地域に根ざした大衆的な中華料理店「町中華」にスポットが当たって久しいが、同じように地域に根ざしたゴルフショップといえば「ゴルフ工房」がある。経験豊かなクラフトマンが使い手の要望に合わせ、ヘッドとシャフトを組む「カスタムクラブ(地クラブ)」が人気だ。そこで、人気工房がオススメするカスタムクラブを週イチで紹介 ! 試打者はゴルフダイジェストで四半世紀にわたり世に出たほぼすべてのクラブを打ってきた堀越良和プロだ。

「据わり、顔、スピン性能のバランスが良いクラブ」

連載57回目は本試打企画の26回目に掲載されている「ブイテクゴルフ」の大西淳さんがオススメするカスタムクラブをご紹介。アクシスゴルフ「Z1 TOUR-SPEC WEDGE」がオススメとのことで、以前の連載同様、キング・オブ・試打の堀越プロに試打してもらおう。

大西さんがアクシスゴルフ「Z1 TOUR SPEC-WEDGE」の特徴を語る

「今回推薦するクラブは、アクシスゴルフの『Z1 TOUR-SPEC WEDGE』です。アクシスゴルフさんの中では初期モデルになりますが、現在でも愛用者の多い人気のモデルです。私も仕事柄、多くのウェッジを手にしますが、顔の良さ、据わりの良さは抜群です。特長は、ネックが長いので重心位置が高くなり、スピン性能が高いこと。重心位置が高くなるということは、芯の位置が高くなり、『芯で打てないクラブ!!』なんです。ウェッジは芯を外したほうがスピン性能が増すので、芯で打てないのはメリット。ウェッジは元々、飛距離性能よりも操作性能を求めるクラブなので、1本のクラブで高い球、低い球などスピンを効かせながら、ボールを操ることが好きな方には特にお勧めのクラブとなっています」

画像: アクシスゴルフ『Z1 TOUR-SPEC WEDGE』

アクシスゴルフ『Z1 TOUR-SPEC WEDGE』

「また今回のクラブは、今ツアープロでも人気の『TOUR LOCK(グリップの錘)』を装着しています。ウェッジで入射角が鋭角に入り過ぎてしまうと、リーディングエッジが地面に刺さり過ぎてしまう現象が起きてしまいます。TOUR LOCKを入れカウンターバランスにすることで入射角を鈍角にしてバウンス効果をより使えるような組み合わせを意識しました。手元に重さがあることで手が前に出る振り遅れがしにくくなりますし、ヘッドを走らせて柔らかい球質も打ちやすくなると思います。もちろん、合う合わないはあると思いますが、色んな発見があると思いますので試してみる価値はありです」と大西さん。ツアーロックは専用のグリップが発売されているが、通常のゴルフプライドやイオミック等でも入れることが出来るとのこと。

アクシスゴルフ「Z1 TOUR SPEC-WEDGE」の印象を堀越プロに聞いた

「アクシスゴルフのウェッジは以前『Z4TOUR WEDGE』を試打しましたが、前回よりもウェイトスクリューの個数が1個多いモデルで、重心をコントロールしやすくプレーヤーに合わせて調整可能です。グラインドは後方がかなり落とされていて、様々なライから対応できそうなこのソールは一見上級者向けに見えますね。
 
グリップ側に装着している『TOUR LOCK』は、ドライバーに装着する方は多くいますがウェッジに付けているのはなかなか珍しく、ユニークな発想だと思います。今回は8gの重さを付けていますのでクラブバランスが軽くなる計算です。手元が重たくなりますので手元の低さをキープしやすくなったり、時には手を使ってマニュアル感のあるアプローチが出来そうです。ウェッジはフルショットする機会が少ないクラブですので、操作性を強くしてどんなライでも対応できそうな組み合わせに工房店主の工夫を感じます」

画像: 試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

試打者/ほりこし・よしかず。試打経験から裏打ちされた豊富な知識と試打技量から大手メーカーのシャフトやヘッドの開発にも携わる。キング・オブ・試打。クレアゴルフフィールド所属

花道(20Y)

画像: 「ペタッとソールが地面についてくれるので、芝の薄いライでも拾ってくれそうですね」(堀越)

「ペタッとソールが地面についてくれるので、芝の薄いライでも拾ってくれそうですね」(堀越)

「ペタッとした据わり、球が低く出る高スピン性能」

「実際に芝に置いて構えてみると、大胆に削られたソール部分が刃が浮かないようにペタッと地面に設置し、ペタペタな状況でもバウンスが弾かれることがなくボールを拾っていけそうです。このウェッジを使用する方は状況によってフェースの開閉でバウンス効果を付けて打てる方が合いそうですね。そしてソールの抜けが良いので意図したウェッジワークが可能な安心感があります。ツアーロックによるカウンターバランスは、インパクト時にハンドファーストが強く、リーディングエッジが刺さりやすいゴルファーに特に有効だと思います」と話した。

総評

画像: 「打感とボールへの食いつきが非常に心地よいクラブでした」(堀越プロ)

「打感とボールへの食いつきが非常に心地よいクラブでした」(堀越プロ)

「今回はヘッドに装填された9つのウェイト調整が可能な点、そしてグリップにツアーロックを入れるなど、工房店主のこだわりが感じられる1本でした。ツアーロックは振りやすくなる可能性を秘めた画期的なアイテムだと思います。通常カウンターバランスにするにはシャフトカットやヘッドを削るなどの方法がありますが、クラブの両端で重量調整が可能な点はオーダーメイドさながらのカスタム性が非常に魅力的でした」と語った。(堀越)

THANKS/クレアゴルフフィールド

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