硬く速いグリーンの前後左右に振られたピン位置の難セッティングに簡単にはスコアを伸ばせない展開が続いています。午前中は風が穏やかだったものの午後スタート組にはやや強く吹く場面も見られました。
2日目の午後組で注目したのは安田祐香、菅楓華、パク・ヒョンギョン選手の組について歩きました。パク・ヒョンギョン選手は韓国で7勝を挙げ世界ランキング上位者の資格で参戦していますが、初日は3アンダー5位タイで終えていました。
ドライバーショットは同組の安田、菅選手よりも飛距離が出ていて、アイアンショットの距離感も良くピン横に付けるショットが見られていました。残念ながらパットに苦しみスコアを2つ落としてトータル1アンダー14位タイで終えましたが、ショットのクオリティの高さは目を見張るものがありました。

ラウンド中に同組の安田祐香(左)と話すパク・ヒョンギョン(右)
毎ショットインパクトでソールで地面を叩く「ドスッ」という心地良い音が、アイアンショットのクオリティを表しています。スピンの効いた高弾道で、時にはハイカットで距離を合わせる技術の高さが印象的でした。クラブはブリヂストンとルーキーから契約しているといい、アイアンは241CBを使用中。ラウンド後にナショナルチームで戦ったこともあるという同組の安田選手に話しを聞くと「ロングアイアンでも止まるボール打てるのが結構すごかったです」との答え。
インタビューやギャラリーへのサインが終わると練習グリーンでしっかりと調整していましたので、明日は巻き返してくることでしょう。

2日目はスコアを2つ落としトータル1アンダー14位タイで決勝ラウンドに向かう
続いて初日を2アンダー12位タイで終えていた安田祐香選手は、2バーディ3ボギーの73と一つスコアを落としトータル1アンダー14位タイで決勝ラウンドに進みます。わずかなミスショットが硬いグリーンに跳ねて周りの深いラフにつかまると難しい下りのアプローチが残りますが、寄せきれなくてもパットでカバーしスコアを崩さない粘り強さが一層増したように感じます。
「明日もフェアウェイキープして難しいアプローチが残らないようにマネジメントしながら攻めていきたい」と意気込みを話してくれました。
最後に菅楓華選手。19歳のうちに優勝したいと今大会にも臨んでいましたが、残念ながら最後までパットを決めることができず、ノーバーディ5ボギーの77と崩れトータル7オーバーで今季初の予選落ちとなりました。来週の土曜日が誕生日なので19歳での初優勝はかないませんでしたが、20歳1日目の初優勝を目指して英気を養い来週に向かいます。

パットを修正することができずに今季初の予選落ちとなった菅楓華(左)
スコアをボードに目を向けると、体調不良や手首痛で満身創痍の藤田さいき選手が首位をキープ、金澤志奈、葭葉ルミ選手が1打差の2位タイ、2打差に畑岡奈紗、小林光希、全美貞選手が続き初日1オーバー43位と出遅れた蛭田みな美選手が68でプレーし、佐久間朱莉、申ジエ選手と並び3打差の8位タイへとジャンプアップしています。
明日は雨の予報もありスタート時間はアウトインに分かれて9時40分からスタートします。火曜日の練習日は雨で多少柔らかくなってはいましたがスピードは出ていましたので、フェアウェイからピンを狙ってスコアを伸ばす選手が出てくることでしょう。明日も現地からのレポートをお届けします。
写真/姉崎正