
女子プロや競技アマでもセットものウェッジを使う選手は結構いる(写真はイメージ)
セットものウェッジの実力とは?
みんゴル取材班(以下、み):女子プロの新垣比菜選手は「P・7CB」のAW(51度)を使用。アマチュア競技でもアイアンセットのAWやSWを使っている選手がけっこういますし、シニアのトップアマで「ゼクシオ」のSWを入れている人もいます。セットもののウェッジにはどんなメリットがありますか?
宮城:アマチュアでとくにアプローチに苦手意識を持っている人はセットもので揃えたほうが間違いないでしょう。
み:アプローチ専用に設計された単品もののウェッジを差し置いてですか?
宮城:いまどきのアイアンはフェースが大きくなっています。そこに小さな単品ウェッジを入れると難しく感じてしまいます。また、グースネックのアイアンを使っている人が、流行りのストレートネックのウェッジを入れるといきなり歯が出るので違和感が生じるはずです。アプローチをよくするには成功体験の積み重ねが必要なので、最初は安心感が得られるセットもののほうがいいと思います。
み:セットもののウェッジはサイズが大きいのでラフの抜けがよくない気がします。
宮城:ほとんど気のせいです。少しくらい大きいからといって抜けないわけではありません。ただ、ソールの幅とよく行くコースのバンカーを見極める必要はあります。砂が厚く入っていればセットもので問題ありませんが、砂が薄かったりアゴが高かったりすると出にくくなります。
み:ロフトはどうですか? 単品ウェッジの売れ筋は58度ですが、セットもののSWはたいてい56度です。
宮城:SWのロフトは56度あれば十分です。56度で出せないバンカーはほとんどないし、58度はアマチュアには難しいクラブです。
み:「P・7CB」やスリクソン「ZXi7」のSWは57度設定ですが難しいですか?
宮城:58度と57度は雲泥の差があります。58度で下を抜けてショートするミスが57度なら止まります。ミスの度合いがまったく違うので、ぼくも昔から58度を57度に立てて使っています。
み:それは真似してみたいです。セットもので宮城さんのおすすめのウェッジはありますか。
宮城:中古で探すなら「インプレスUD+2」のSWはどんな砂でも出せました。スリクソン「ZXi7」や「ZX7」はアイアンとセットで使うのがおすすめです。また、セットもののSWだとソールがはねてしまう人は、AWまでセットにするのもありです。