ハンマー投げのように、腕やクラブが生み出す遠心力を最大限に活用してスウィングすれば、動き自体はセオリーから外れるものの、腕力に頼らず振れるためシニアでも飛ばせるのだという。シングルハンディの腕前を持つイラストレーターの野村タケオが「遠心力スウィング」を実際に試してみた!

遠心力を利用して打つために「ダウンスウィングを大きく振る」

みなさんこんにちは。ゴルフバカイラストレーターの野村タケオです。僕ももういい歳なので、だんだん飛距離が落ちてくるわけですが、それでもやっぱり飛ばしたいわけですよ。だって飛ばないとスコアに影響するし、なにより楽しくないじゃないですか。週刊ゴルフダイジェスト5/13・20号に「シニアになったら遠心力スウィングがいいぞ!」という記事がありました。いや~僕にピッタリのテーマじゃないっすか。ということで、色々と試してみました。

画像: 週刊ゴルフダイジェスト2025/5/13・20号で特集されていた、遠心力スウィングを実践!

週刊ゴルフダイジェスト2025/5/13・20号で特集されていた、遠心力スウィングを実践!

今回の記事にある「遠心力スウィング」とはどういうことでしょうか? 簡単に言うとハンマー投げのように、腕やクラブが生み出す遠心力を利用する打ち方ということだそうです。これができると腕力に頼らないので、シニアでも飛ばせるということですが、セオリーとは違うことをやる必要があるということです。それがよく言われる「フォローを大きく振れ」ということではなく「ダウンスウィングを大きく振れ」ということらしいんですね。丸く振るほうが遠心力がかかるので、イメージ的にダウンスウィングを大きく振るのがいいそうです。

画像: スポーツタオルの先を縛って団子を作って振る

スポーツタオルの先を縛って団子を作って振る

これを体感するためにはスポーツタオルの先を縛ったものを振るといいということ。右サイドでタメてフォローを大きくしようとすると、タオルがピンと真っすぐになるのは一瞬しかないんですね。しかしダウンスウィングが大きくなるように振るとタオルが真っすぐピンと張ったままスウィングができるんです。これが遠心力がかかっているという状態なんですね。

画像: 右サイドで大きく振ると遠心力がかかりタオルは伸びる

右サイドで大きく振ると遠心力がかかりタオルは伸びる

試してみましたが、確かにタメようとか、フォローを大きくしようとするとダウンスウィングでタオルがたるみ、インパクトの先くらいでやっとタオルがピンとなる感じ。しかしダウンスウィングが大きくなるように振ると、タオルが伸びて真っすぐになっている時間が長くなりますね。コツは背中側から回り込ませるように振るのがいいようです。

画像: 左サイドを大きく振ろうとすると遠心力がかからず、タオルが伸びるのはインパクト以降だけ

左サイドを大きく振ろうとすると遠心力がかからず、タオルが伸びるのはインパクト以降だけ

ヘッドを遠回りさせて、より遠心力をかける

もうひとつセオリーと違うことをやらなければいけないのですが、それがヘッドを遠回りさせるということ。この時にタオル素振りの時にもやった、背中側から回り込ませるようにクラブヘッドを下ろしてくると、遠心力がかかるということなんです。そのためには切り返しの時に右ひじを回外(右回し)させるシャローイングが必須で、この動きによってクラブが遠回りをしてくれて、外向きの遠心力が自然とかかるわけです。

画像: 切り返しで右ひじを右回しするシャローイングが必須

切り返しで右ひじを右回しするシャローイングが必須

この感覚でクラブに遠心力が働くとインパクトまでの助走距離が長くなり、右手のひらでボールを打つというイメージが出てくるそうです。するとリストターンしなくても自然にボールがつかまるようになるそうです。ホッケー選手のように右手のひらをフェース面に見立てて打っていくイメージだそうです。また右手はフォローを小さくカット軌道で振る方が遠心力がかかって速く振れるのだとか。

画像: (左)シャローイングしてヘッドが遠回りすると遠心力がかかる(右)シャフトが立って下りると遠心力はかからない

(左)シャローイングしてヘッドが遠回りすると遠心力がかかる(右)シャフトが立って下りると遠心力はかからない

これらを踏まえてボールを打ってみましたが、これはなかなか難しいです。カット軌道に振るのはスライサーの僕としては全く違和感がないのですが、ヘッドを遠回りさせるというのが難しい。僕もどちらかというとフォローを大きくというイメージで今までスウィングをしていたので、ダウンスウィングを大きくというのが最初はなかなか上手くできなかったです。

またカット打ちのスライサーなために、クラブが上から入ってくるタイプなので、シャローイングというのもなかなか難しい。切り返しでかなり意識しないとどうしてもシャフトが立ったまま下りてきます。切り返した時に遠くにヘッドを放り投げるくらいの意識でやると少しシャフトが寝て遠回りしてくれる感じがします。

画像: (左)右手のひらでボールをつかまえるイメージから、インサイドに振る(右)右手をインサイドアウトに振ると速く振れない

(左)右手のひらでボールをつかまえるイメージから、インサイドに振る(右)右手をインサイドアウトに振ると速く振れない

何球も遠回りをイメージしながら打っていると、だんだん感覚がわかってきました。確かに遠心力がかかるというイメージはわかります。それとヘッド軌道がシャローになる気がして、ボールをつかまえるという動きが自然にできるようになる感覚がありますね。ただ今までやってきたこととかなり違う動きが多いので、ミート率はなかなか上がらないですね。計測してみると、ヘッドスピードは少しだけ上がっているようなので、効果はありそうな気がします。いきなり遠心力を生かしたスウィングに変えるというのは難しそうですが、少しずつ意識して変えていくのが良さそう。

最近ヘッドスピードが落ちちゃったな~と感じている人は、ちょっと試してみると何かヒントがあるかもしれませんよ。

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