五月晴れの穏やかなゴルフ日和となった国内女子ツアーのメジャー第1戦「ワールドレディスサロンパスカップ」。会場となる茨城ゴルフ倶楽部東コースは、グリーンスピード14.5フィートと速く硬く、グリーン周りのラフが深いメジャーセッティングで選手を迎えています。
午前・午後組に分かれて120名がスタートしていますが、午前組でスコアを伸ばしたのは藤田かれん選手。オフのトレーニングの効果で飛距離が伸びたことで18番パー5では238ヤードの2打目をグリーンに乗せてイーグルを奪い、1イーグル2バーディノーボギーのゴルフで暫定首位に立っています。
午前組で注目したのは、蛭田みな美、脇元華、中村心選手の組に付いて歩きました。蛭田選手は前週の「パナソニックオープン」で最終日最終組でプレーし6位タイと調子は上向き。
ドライバーはフェアウェイを外さずグリーンを捉えるショットメーカーですが、グリーンを外したラフからのアプローチも寄せてパーを拾い1つのボギーでまとめます。先週から投入したピン社のパター「PLDクッシン」の効果もあってシビアなパーパットを決め続けます。

前週6位タイと好調を維持する蛭田みな美は1オーバー暫定51位タイ(14時50分現在)でホールアウト
ラウンド後に話しを聞くと「幾つかチャンスもありましたが決めることができませんでした。明日はもう少し曲がりの少ないラインに付けられるようにしていきたいですね」と速いグリーンだけに少しの傾斜でも大きく曲がるラインの難しさを感じています。
初日を1オーバーで終えましたが、グリーンのタッチも合っていましたので明日のプレーで上位進出を目指します。
続いて脇元華選手は最終9番パー5をバーディとし同じく1オーバーで暫定51位でフィニッシュ。ドライバー、アイアンといつもより少し飛距離が落ちているように見えましたが、持ち前のショートゲーム力でパーを拾いまくってスコアをまとめました。

腰の状態が悪い中でショートゲームでパーを拾い1オーバー暫定51位タイでフィニッシュした脇元華
それにしてもグリーン奥のラフからのアプローチ、シビアなパーパットを決める姿はショートゲームのスキルの高さを見せつけられました。ラウンド後に話しを聞くと腰の状態が悪く、思うような飛距離が出せていないとのことでしたが「明日は少し風が吹く予報なので明日も耐えていけたら」と前を向きます。
ルーキーの中村心選手は2月の予選会を突破し参戦しています。グリーンのスピードに戸惑いながらも2バーディ4ボギーの2オーバーでホールアウト。思い切りの良いスウィングからドライバーの飛距離も出ていましたし、積極的に攻めてバーディを奪う姿を見せてくれました。まだ粗削りな点はありますが、メジャーのセッティングを経験しながら日々成長する姿を見せてくれことでしょう。

2オーバーで初日をホールアウトした中村心
ロングパットの距離感と速さを警戒し過ぎてバーディパットが打ち切れていなかった点を反省点に挙げ「明日は寄せるパットと入れに行くパットのメリハリをつけていきたい」と予選通過から上位を目指す意気込みを話してくれました。
前年のプロテスト合格者たちがルーキーキャンプとして会場でボランティアの研修をしています。ステップ・アップ・ツアーやレギュラーツアーで見た顔ぶれが、スコアボードを持って歩いていたりフォアキャディやディスタンス計測の係を務めていますので観戦の合間に探してみてはいかがでしょうか。

ルーキーキャンプに参加した前田羚菜、青木香奈子、六車日那乃(左から)
午後組では青木瀬令奈選手が前半を5アンダーとスコアを伸ばすプレーを見せています。硬く速いグリーンとグリーン周りの深いラフに挑む選手の様子を明日も現地からお届けします。
写真/姉崎正