
ピンゴルフから発売されたバンカー専用ウェッジ「BunkR」
楽しくプレーしたいなら、放っておく手はない!
クラブフィッター小倉です。先日、PINGから「バンカー」というクラブが発売されました。このクラブは、文字通りバンカーに特化したクラブで、特別なテクニックを使わずとも、安定してバンカーから脱出できるように設計されています。こういった一部の環境だけに特化した性能を持つクラブを私はエキストラクラブと呼んでいます。
PINGは、2年ほど前に「チッパー」というエキストラクラブも発売しています。この2本、どちらも大ヒットと呼べるほどよく売れているそうです。ひと昔前、アマチュアには、こういったクラブは敬遠されがちでした。使えばほとんどのゴルファーが良い結果が得られるにも拘わらずです。
理由は様々ですが最も多かったのは、“カッコ悪いから”というのもの。今でもそういった考えを持つゴルファーは一部いらっしゃいますが、実にもったいないと私は思ってしまいます。苦手なクラブを無理やり使って苦しむよりも、そういったクラブを使って結果を出したほうがストレスはないですし、何よりスマートだと思います。最近では、ツアープロでもチッパーを試合に使用したりしている例もありますし、ルール違反ではないのですから、気兼ねなく試して欲しいと思います。
最近アマチュアにもジワジワと使用者が増えているロングパターもエキストラクラブのひとつです。こちらもひと昔前は、“短いパターがスムーズに打てないゴルファー向け”なんて言われていましたが、今では短いパターに違和感がないゴルファーでもその性能に惚れこんでロングパターを使用しているゴルファーも多いです。私も購入して使ってみましたが、非常に安定感のあるパッティングができ、おおいに満足しています。
今では立派なクラブのジャンルとして地位が確立されたユーティリティですが、出始めの頃は、“カッコ悪い”“ロングアイアンが打てないゴルファーのためのクラブ”などと言われていたクラブです。それが今では、“使わないと損!”ぐらいまでのポジションを得ています。ひと昔前のクラブに対するイメージの違いは、主にプロが使用しているかどうかといったところが基準になっていました。実際にユーティリティーが市民権を得たのは、ツアープロが使い出してからといった印象が強いです。しかし最近は、SNSなどの情報の多様化により、そういった基準はかなり薄れています。
ぜひ皆さんには、周りの目を気にせず結果の出しやすいエキストラクラブを使用してもらいたいなと思います。うまくなりたいと考えるゴルファーであれば、苦手なクラブを練習して上達するのも達成感はありますし、その限りではないですが、楽しくプレーしたいならこんな良いクラブ達を放っておくのはもったいないですよ!