「宮里藍 サントリーレディスオープン」の3日目は悪天候によるコーコンディション不良のため2度の中断のあと上位陣はスコアを伸ばした。首位は14アンダーで高橋彩華、2打差に河本結と佐久間朱莉、神谷そらと続く。みんなのゴルフダイジェスト特派記者でプロゴルファーの中村修が現地からレポートお届け。

朝に強い雨が振り、短い時間の中断が二度ありましたが、上位陣はスタート前だったこともあり大きな影響はありません。しかし最大瞬間風速12.8m/sの風とドライバーショットでフェアウェイを捉えても濡れたフェアウェイでランはなく、2打目では昨日よりも2番手は大きなクラブを持たなくてはならないコンディションに加えて、バンカーの砂は重くスピンのかかりにくいコンディションになりました。

画像: 「宮里藍 サントリーレディスオープン」の3日目を後続に2打差をつけホールアウトした高橋彩華

「宮里藍 サントリーレディスオープン」の3日目を後続に2打差をつけホールアウトした高橋彩華

今大会では日本を含むアジア各国からアマチュアゴルファーが招聘され、そのなかで7名が決勝に進んでいますが、悪天候に加えて風も吹き始めたこともあり、集中力が途切れやすいコンディションでした。やはりというべきか、全員がスコアを落としましたので、雨で落ち込む飛距離の判断やマネジメント、ボギーの後の切り替えなど、経験の中でスコアメークする術を身に付けているプロたちはさすがで、そこに差が出たのではないでしょうか。

9アンダー4位タイからスタートした高橋彩華選手は、荒れたコンディションになると強さを発揮する選手です。中弾道のドライバーショットは風の影響を受けにくく、持ちのドローをベースにマネジメントをシンプルにしています。

前週の地元開催の「ヨネックスレディス」ではパットが不発で予選落ちとなりましたが、テーラーメイドの「スパイダーツアーX トゥルーパス スモールスラント」というトミー・フリートウッド仕様モデルにチェンジしたこと、そしてコンビを組む宮崎キャディのライン読みを味方につけ、今週のグリーンにバッチリ合わせてきたようです。帰り際に挨拶すると「今夜も美味しいお肉を食べて明日もがんばります!」と笑顔で帰っていきました。

画像: 悪天候の中でノーボギーに抑えたのはテーラーメイド「スパイダーツアーX トゥルーパス スモールスラント」(撮影/中村修)

悪天候の中でノーボギーに抑えたのはテーラーメイド「スパイダーツアーX トゥルーパス スモールスラント」(撮影/中村修)

5バーディノーボギーで後続に2打差のリードを持って最終日に向かい2勝目に挑みます。優勝か2位に入るとAIG女子オープン(全英女子オープン)の出場権がゲットできるので、悪天候に強い高橋選手の姿を全英の地で見たいものです。

8アンダーから4バーディノーボギーで2位に浮上した佐久間朱莉選手は、自身初の2週連続の予選落ちから優勝争いに加わっています。2日目のラウンド後にフェードヒッターの佐久間選手は雨の中でドライバーショットが右に滑るのを気を付けたいと話していましたが、その言葉通りフェアウェイを外したのは2回だけ。

画像: 今季3勝目を2打差から追う佐久間朱莉

今季3勝目を2打差から追う佐久間朱莉

後半は強風の中の耐える場面では、グリーンを外してもアプローチで寄せ、寄せきれなかった17番パー5でも2.5mほどのパットを決めてノーボギーでホールアウト。2週続けての予選落ちから「最近ミスの幅が大きかったので、その幅を狭めていきたいと思っていた」と今週のテーマを実践する内容で2打差を追って明日の逆転優勝を狙います。

画像: ドライバーショットでフェアウェイを外したのは2回だけと、悪天候の中でも安定したショットでノーボギーで終えた

ドライバーショットでフェアウェイを外したのは2回だけと、悪天候の中でも安定したショットでノーボギーで終えた

同じく2打差から最終日をスタートする河本結選手は、今季トップ10フィニッシュ4回、1ラウンド当たりの平均パット数1位といつ勝っても不思議ではない選手の筆頭です。そして今季1勝を挙げている神谷そら選手、21年の「アクサレディス」以来の3勝目を目指す岡山絵里選手までが2打差で、3打差に小祝さくら、4打差に歴代優勝者の青木瀬令奈選手と続いています。

明日もアンバサダーを務める宮里藍さんの決めたピン位置がどんなドラマを演出するのか楽しみです。

写真/有原裕晶

宮里藍 サントリーレディスではニューギアがお披露目

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