今週(5月5~11日)は、欧州レジェンズツアーも、日本のシニアツアーも試合がありません。そこで今回は、あまり知られていない欧州レジェンズツアーの実態について、少しお話をしてみようかと思います。
画像: ビーチサイドのレストランで。次回は上位入賞して、もっと美味しいお酒を!

ビーチサイドのレストランで。次回は上位入賞して、もっと美味しいお酒を!

横田真一(よこたしんいち)

72年生まれ。53歳。専修大学ゴルフ部出身。95年にツアーデビューすると、その年にシード権を獲得し、97年の全日空オープンで初優勝を飾る。その後、アプローチイップスに悩むも、10年のキヤノンオープンで13年ぶり2度目の勝利を挙げた。40歳をすぎてから順天堂大学院・医学研究科に入学し、2年間の修士課程を修了するなど、知見を深める努力も怠らない個性派プロゴルファー。現在は、日本と欧州のシニアツアーに参戦しながら、YouTuberとしても活躍中。

横田真一チャンネル

欧州レジェンズツアーは、50歳以上のプレーヤーを対象に、ヨーロッパを中心にして行われるゴルフツアー(1992年創設)で、2025年は15カ国で19試合が予定されていて、あと1つか2つ増える可能性があります。ちなみに、過去には海老原清治さんや奥田靖己さんなどもこのツアーに参戦し、海老原さんは2002年の賞金王に輝いています。

日本のシニアツアーは、メジャーを除けば1試合に72~80数名が出場しますが、欧州レジェンズツアーは1試合に60名が出場し、予選落ちはありません(メジャーは130人前後が出場して予選カットがあります)。

また、2017年までは獲得した賞金の額によってランキングが決まっていましたが、2018年以降はポイント制(上位入賞者ほどポイントが高い)が導入され、その年にいちばんポイントを稼いだプレーヤーが、賞金王として表彰されるシステムとなっています。

今年、欧州レジェンズツアーに日本から出場しているのはボクだけです。でも、過去に日本のレギュラーツアーに参戦していたインドのジーブ・ミルカ・シン選手がいるので仲良くさせてもらっています。彼はとても気持ちのいい選手で、ボクは「ボス」と呼んでいるのですが、彼とのエピソードはまた別の機会にお話することにしましょう。

さて、ここまで2試合を戦ってきた印象ですが、「地面の硬いコースが多いな」という感じでしょうか。QTの行われたグロリアホテル&リゾート(トルコ)などは特に地面が硬く、日本で使っているSWでは、バウンスが弾かれて飛びすぎるのが怖かったのを覚えています。幸いローバウンスのSWも持って行っていたので事なきを得ましたが、あれがなかったらQTの優勝はなかったと思います。

画像: グリーン周りでは何度もパターでアプローチしたヨコシン(YouTube「横田真一チャンネル」より)

グリーン周りでは何度もパターでアプローチしたヨコシン(YouTube「横田真一チャンネル」より)

ただ、地面が硬いと、グリーン周りでパターが使えるのが大きなメリットです。もともとボクはアプローチイップスに悩んでいたこともあり、プレッシャーのかかった場面で、ライが悪かったりすると、手がスムーズに動かないことがあります。でも、地面が硬いコースは20~30Y手前からでもパターで転がせたりするのでとても助かるのです。

とにかく、欧州ツアーでは、結構多くの選手たちがパターを使っていて、それが珍しくありません。それだけ欧州には地面の硬いコースが多く、普段からパターを使い慣れているということなのでしょう。

アマチュアの方と話をしていると、パターでアプローチすることを恥ずかしがる人も多いようです。でも、プロだってパターを使う場面はたくさんあるのですから、地面が硬く手前から転がせそうなときなどは堂々とパターを使えばいいとボクは思います。もし、誰かに何かを言われたら、「ヨーロッパでは、プロでもパターを使うのが当たり前なんだよ」と言ってあげればいいのではないでしょうか。

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