、1イーグルで挽回する。その理由を尋ねると、「今週は清水(重憲)キャディに担いでもらっているんですけど、全部言うことを聞いた
らこのスコアでした(笑)」と最多勝キャディで優勝請負人の異名を持つ、清水重憲キャディの存在を挙げた。
初日は「初めて担いでもらったので、清水さんも何も言わなかった」といい、「今日は全部聞いてみました」と話す。
清水キャディにも話を聞くと、「昨日は本当に何も言わずに、彼に好きなことをしてもらったから、ちょっと今日は若干、アドバイスさせてもらいながらラウンドしました。まあ、うまく行き過ぎましたね」と明るい表情。
そのアドバイスについて聞くと、「この試合で初めて担ぐので、初日は彼の思うとおりにやってもらおうと思いました。初日を見ると、残り距離に対してクラブを選択して打つだけ。それを、距離だけでなく、どこを狙うとか、どういう球筋で、どういうイメージするのかをしっかり考えてもらいながらラウンドしてもらった感じです」とただアドバイスするだけでなく、自分で考える癖をつけさせたかったようだ。
芹澤は「自分では考えていたつもりでしたけど、全く考えていなかったですね。(明日は)全部清水さんに任せようかな(笑)」と清水キャディの思惑とは少しズレている(?)が、やはり清水キャディの腕前に脱帽した様子。
清水キャディは清水キャディで、「これだけいいスコアが出るとは思ってなかったです」と笑いながら、「ただ、初日もショットの内容が悪かったわけではなかったので、2日目は『予選通過のラインは2アンダー』と定め、それに向かってどうラウンドするかを考えようと話しました。そうしたら前半に4連続を含めて6つのバーディを取れたので、『今日のベストスコアを目指そう』と上方修正して。彼は飛距離もありますし、パットも上手い。考え方を覚えればもっと良くなると思います。ポテンシャルは今日の結果で証明されたと思いますので」と初めて相棒になった若手を褒める。
百戦錬磨の清水キャディが認めるポテンシャルを武器に週末でさらなる高みを目指せるか、まずは芹澤の3日目に注目だ!
なお、3日目は9時40分に1番ホールからスタートする。同組は長野泰雅、そして東北福祉大の同期でキャプテンだった米澤蓮だ。