「LA GOLF」はアメリカ・カルフォルニア州ロサンゼルスに拠点のあるゴルフシャフトメーカーで、日本ではパターシャフトで認知度が一気にアップしたブランド。ダスティン・ジョンソンやブライソン・デシャンボーといったトッププレイヤーがアドバイザーとして開発に携わったシャフトも優れたパフォーマンスで人気になっています。今回はその「LAドライバー」をクラブナビゲーター・吉田朋広が検証する。

ここ最近はシャフト以外にもパターやゴルフボールを発売するなど積極的にアイテムを追加していましたが、今回ドライバーを市場に投入しました。

「LA ドライバー」はLA GOLFのアドバイザーでもあるゴルフの科学者ともいわれているブライソン・デシャンボーも開発に携わり設計監修したモデルとのこと。非常に興味深いですね。

今回発売されたLA ドライバーのヘッドは5種類。ロフトの違いではなく、それぞれのヘッドにはロフト角度に合わせて最適に設定された「Face ID」といわれるバルジ・ロールで設計されています。ヘッドにはロフトとFace IDの数値が記されています。

ロフトFace IDヘッドスピード
4度8-760m/s以上
8度9-950~60m/s
9.5度10-1045~55m/s以上
10.5度12-1140~44m/s以上
12度13-1235~40

「LA ドライバー」は果たしてどんなドライバーに仕上がっているのでしょう。

先ずはヘッドからチェックしていきたいと思います。ヘッドは可変式スリーブ機能搭載で、ソールデザインは意外とシンプル。凝ったソールデザインが多いアメリカのドライバーのヘッドと比べてシンプルなソール形状です。ソールにはLA GOLF のロゴが斜めにいくつも配置されたオリジナリティのあるデザインが印象的ですね。

画像: LAドライバーのソールには「LA GOLF」の文字の羅列で埋め尽くされている

LAドライバーのソールには「LA GOLF」の文字の羅列で埋め尽くされている

構えた時のシルエットは非常にオーソドックス。クラウン部分はマットブラックでLA GOLFのロゴがプリントされています。素材はおそらくチタン素材でカーボンは採用されていないようです。投影面積も大きさを感じさせず、イメージ的には450ccくらい。フェースラインは縦方向のロールと横方向のバルジが生み出す曲線的なラインが印象的で、フェース面にスコアラインはなく、細かな幾何学的な模様のデザインが施されています。

LA ドライバーはフェースのバルジとロールを「Face ID」として数値をヘッドに表示するほどの拘りがあるのでしょう。最近のヘッドにないクラシカルな印象を感じました。

画像: LA ドライバーの構えカット

LA ドライバーの構えカット

LA ドライバーに装着されているシャフトは「LA GOLF A シリーズ」。マットブラックカラーのLA GOLF のスタンダードモデルです。オプションでブライソン・デシャンボーシグネチャーモデルが用意されています。

画像: LA ドライバーのシャフトは「LA GOLF Aシリーズ」

LA ドライバーのシャフトは「LA GOLF Aシリーズ」

A シリーズ 50 フレックス4(S)の9.5度と10.5度を試打

今回は「A シリーズ 50 フレックス4(S)」が装着された9.5度、10.5度のヘッドを打ってみました。

振りはじめから感じられるのはスムーズなヘッド挙動です。インパクト付近でのヘッドコントロールのしやすさが印象的で、自然なフェースターンが可能なヘッドです。LA ドライバーのヘッドの重心設計値はアナウンスされていませんが、実際に振った感じの印象は操作性を考慮したヘッド重心設計になっているように感じます。

打球感はインパクト時のフェースのボールの乗り感と弾き感が両立されているチタンフェースらしいフィーリングです。

50グラム台のフレックス4(S)はハリがあるしっかりとしたフィーリングのシャフトですが、シャフトのしなりにクセがなく、しっかりとインパクトを作ることができます。シャフトに関してはシャフトスペックは豊富に用意されているようですのでスウィングタイプやヘッドスピードに合わせて選べば良いでしょう。

弾道は9.5度、10.5度どちらのヘッドも表示ロフトのイメージ通りの弾道ですのでこのヘッドの設定ロフトに違和感を感じることはないと思います。

LA ドライバー拘りの「Face ID」のロールとバルジの効果も感じられます。特にフェース横の方向のフェースバルジはトウ側でのインパクトの際にフック回転がかかりすぎることがなく、方向性が確保されます。

「Face ID」によるギア効果はヘッド体積が300ccくらいのコンパクトサイズのドライバーヘッドの頃からゴルフをしてきているプレーヤーがより体感しやすいでしょう。

バルジ・ロールによるギア効果はスピン量に多く影響します。

ドライバーの飛びの三大要素は下記の3つになります。

・ボールスピード
・スピン量
・打ち出し角度

自社のシャフトパフォーマンスを最大限発揮させる5種類のヘッドを用意することで飛びの三大要素の全てを満たすができると考えたのでしょう。

その背景にはアメリカでのゴルフクラブの販売方法が大きく影響していると思います。日本でも近年はゴルフクラブメーカーによるクラブフィッティングが増えてきましたが、アメリカでは日本よりもクラブメーカーによるクラブフィッティングが販売方法のメインになっています。

LA GOLFもアメリカでの販売方法はシャフトフィッティングが前提ですので、多くのシャフトラインナップがあります。LA GOLFシャフトの持つパフォーマンスを最大限発揮することを可能にするヘッド「LA ドライバー」をラインナップに加えることで、LA GOLFの考える理想的なフィッティングが可能になるのでしょう。

アメリカ市場ではフィッティングでの販売がメインの「LA ドライバー」ですが、日本市場ではどのうような販売方法がとられるのでしょうか?

優れたパフォーマンスを持つアメリカメーカーのライバルドライバーが人気の日本市場で「LA ドライバー」はどう評価されるのか正式発売後に改めて検証してみたいと思います。

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