「i240」アイアンとアイアン型UT「iDi」
前週の国内男子ツアーでソン・ヨンハン選手が投入しホールインワンを記録したというピン「i240」アイアンですが、一体どんなモデルなのかツアーをサポートするピンのバスに潜入し、写真を撮ってきました。メーカーからの発表前ということで、詳しくはまだ教えてくれないので見た目から推察してみましょう。
バックフェースを見ると前作の「i230」には見られなかったカーボン素材がバックフェース上部に見えます。番手別に下部の厚みの違いも見てとれます。サイズ感は「i230」とほぼ同じようです。

「i240」アイアンは「i230」の後継機種だろう
「i230」で採用された衝撃吸収に優れたエラストマーをバックフェース全面に採用していましたが、「i240」では下部だけになり上部にはカーボン素材を採用しているようです。ネック側とトウ側に重量を持たせて慣性モーメントを高めスイートエリアを広げる設計は踏襲されているようです。

スコアラインを「ブループリントS」と同じ本数に減らし、バックフェースの形状も変化している
そしてフェース面は「i230」で採用された本数の多かったスコアラインは少なくなり「ブループリントS」と同じ13本に変更されています。そういう意味ではバックフェースの形状も含めて「ブループリントS」に似ていますが、サイズ感は「i230」と同様に「i240」のほうがやや大きく寛容性も高く設定されているはずです。
「i230」は高弾道でミスヒットにも強い性格を持たせていましたが、「i240」でどう進化したのか早く試打してみたいところです。
続いて前週の国内男子ツアーで優勝した蟬川泰果選手が投入したという「iDi」。アイアン型ユーティリティのモデルですが女子ツアーでは使用する選手はまだいないそうです。「iクロスオーバー」の進化系といったモデルのようですが、ネック調整機能は採用していません。そのぶんの重量も含めて低重心でボールが上がりやすくスイートエリアを拡大する方向に設計されているはずです。

アイアン型ユーティリティ「iDi」
そしてフェースのたわみを最大限に利用するための工夫もあるはずです。飛距離やボールの上がりやすさだけでなく、ラフからの抜けの良さや打感も含めてロングゲームをやさしてくれるクラブになっていることでしょう。一般的にはアイアン型ユーティリティはコントロール性が高いもののウッド型ユーティリティに比べてボールが上がりにくいものですが、「iDi」がコースでどんな性能を見せてくれるの楽しみです。
撮影/中村修