
7打差の8位タイで最終日を迎えるブライソン・デシャンボー(撮影/Blue Sky Photos)
17位タイからスタートし、15番までに5バーディを奪ってリーダーボードの最上段に駆け上がったデシャンボー。しかし16番でボギー、17番ではティーショットを左の池に入れて痛恨のダブルボギーを叩き大きく後退。シェフラーに7打差の8位タイに止まった。
15番のバーディにギャラリーから大歓声が巻き起こる。トップ浮上にデシャンボーは「興奮しました。よし、リードしたんだからこのまま攻め続けよう」と気合を入れ直した。
全米プロの最終日に首位と4打以上離れた選手が優勝した例はない。データ的には7打差のデシャンボー、5打差のラームに勝ち目はない。だが少しでもシェフラーを慌てさせてくれることを期待したい。
しかし16番、17番は「悪いプレーをしたとは思っていない」というが風のいたずらや意地の悪いグリーンのせいでスコアを落とした。
「風が突然フォローからアゲンストに変わったりして3ストローク失いましたがいいショットを打っていた。やるべきことをすべてやったのに結果が伴わないのはゴルフではよくあること。だからこのゲームは厄介なんです」
「明日は自分がコントロールできることをコントロールするだけ。とにかくロースコアを目指します」(デシャンボー)
14番からの3連続バーディで首位に並んだラームは17番をボギーとしたがこの日4つスコアを伸ばし27位タイから通算6アンダー5位タイに浮上した。
記者会見でメジャータイトル獲得に向けた思いを訊かれたラームは「メジャーを獲りたいというハングリーさは言葉ではいい表せません。ここにいる誰よりもハングリーです」と逆転に意欲を見せた。
11番では6番アイアンで打ったショットがグリーン左サイドの椅子に座っていたギャラリーに当たり、そのボールがグリーンを横切り反対側のラフに到達するアクシデントがあった。
幸いギャラリーの男性にケガはなく笑顔を見せ、ラームはグローブにサインをして彼に渡し軽くハグ。
「それじゃ足りなかったかもしれません。彼の対応は本当に素晴らしく感銘を受けました」
その男性には「もしサッカーをして育ったならもう少し狙いを定めてカップに近づけてくれていても良かったのに」とジョークまで飛ばしたのだそうだ。