みんなのゴルフダイジェストのYouTube「みんゴルガチギアトラック」は、プロゴルファーの癸生川喜弘と小島慶太による、“ガチ”がコンセプトのシリーズ試打企画。今回はPXG『Black Ops ドライバ―』のオフセンターヒットした時の許容性や、お勧めしたいゴルファー層の選定などを探っていく。

PXG「Black Ops ドライバー」の試打動画をチェック!

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画像: 今回の試打クラブは、ヘッド『PXG BLACK OPS(10.5度)45.5 インチ』×シャフト『Fujikura PXG Pro Series 55 (Flex S)』。ヘッドのロフト展開としては8、9、10.5、12度がある

今回の試打クラブは、ヘッド『PXG BLACK OPS(10.5度)45.5 インチ』×シャフト『Fujikura PXG Pro Series 55 (Flex S)』。ヘッドのロフト展開としては8、9、10.5、12度がある

PXG『Black Opsドライバ―』の特徴は、強度と柔軟性を増したチタン合金フェース素材を用いたことによりインパクト時のフェースのたわみを増大し飛距離を大幅に伸ばす。クラウンとソールのインサート部分は、ハイグレードカーボンの複合素材を成型。軽量かつ高強度のパーツを使うことによりクラブヘッド内の重量配分の最適化に成功、慣性モーメントを向上し、重心位置を低く後方に設置することで飛距離とやさしさが向上している。基本のスペックは、ロフト角は8、9、10.5、12度の4展開で今回は10.5度を試打。使用するボールはタイトリスト「PRO V1」。

まずは見た目の印象などをチェック!

小島 いわゆる高打ち出し低スピンを求めていながら、ボール初速を上げてオフセンターヒットにもやさしいですよというクラブですが、見た目の印象はどうですか。

癸生川 見た目綺麗ですよ。左向いていないし。カーボンとチタンの部分の色が違うから、構えた時に真っすぐ構えやすい。

小島 フェース面の左右のバルジと上下のロールを独自に設計しているらしいです。でも見た目としてはフェース面は真っすぐに見えるんだ。

癸生川 うん。まあそうだね。

小島 ちょっとフックに見える?

癸生川 ちょっとフックだね。まあロフトの問題だと思うけど。

今回の行う試打のクラブスピードは、事前に行った最適スピード帯の割り出しで決定した『39m/s前後』で、センターヒット、トウヒット、ヒールヒットの順で行っていく。

では試打開始!

■HS39m/s前後でセンターヒット

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●39.2m/s
ボール初速●58.8m/s
打ち出し角●12.8度
スピン量●2509rpm
降下角●35.2度
キャリー●188.8Y
飛距離●211.8Y
打ち出し方向●1.0度左
スピンアクシス●4.6度左
SIDE●8.1Y左
 
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●5ミリトウ
Vインパクト●2ミリ低

画像: HS39m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4データ(上)、GCクワッドデータ(下)

HS39m/s前後でセンターヒットしたときのトラックマン4データ(上)、GCクワッドデータ(下)

打感や弾道を見ての二人の感想は。

小島 クラブスピードが39.2m/s、ボールスピードが58.8m/s、いいですね。ちょっとつかまったんですけどボールスピードもちゃんと出ています。1度左の飛び出して、4.6度左に傾いて、8.1ヤード左に着弾した。つかまりもいいんじゃないかな。

癸生川 右に行く感じがない。真っすぐが強い。

小島 ソールの後ろに付いているウェイトポート(※)はデフォルト(標準の状態)だと前が軽くて後ろが重たい設定になっているけど、ウェイトも何種類かあるみたいなので、それを上手く組み合わせると、フィッティングによってだいぶイメージが変わるのかなって思います。

※『高精度ウェイティングテクノロジー』

ソール部分に、取り換え可能な軽量(2.5グラム)のウェイトが2つ、重い(12.5グラム)のウェイトが1つ標準装備されていて、プレーヤーの求めるスピンとバイアスに合わせた調節が可能。ウェイトは2.5、5、7.5、10、12.5、15、17.5、20(グラム)から選択可能。

■HS39m/s前後でトウヒット

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●39.1m/s
ボール初速●57.9m/s
打ち出し角●13.1度
スピン量●2375rpm
降下角●34.5度
キャリー●1854Y
飛距離●2103Y
打ち出し方向●3.3度右
スピンアクシス●7.2度左
SIDE●6.1Y右
 
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●16ミリトウ
Vインパクト●0ミリ低

画像: HS39m/s前後でトウヒットしたときのトラックマン4データ(上)、GCクワッドデータ(下)

HS39m/s前後でトウヒットしたときのトラックマン4データ(上)、GCクワッドデータ(下)

打感や弾道を見ての二人の感想。

癸生川 ないよ。グニャんというのもない。

小島 先に当たった感じはある?

