首位タイでスタートした最終日だったがスコアを落とす展開にトップの座を明け渡した。しかし最終18番で執念のバーディを奪いプレーオフに進出を決めた。
18番パー5で行われたサドンデス1ホール目。セカンドショットの距離は本戦の18番とわずか1ヤードしか違わなかった。グリーン奥にこぼしたが3打目も本戦とほぼ同じライ。「運がある」と感じた西郷はアプローチを1メートルに寄せ、残り4人のバーディトライを見守った。
メジャーチャンプのキム・ヒョージュやアリヤ・ジュタヌガーンらが次々とパットを外し最後に残された1メートルのバーディトライを前に西郷は「とにかく全身が緊張していて自分の目の前のボール以外考える余裕がありませんでした」。
「震える体を落ち着かせながらカップインを目指した」結果、見事カップイン! 「夢が叶いました。でもまだ信じられません」と涙を浮かべた。

海外女子メジャー「シェブロン選手権」を制した西郷真央(写真/Getty Images)
カリフォルニアのミッションヒルズからテキサスのカールトンウッドCに舞台を移して3年。ミッションヒルズ時代から引き継がれた勝者恒例の池へのダイブは続いている。
一昨年はリリア・ヴ、昨年はネリー・コルダが飛び込んだ、池というより湖に豪快なダイブを決めた西郷。だが実は「ほとんど泳げなくて深くて溺れるかと思いました」といって記者たちの笑いを誘った。
これで日本人のメジャー制覇は昨年エビアン選手権で優勝した古江彩佳に続き5人目の快挙。
なぜ日本勢はここ数年これほどメジャーに強いのか? と海外の記者に聞かれた西郷は「正直わからない」といいながら「皆が自分のプレーに一生懸命。先輩たちが一生懸命プレーする姿を見てきて、ゴルフに対する(真摯な)思いが結果につながっているのだと思います」と語った。
「来週も再来週も試合が続くので気持ちを切り替えないと」と気持ちを引き締めつつ「うれしさが込み上げてきてどういう風にお祝いしようかは考えていません」。
「でも多分マネージャーさんに美味しいご飯を作ってもらってゆっくり休みます」
昨年はルーキー・オブ・ザ・イヤーに輝いた。ポイントランク4位に浮上した今年は立派なプレーヤー・オブ・ザ・イヤー候補だ。
西郷真央のシェブロン選手権の最終日ハイライトをLPGA公式YouTubeで見る
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