元気な夏ラフが厄介になるこの時期のゴルフ。スコアを崩さないためにラフではどんなクラブ選択をしたほうがいいのか、ギアオタクでクラブフィッターの小倉勇人に聞いてみた。
画像: 今年も元気な夏ラフ。どう気を付けることが大切?(写真はイメージ)

今年も元気な夏ラフ。どう気を付けることが大切?(写真はイメージ)

状況を確認して、クラブを選択!

クラブフィッター小倉です。今回も夏のゴルフに関する話題です。夏は芝が元気になる季節! 近年の猛暑では、グリーンやフェアウェイは暑さに負け気味ではありますが、ラフはどこのゴルフ場も元気です! 夏ラフは、草の1本1本が元気で強く、それでいて密集しているので、非常にやっかい。ラフにつかまってしまうとまともなショットはもちろん、ボールを見つけることも苦労します。

夏ラフの対策は入れないことが一番ですが、そんなことはプロでも難しいです(笑)。芝の状況にもよりますが、私の場合、夏ラフは半分ぐらいハザードだと思って対応しています。夏ラフで気を付ける点は、いくつかあります。まずボールのライがどうなっているかをしっかりと見極めること。ボールがどのくらい浮いているのかによって、使えるクラブが大きく変わってきます。

ラフの上にボールが乗っている状態であれば、素振りをしてボールと地面との間にどのくらい隙間があるかを確認し、フライヤーを警戒しつつ、普段通りのクラブ選択でショットしています。ラフに半分以上ボールが埋まっている場合は、ほぼ普段通りにはボールは飛ばせないと判断し、安全にグリーン周りに運ぶ方法を模索します。

半分以上埋まっている状態で、まともにボールを飛ばせるのは、ゴルファーの持つパワーにもよりますが、私ですと9番アイアンぐらいが限界です。9番でもスピン量が減ってしまうことが多いので、キャリーも不安定ですし、グリーンに直接着弾できても、止まらないことが多いです。

そういった時は、安全に刻むのか、果敢にチャレンジするのかを明確にしたうえで、クラブ選択をするようにしています。夏ラフは非常に抵抗が大きいので、しっかりとボールにコンタクトするためには、抵抗に負けない”重いクラブ”が有効です。

少しでもラフに沈んでいると直接クリーンにボールをとらえることは難しくなりますので、重量のあるクラブで、芝の抵抗に負けないように振り抜くことが脱出のカギになります。重量のあるクラブとは、短いクラブのこと。クラブは、短くなるごとに重くなるように設計されています。

ショートアイアンやウェッジであれば、ロフト角が大きいので、それなりにボールをとらえることができれば、ボールを浮かすことはそこまで難しくありません。いかに無理をせず、短いクラブを選択できるかが、確実に脱出できるポイントと言えますね。

夏以外では、そこまで気にしなくてもなんとかなりますが、この時期だけは楽観できないのが夏場のラフ。入れてしまったら、しっかりライの状況を確認し、ラフに負けないクラブ選択が、この時期のスコアメイクのカギですよ。

This article is a sponsored article by
''.