癸生川 多少は感じるけど、でもグニャんというギア効果は少なく感じる。

小島 確かにオフセンターヒットに対して方向のズレは少なそうに見えますね。

癸生川 思ったより球も右に出ないし。ずっとこの(フェアウェイの)幅にいるような感じがする。

■HS39m/s前後でヒールヒット

【トラックマン4のデータ】
クラブスピード●39.0m/s
ボール初速●56.1m/s
打ち出し角●14.9度
スピン量●2636rpm
降下角●36.5度
キャリー●188.8Y
飛距離●210.5Y
打ち出し方向●6.1度左
スピンアクシス●10.8度右
SIDE●6.6Y左
 
【GCクワッドのデータ】
Hインパクト●21ミリヒール
Vインパクト●6ミリ高

画像: HS39m/s前後でヒールヒットしたときのトラックマン4データ(上)、GCクワッドデータ(下)

HS39m/s前後でヒールヒットしたときのトラックマン4データ(上)、GCクワッドデータ(下)

打感や弾道を見ての二人の感想。

癸生川 ヒールのほうが球は左に出るんだね。

小島 今、何発か打って、右に行くミスはゼロでしたよね。だから、ヒールに当たった時にバルジの設計もあるし、右に行かないような設計値なんだと思います。パーンと左に出るもんね。

癸生川 出るよね。それは、トウに当たった時に右に出ずらいというのも一緒なの?

小島 それもあると思う。普通、フェースを開いたらヒールが前に出るのでヒールに当たりやすい。それを防ぐためにバルジの設計値で、開いてヒールに当たってもなるべく右に出ないフェース面の形をしているんじゃないかなと推測します。

癸生川 ああ、バルジとロールでね。

小島 そう。そんな感じがするくらい、ヒールに当たっても球が左に出ますよね。

癸生川 じゃあ(このクラブは)ヒールヒッターとかスライサーには良いということ?

小島 そうですね。でもトウもそんなに右に出る感じがしないから。だからオフセンターヒットで特に悩んでいるという人なんかは良いんだろうなという気がします。

■小島プロのデータ分析

〇『ボールスピードは芯を外すと落ちる』
オフセンターヒットした時のボールスピードは、トウの方が落ちづらいけど、ヒールはそこそこ落ちるという印象ですね。ヒールは真ん中で当たった時と比べて2.7m/s落ちているので、オフセンターヒットした時にはほどほどには落ちます。

〇『球の高さは変わらない』
打ち出しの高さとスピン量に関しては、あまり変わらない。ヒールに当たっても極端に増えることもないし、トウに当たっても極端に減ることもない。だから(球の高さに関係する)落下の角度も変わらない。

〇オフセンターヒットしても距離は落ちない
キャリーの距離は、センターヒットが188.8ヤード、トウが185.4ヤード、ヒールが188.8ヤードで、一緒なんです。トータルの距離もセンターが211.8ヤード、トウが210.3ヤード、ヒールが210.5ヤードとほぼ一緒です。結論としては、オフセンターヒットした時に、ボールスピードはトウもヒールも落ちるけど、その人に合ったスピード帯で打っているのであれば、打ち出しの高さとかスピン量とか、トータルのディスタンスも変わらないよということです。

このコメントを聞いた癸生川プロから小島プロにこんな質問が。

「データ的に変わらないなら、どこに当たってもイイってこと? 」

これに対する小島プロの答えは。「21ミリヒールに当たってトータルの飛距離が真ん中で打った時とまったく一致しているわけですからね。(でも前提として)まず、その人に合ったロフトとかウェイトポジションをチョイスすることが大事です。それで適正なものが選べるのであれば、ある程度のミスに対して許容してくれるよっていうモデルなのかなと、思います」。

結論

画像: 「左右もそんなにズレないし、縦の距離も変わらないのかなと思う」(小島プロ)

「左右もそんなにズレないし、縦の距離も変わらないのかなと思う」(小島プロ)

今回試打をしたPXG『Black Opsドライバ―』のオフセンターヒットのミスに対する許容性に関しての試打結果と、お勧めしたいゴルファー層の選定に関しての二人の結論を聞いてみよう。

癸生川 ただただひたすら曲がらないクラブだという印象が残りましたね。

小島 ご自身に合ったスペックなら、多少のオフセンターヒットをしても(センターヒットの時と)到達点が変わらない。左右もそんなにズレないし、縦の距離も変わらないのかなと思うので、ぜひ試してみてください。

みんなのゴルフダイジェストYouTube「みんゴル試打班ガチギアトラック」では、PXG『Black Ops ドライバ―』のオフセンターヒットした時の許容性の高さの検証の他に、クラブの特性と最適スピード帯の割り出しも行っているので、より詳しく知りたいという人はそちらもぜひご視聴を。

THANKS/アコーディアゴルフ技術研究所

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