マスターズ第2ラウンド、松山英樹と同組で回ったブライソン・デシャンボーが4アンダー68をマークし、前日の5位タイから首位のジャスティン・ローズに1打差の通算7アンダー単独2位に浮上した。好調なプレーに満足したのかラウンド後のインタビューではデシャンボー節が炸裂。マスターズ初、メジャー3勝目を目指す彼はいったい何を語った?
画像: 両側にいるパトロンとタッチしながら2日目の1番ティーイングエリアに向かうブライソン・デシャンボー(撮影/Yoshihiro Iwamoto)

両側にいるパトロンとタッチしながら2日目の1番ティーイングエリアに向かうブライソン・デシャンボー(撮影/Yoshihiro Iwamoto)

ゴルフを科学する男デシャンボーは自称マッドサイエンティスト(いかれた科学者)であるとともに哲学者でもある。

この日は2番パー5でのバーディを皮切りに前半4つスコアを伸ばす爽快なゴルフ。しかし本人は1バーディ、1ボギーのイーブンパーだったバック9のほうが「気分が良かった」という。

「4番で(左のバンカーから)ホールアウト(チップインバーディ)したのは信じられないくらいうれしい出来事でした。でも本当に手応えを感じたのは9番のティーショット。頭の中で描いていた通り、練習場で練習してきた通りの完璧なショットが打てた。“これだ!”と思いました」

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そのショットがあったからスコアは前半のほうが良かったが、後半のほうが「心地よくプレーできました。ゴルフってそういうものです。データ通りにいかないこともある。だからこのゲームは素晴らしいのです」。

今週に入ってからデシャンボーは勝敗の鍵を握るのは「忍耐力」だと繰り返し口にしている。

画像: 25年もオナラリースターターを務めた後、恒例の“前蹴り”を披露するゲーリー・プレーヤー(撮影/Yoshihiro Iwamoto)

25年もオナラリースターターを務めた後、恒例の“前蹴り”を披露するゲーリー・プレーヤー(撮影/Yoshihiro Iwamoto)

余談だがマスターズ3勝のゲーリー・プレーヤーもよく「ゴルフはニンタイです」と日本語で語る。言葉の意味と響きが好き過ぎて愛馬(競走馬)に「ニンタイ」という名をつけてしまったくらいだ。

本題に戻りデシャンボーにとって忍耐力を発揮するためにするべきことは「地に足をつけることだと思います」。

「いまこの瞬間、ただそこに居るだけ、ということを意識するのです。陳腐ないい方かもしれませんが忍耐とは自分がどこにいるかを理解することから生まれるものです」と哲学者のよう。

前のホールや次のホールのことを考えずいまこの瞬間に集中する。そして少し緊張したときには「オーケー、これはただのゴルフショットだ。さぁ、集中していつものようにやろう」と彼は自分に言い聞かせている。

究極は9番のティーショットのように「自分の感覚と現実の弾道を一致させること」。彼を陶酔させるのはそういう瞬間だ。明日以降も感覚と現実をリンクさせるデシャンボーの戦いは続く。

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