
「アムンディ・エビアン選手権」で11位の竹田麗央(撮影/岩本芳弘)
どんな記録もいつかは途切れるもの。
アムンディ・エビアン選手権で日本人選手の最高位が竹田麗央選手の11位タイだったことで、2025年の米女子ツアーで長く続いた、日本人選手による連続トップ10入り記録も残念ながら途絶えることとなりました。
実に連続17試合。13名が参戦している日本女子たちが、毎週のように世界最高峰のツアーのリーダーボードを賑わせていたことになります。誰がどれくらいトップ10入りしたのか、まずはその内訳を見ていきましょう。
6回 =☆竹田麗央
5回=西郷真央、☆山下美夢有
3回=古江彩佳、☆岩井明愛、☆馬場咲希
2回=畑岡奈紗、勝みなみ、☆岩井千怜
1回=渋野日向子、吉田優利
※(☆)=ルーキー
なんといっても目立つのはルーキー勢の活躍でしょう。最多6回のトップ10入りを果たした竹田麗央選手を筆頭に、山下美夢有、岩井ツインズが日本ツアートップの実力を米国でもすぐさまに発揮していることがわかります。
昨年1年間を下部ツアーで過ごして実力をつけ、今季米女子ツアーに昇格した馬場咲希選手も、すでに3回のトップ10入り。予選落ちも4度ありますが、たしかな成長と爆発力を示しています。
日本人選手のトップ10入り回数合計=33回
そのうちルーキーのトップ10入り回数=19回
ここまでのトップ10回数をルーキーとルーキー以外の選手で分けると、上のような数字となります。一般に、言語の壁や、大会ごとに変わる芝質、食事やホテルに関することなど、米女子ツアーの環境に馴染むには一定の時間がかかると言われていますが、昨今はすでに米女子ツアーでキャリアを積んでいる選手も増え、そういった先輩からのアドバイスが得られたりナレッジが蓄積されていることもあってか、今シーズンはいきなり大活躍! という傾向が見られます。
“既存組”で最多5回のトップ10入りを果たしているのがシェブロン選手権で米女子ツアー初優勝をメジャー制覇で果たした西郷真央選手。安定感抜群の戦いを見せている古江彩佳選手とともに、トップクラスの戦いを見せています。
さて、今シーズンの米女子ツアーは、実はまだ複数優勝者が一人も出ていません。それだけ群雄割拠とも言えますし、ランキング自体は世界ランク2位のジーノ・ティティクルがリードしているとはいえ、まだ独走とは言えません。
日本勢の連続トップ10記録が途絶えたのは残念ですが、ここからは選手の個人記録がさらにフォーカスされていくに違いありません。ルーキーながらポイントランク3位につける竹田麗央選手、6位につける西郷真央真央選手らはプレーヤー・オブ・ザ・イヤーの有力候補でもあります。
残りのシーズンで突き抜けるのは誰か。ここからは“個人”の活躍にさらなる注目が集まるのではないでしょうか。