
マナーに気を付けて、練習ストロークをしたいもの(写真はイメージ)
ゼネラルルールで認められている
ゴルフシーズン到来ですね。ゴールデンウイークもゴルフ場は大賑わい。プレーの進行もスムーズにはいかず、毎ホール待ち待ち、という体験をされたゴルファーも多かったことと思います。
今回はそんな待ち時間を有効に使う方法についてお話ししましょう。
たとえば、前の組との間隔が詰まっていて、手持ち無沙汰。前のホールで失敗したアプローチの練習がしたいと思って、ウエッジを取り出し、ティーングエリアでチップショット。また、そのホールのプレーを終えたグリーン上で、「今のパット、悔しいからもう一度!」
ついやってしまいがちな「練習ストローク」ですね。「えっ、それってルール違反じゃないの?」そう思われた方も多いのではないでしょうか? でもどちらもゼネラルルールでは認められている行為なのです。ゴルフ規則5.5bを確認してみましょう。
ホールのプレーを終了した後で、別のホールを始めるためのストロークを行う前に、プレーヤーは練習ストロークを行ってはならない。
例外 プレーヤーはパッティングやチッピングの練習を認められる。
場所 プレーヤーは次の場所でパッティングやチッピングの練習をすることができる。
・終了したばかりのパッティンググリーンや練習グリーン
・次のホールのティーイングエリア
しかし、このような練習ストロークをバンカーから行ってはならず、プレーを不当に遅らせてはならない。
このように、例外規定によって、終了したばかりのグリーンでの練習ストロークは認められているのです。また、次のホールのティーイングエリアでもパッティングやチッピングの練習が認められています。
ただ実際には、コースのローカルルールや競技規則などで禁止しているケースもありますので、確認は必要です。
※参考
委員会の措置
セクション8 ローカルルールひな型I-2
(委員会はプレーヤーが終了したばかりのグリーンやその近くでパッティングまたはチッピングの練習をすることを禁止するローカルルールを採用することが出来る
終わったばかりのグリーンでの練習は、前の組との間隔が空いていたり、後ろの組を待たせている、という状況では速やかにグリーンを空けなければなりませんから、NGです。
チップショットでは、周囲の安全にも注意が必要です。人がいる方向に向かって打ったり、他のプレーヤーの近くでスウィングするのは事故の原因となりますので、気を付けましょう。また、いかにルールで認められているとは言え、練習ストロークでコースを傷つけるのは避けたいもの。ターフが取れてしまうようなショット、打ち方は控えたほうが良いでしょう。
プロや上級者がティーイングエリアでアプローチ練習をしているのを見かけることがあると思いますが、決してターフは取っていません。ボールだけを拾うように打っています。芝の短いティーイングエリアでターフを取らずにウエッジが使えるのはしっかりバウンスを使えている証拠。これが出来たらかなりの腕前と言えます。ぜひ打ち方を観察してみて頂けたらと思います。
ティーイングエリアでチップショット? 終わったグリーンでのパット練習? 「ルール違反、マナー違反じゃないの?」そう思った方も多いかと思いますが、どちらもゼネラルルールでは認められた行為です。
正しいルールを知り、マナーを守って活用すればとても良い練習になります。機会があれば試してみて頂けたらと思います。